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マルクスたんは、やっぱり正しい!のだ

 米国発の金融不安が、世界恐慌に爆発しはじめた。
NYダウ、過去最大下げ幅777ドル安 金融不安強まる asahi.comより
 【ニューヨーク=丸石伸一、都留悦史】29日のニューヨーク株式市場は急落した。大企業で構成するダウ工業株平均の終値は前週末比777.68ドル安の1万0365.45ドル。1日での下げ幅は、01年9月の米同時多発テロ直後の684.81ドルを大きく上回って過去最大となった。終値ベースでは05年10月下旬以来2年11カ月ぶりの安値となり、04年10月下旬以来となる1万ドル割れへの懸念も出ている。
 ダウ平均の前週末比の下落率は約7%。ダウ平均が1万ドルに満たなかった時期の急落時より下落率は小さいが、過去18番目の大きさだった。
 金融危機対策の柱となる不良資産の買い取り制度が実現しなければ、損失拡大の恐れがある資産を抱えた米金融機関の業績悪化に歯止めがかからず、金融危機が一層深まるとの不安が強まった。米銀行大手バンク・オブ・アメリカが前週末比18%安となるなど米金融大手の株式が軒並み急落し、相場の足を引っ張った。米景気に打撃を与えるとの見方から他の業種も全面安の展開となり、米半導体最大手インテルが10%安となるなど幅広い銘柄に売りが広がった。
 ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数の終値も199.61ポイント安の1983.73と急落。2000を割り込んだのは05年5月以来。
 景気の先行きへの懸念から原油相場は急落。29日のニューヨーク商業取引所の原油市場は、国際指標となる米国産WTI原油の先物価格の終値が前週末比10.52ドル安の1バレル=96.37ドルに下落した。一時は95.04ドルまで下げた。

 不良債権買い付けのための法案が、米下院で否決されたことがきっかけとなり、世界同時株安!サブプライムローンの漕げつきから始まった金融不安は、ついに恐慌へと突き進んだ。
 で、毎日jpより、面白い記事めっけ(^^)
英国教会大教主:金融危機「マルクス部分的に正しかった」
 【ロンドン町田幸彦】英国教会の最高指導者、ローワン・ウィリアムズ・カンタベリー大主教(58)は英保守系雑誌「スペクテーター」最新号に「マルクスの資本主義論は部分的に正しかった」と題する論評を寄稿した。大主教は寄稿文で最近の国際金融危機について「具体的利益の裏付けがない空証文の取引が大損害をもたらした」と述べ、投機家の行動を批判した。
 大主教は、金融危機の到来が「想像を絶するフィクション(作り話)により、想像を超える富が作り出された真実」を暴いたと指摘した。キリスト教神学研究者の大主教だが、「共産党宣言」、「資本論」の著者カール・マルクス(1818~83年)に言及。大主教は「マルクスは『規制のない資本主義は実体のないものに現実性や影響力を与えた』という点に気付いた。他の見解を除けば、正しかった」と主張した。
 金融界の仮想現実の拡大を「ユダヤ教、キリスト教が定義する偶像崇拝に相当する」と大主教は説明。金融取引の全面規制は必要ないとしながら、「偶像崇拝から我々は離れるべきだ」と論じた。
 英国教会ではセンタム・ヨーク大主教も24日、金融市場急落に際して利益を上げた証券トレーダーたちに対し「銀行泥棒、資産搾取の連中だ」と非難を広言している。

 ここで注意しなければならないことは、金融危機が「想像を絶するフィクション」を無くすことが、もはや現在の資本主義社会では出来ないとゆうことゆうことだ。金融資本・・・マルクスをお勉強すると、「利子産み資本」なんて呼ばれ方をする。これは、労働者から搾り取った剰余価値の上前を、利子としていただくために、資本家(実際に労働者を使って、生産を行なうので、産業資本家と呼ぼう)に貸し出される資本である。マルクスの時代は、主に銀行がそれを担っていたわけであるが、帝国主義時代になると、「株式会社」とゆうものが発達し、株を発行し、しぼり取った剰余価値を「配当」することで、様々な人から資本を集めることが可能になった。ところが、なんでも商品にしてしまう資本主義の世の中だから、株も市場で売買される。株価とは、その株からどれだけ「配当」が得られるか、とゆう期待値によって値段が付く。もちろん、その「配当」の原資は、労働者から搾取された、もっと本質的に言うと、労働者が生産した価値・富から成り立つ。
 株券や債権といった比較的分りやすいものから、複雑な金融商品まで、ようするに労働者が将来生産するであろう、価値から、金融商品の価格や配当額が出てくる。ところが、腐敗した帝国主義は、これらが過剰になって、やっている者でもどこから「将来的な価値」が出てくるのか分らないようになってしまった。かくして、本当に生み出されている富や価値とは無縁の、かつそれを上回る巨額のマネーが市場を闊歩するようになったのだ。
 で、実際の富や価値がどれだけあるか分れば、破綻する。上回り方が大きければ大きいほど、破綻も大きい。困ったことに、本来の生産現場ではなんの意味もないハズの「巨額のマネー」は、資本主義社会において様々に生産現場を規制する。株価が大幅に下落することで、支払われるハズのカネが焦げ付き、倒産、労働者は路頭に迷う・・・とゆうことになるのだ。
 ところが、労働の現場では必要な物資やサービスを提供するだけの労働者が居り、社会の中で日々それらを生産すべく組織化されている(労働組合に組織されているとゆう意味ではない、念のため)のだから、架空の「利子産み資本」なぞいらない!といって、自ら生産をおっぱじめてしまえば、資本主義は倒れ、社会主義になる・・・。

 アメリカ下院が公的資金を投入して、破綻した金融機関を救済しようとした法案がつぶれた背景には、いわゆる新自由主義的な考え方、すなわち、市場の失敗に政府は介入してはならない、という考え方を愚直に通したこともあるだろう。もっとも、帝国主義の政治委員会たるブッシュ政権は、資本救済のための税金投入は避けられず、議会工作は万全にしておいたハズである。案外、議員のほうが、余計な「利子産み資本」なぞいらない!とゆうことを知っていたのかも知れない。そして、この事実を本当に分っているのが、アメリカの労働者階級であり、また日本の労働者階級である、と思うぞ。

 よって「景気対策」などと言うことばに騙されることなく、麻生くんを打倒しよう!

 

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投稿: 石垣眞人 | 2008年10月18日 (土) 14時58分

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