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土木屋さんは倫理規定読め~

辺野古基地建設にともなう環境影響評価準備書批判のオマケ・・・
 土木技術者の倫理規定というのが土木学会で99年に制定されている。前文に

1.1938年(昭和13年)3月、土木学会は「土木技術者の信条および実践要綱」を発表した。この信条および要綱は1933年(昭和8年)2月に提案され、土木学会相互規約調査委員会(委員長:青山士、元土木学会会長)によって成文化された。1933年、わが国は国際連盟の脱退を宣言し、蘆溝橋事件を契機に日中戦争、太平洋戦争へ向っていた。このような時代のさなかに、「土木技術者の信条および実践要綱」を策定した見識は土木学会の誇りである。

とエラソーなことを書いているが、当時ゼネコン汚職なんかでさんざん叩かれたあげく、なんとか作り出したもので、時代の趨勢に遅れてでてきたものであることは確か。90年代から21世紀の今日にいたるまで、大学・高専・工業高校などで土木を志願する学生は減るばかり。ついに大学の工学部では「土木工学科」なる名称が消滅し、「環境なになに工学」「都市どこそこ工学」はては「地球なんぞや工学」という名称で学生をだまくらかして…だまされて入ってくる学生もけっこういるようだ…集めざるを得ない始末。
で、学会の基本認識として
1.土木技術は、有史以来今日に至るまで、人々の安全を守り、生活を豊かにする社会資本を建設し、維持・管理するために貢献してきた。とくに技術の大いなる発展に支えられた現代文明は、人類の生活を飛躍的に向上させた。しかし、技術力の拡大と多様化とともに、それが自然および社会に与える影響もまた複雑化し、増大するに至った。土木技術者はその事実を深く認識し、技術の行使にあたって常に自己を律する姿勢を堅持しなければならない。
2.現代の世代は未来の世代の生存条件を保証する責務があり、自然と人間を共生させる環境の創造と保存は、土木技術者にとって光栄ある使命である。

とあり、条文には
土木技術者は
1.「美しい国土」、「安全にして安心できる生活」、「豊かな社会」をつくり、改善し、維持するためにその技術を活用し、品位と名誉を重んじ、知徳をもって社会に貢献する。
2.自然を尊重し、現在および将来の人々の安全と福祉、健康に対する責任を最優先し、人類の持続的発展を目指して、自然および地球環境の保全と活用を図る。
 ・・・以下略・・・
とある。
先の「ジュゴンはどこに行ったのか?」
全国の土木屋・地質調査屋さんへ告ぐ。辺野古基地建設に、技術者の良心をして、かかわってはならない。

てなことを書いたが、基地建設なぞ、「美しい国土」、「安全にして安心できる生活」、「豊かな社会」とは正反対の事業であることをかんがみても、そうでしょ(^^)
ついでに、2の「自然を尊重し」という点についての補足。
辺野古のような自然度の高い場所で、最高の技術を使って、ジュゴンの住むような最高の自然環境に悪影響を及ぼさないような施工ができるか・・・と聞かれたら「ウン、ヒマと金をかければ、なんとかできる。しかし実際、やってみんと分らん。」というのが良心的な技術屋のあり方だろう。
辺野古への基地建設工事に、そこまで時間とカネをかけることが許されるのか?2014年まで、地形測量・土質調査・設計を含めて、5年で完成させないといけない。おそらくこまかな環境に配慮した工事など、できはしないだろう。

てなことを先のエントリーで書いたが、「自然の尊重」だとか環境との調和を行うには、あと地元に住む住民の協力も必要なんですね。実際、地元のことは地元が一番良く知っている。(逆に地元の人がいちばん地元の自然の大切さに気づかないところも、またあるのだが・・・)地元住民の知恵と協力がなければ、土木構造物なんて完成しない。

Narita_2

醜悪な事例が、これ・・・あ~ヤダヤダ 成田空港、廃港sign03

オマケ・・・土木工学は英語でcivil engining civilian(文民)と同じ語で、military(軍事)と対立するものだと大学時代に言っていた友人もいたが、その哲学はともかく、土木技術そのものは豊臣秀吉の水攻めの例をひくまでもなく、軍事に使える。ちなみにロシア語ではcтроительная техникаで、строительнаяは建築とか構造とかを意味する。ちなみに日本語の「土木」は明治期における造語で、中国の「淮南子(えなんじ)」という書にある、「築土構木」と言う言葉からきとるらしい。

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コメント

耐震偽装事件以降振り返っ思い出すに、阪神淡路大震災直後、道路設計に携わる労働者が、平然と「関西では、関東大震災規模の震災は、起きない事になっていたから、それに応じた耐震設計なんてしていない。(阪神大震災で)高速道路が崩壊しても当たり前だ!」と内枠話をしていた事を思い出します。
私達の日々の労働は、社会的生産活動に他なりません!心まで、資本や帝国主義に売り渡したわけでわありません!資本の増殖の為に、公害を振りまいたり、不良品をばらまいたりしたくありません。また、帝国主義の侵略行為に一切協力したくありません。全ての人民の力で、辺野古新基地建設を阻止したいですね!

投稿: α | 2009年4月23日 (木) 08時04分

>全ての人民の力で、
考え方は人それぞれです。勝手に巻き込まないで下さい。

投稿: 核武装論者 | 2009年4月23日 (木) 12時31分

反原発業界では、存在するかもしれない活断層をいかに不問に伏すかを事業者に指南していた教授の話ってのが、数年前からよく語られてきました。地質学者も倫理規定つくって欲しいぜ。

投稿: なのなの勢力 | 2009年4月24日 (金) 03時59分

倫理規定を作っても、それを守らせる力が労働者人民にないといけませんね。
マルクスの時代では、技術者はブルジョワジーに奉仕する者として規定されており、プロレタリア革命後は労働者階級のためにより良い仕事をするだろうとされております(共産党宣言だったかな?)。とはいえ、革命いまだ成らない前に、資本に賃金制度で使わされざるを得ない労働者としての技術者が「正しく」生きるためには、労働者人民の批判に耐える倫理をもたなければいけないということだと思います。

投稿: GO@あるみさん | 2009年4月25日 (土) 01時23分

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