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「アメリカばんざい」はおもろない

そろそろ今年の総括を・・・と言っても、映画の話。
本当に映画が好きでたまらない(かつ、ヒマと金がある人)は、毎週何本か見て、ブログ記事をあげたりしているが、私にゃそんな余裕もない、とはいいながらも映画はけっこう見るほうだと思う。
シネコンのような大きな映画館で大資本が作ったものを見るより、なぜか小さな映画館でシコシコといい映画を探して見ることが好きだ。ただ、最近は「大資本」の作る映画も偏見なく見るようにはなったが(^^);

で、2008年私の見た映画の中で、BEST1とWORST1は?
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今年の夏、藤本幸久監督の「アメリカばんざい crazy as usual」が上映された。藤本監督は、「Marines Go Home―辺野古・梅香里・矢臼別」で有名な人であり、またこの映画の内容が「ニュース23」で、先行的に公表、それはブートキャンプでいかに普通のアメリカの若者が「殺人マシーン」に変えられるのかが描かれていた(私は見ていないが…)とゆうことで、前評判は非常に高かった。前売りチケットがまわってきたので購入し、初日に見た。そこそこ満員である。しかし…「なんじゃこりゃ~」…「おもろねぇ~」ブツブツ……「ぷぎゃ~あ!」
 まず、ブートキャンプのシーンがほとんどない!わずか2シーンのみ。前評判で期待していたものが、全然見られない。それにまずいのは、そのうちの1シーンは、予備知識…すなわちパンフレットのたぐいを読んでいないと、全く分からん!(ちなみにそのシーンは、初日、ブートキャンプにたどり着いた若者たちが、強制的に親元に「決別の電話」をさせられるシーン、電話する内容・文言もあらかじめ決められており、それ以外のことを告げるのは一切ダメ!「殺人マシーン」を製造する最初の「工程」であり、それは非常に重要な場面である)パンフレットだって、ちゃんとしたものが作られておらず、A4のペーパーをそれなりの厚さにしてホッチキス止めしただけのものが「500円(集会の資料代かい!)」である。
 後の内容は、アフガニスタン、イラク戦争によって傷つき、体や心を病み、肉親を失った、あるいはホームレスになった人達、そしてその人生を取り返そうと、反戦運動をし、若者に「経済的徴兵」に行かないよう説得し、またホームレスを支援する人達のインタビューが主になる。個々の内容については、非常に良いのだろうが…いかんせん色々と盛り込み過ぎ、何が主なのか分からない、いや物足りない。出来るならば、一人に絞って行動や言動を追跡したほうが良かったのではないだろうか? 
インタビューが主体の映画は、よくあるし、確かに退屈だ。しかしそれはあらかじめインタビュー主体映画だと分っていることが多い。今年見たのでは「パレスチナ1948 NAKBA(広河隆一 編)」がそれにあたる。少し寝てしまったが、それはそれで理解したし、考えることができた。だが、「アメリカばんざい」は、インタビュー映画であることが前宣伝では分らず、それどころか、チラシやHPには、ブートキャンプに入ったばかりの、丸刈りの若者達がならんでいる写真を使うなぞ「詐欺もいいところじゃないかい」ブツブツ…あと、「ばんざい」なのだから、戦争を翼賛し、積極的に参加しよう(させよう)とする(しかも自分は決して行かないような)人達も写したほうがよかったとも思うぞ。

で、仲間うちでも「アメリカばんざい」は散々である。「インタビューだけだったら、なんで大金かけてアメリカ行ったんだ!」ただ、漏れ聞くところによると、藤本監督が取材した厖大なフィルムを、別途学習会等にも使えるよう、1時間×6本に編集しなおしているそうだ、で、それを支援するために、連帯労組なんかが多くの金をまた出している「らしい」
また人によっては「Marines Go Home・・・よりも面白かった」と言う人もいたが・・・
藤本監督の「学集会用映画」(おそらくDVDかなんかで、労組や反戦団体を中心に出回るハズだ)に期待しよう(^^)/

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