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金融資本は万能ではない(その1)

非国民通信さんのブログ記事「極左党公約」
のコメント欄にて、次のようなやりとりを行ったのだが・・・
(はlはl)
2008-11-29 12:16:11
もうずいぶん前ですが、管理人様は日本の製造業を中心とする産業の利益率の低さを取り上げ、日本が豊かになるには利益率の高い、特に金融業を強化したほうがいいとおっしゃっていたように思います。今も金融業の強化に賛成ですか?
Unknown (非国民通信管理人)
2008-11-29 13:35:05
>はlはlさん
 勿論賛成ですよ。頑なに製造業原理主義を信奉し続けたところで、日本一国で完結することは出来ない、日本がいくら金融に背を向けたところで、世界からの影響から免れることなど出来ませんし。食糧自給率云々もそうですが、徒に後ろ向きになるのではなく、積極的にコミットする姿勢がリスク回避の面でも必要なのです。
(GO)
2008-11-29 22:29:06
金融業で「大もうけ」できるか(少なくとも全ての民衆が『豊かに』暮らすことができるか?)の回答は、先般のアメリカ発金融恐慌で明らかになったことだと思います。金融業であっても、作ったモノやサービスが「売れない」と金利をかせぐことはできません。
農業や製造業や、必要な金融を「ほどほどに」やって行くのが生き残る道だと思っています。
(非国民通信管理人)
2008-11-29 22:56:15
>GOさん
 それを言うなら、製造業原理主義それを言うなら、製造業原理主義で、あくまで金融業を下位に位置づけてきた日本の経済政策を肯定しなければいけませんね。勿論、その結果も含めてです。製造業では世界を席巻しながら欧米諸国の経済成長には追いつけず、国民一人当りの所得では順位を下げるばかり、それでも「自分はのやり方は正しい」とふんぞり返って満足できるなら、どうそ旧態依然としたモデルにしがみついていればいいでしょう。そこに私を巻き込むのは勘弁願いたいですが。

と、まあ、私の言いたい事がきちんと伝わっていなかった。そこの管理人さんと思想のバックボーンが違うので、いたしかたあるまいし、討論するつもりはないのでそのままにしておいた。もっとも、ここの読者であれば、およそ私の言いたかったことはつかんでいただけるのではないだろうか?と思い、こんな記事にしてみた次第である。
 とりあえず製造業とかの産業資本は、原料及び工場等の生産設備と労働力を使い、G-W-G‘の連関の中で剰余価値を搾取し、自己を増殖してゆくのに対し、金融資本は産業資本に資金を融通・・・貸付にしろ、信用取引にしろ・・・投下することによって、産業資本が搾取した剰余価値から利子という形で合法的に奪い取って自己を増殖してゆくものである。要するに産業資本が作った物(サービスというのは、工場製品なんかは労働の価値が、使用価値を持つ物体に転化してそのまま残るものであるのに対し、理髪店の理容師の労働のような、その労働の価値がその場で消費され、なくなってしまうものと考えてもらえばよかろう)が市場で売れてG’に戻らないと、そこから利子を取ることは絶対にできないし、増殖もできない。金融資本の取り分は、剰余価値からしか生まれないのだ。マルクスが「賃金、価格、利潤」や「資本論」で剰余価値が地代、利子、産業利潤(ここが産業資本の取り分)に分割されるわけである。
 ところで現代社会は、金融業=金融資本が大きな位置を占め、非国民通信さんが指摘するように「利益率の高い」産業になっているのもまた現実である。金融業の利益が高いということは、産業資本のかせいだ剰余価値の大半が利子(あるいはそれに準ずるもの)で持っていかれているということを意味する。それでも産業資本は、トヨタやキャノンを見ても分るように、労働者を強搾取しながら莫大な利益を上げている(もっとも、利益を上げられないような業種・企業も多く存在するが)。
 ところが今年の9月で一気に金融危機が爆発した。これは産業資本がこれ以上剰余価値を生み出すことが出来ない・・・従って利子も生まれないことが最終的に判明した結果に他ならない。いくら金融資本が上・・・と言っても、無いソデは振れません!ということである。
 もっとも、今回の金融危機の始まりは、アメリカのサブプライムローンの破綻が発端であり、一見すると産業資本が作る商品が売れなくなったから…ではない。ここのところの説明や、金融資本が上になった経緯その他を、ボチボチしていかんといかんなぁ~ということで、金融資本・・・利子生み資本とも言う・・・について、ごしゃごしゃと述べていきたいと思う。

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