再建協の反スタ論
9月3日に行われた「革共同政治集会」プログラム・レジュメを入手した。革共同奪還・日程打倒のための「新しい綱領」については、このレジュメに提起されたものを元に内外での議論をふまえながら、時間をかけて制定される。なお、詳しい内容は今度の「展望」に出るらしい。
で、今回は報告Ⅰ「21世紀現代革命の綱領のために-革命的共産主義運動の再生をめざして-」(Ⅳ)社会主義・共産主義とスターリン主義論 から、②ロシア革命とレーニンの継承 ③スターリン主義の実体と現実の把握の重要性 を完全転載!
②ロシア革命とレーニンの継承 ロシア革命の意義と限界の対象化によって共産主義への道がより透明になる。ロシア革命によって、本質的に時代が資本主義から社会主義への過渡期に入ったと確認できる。世界革命と過渡期政策に挑戦したロシア革命を、世界プロレタリア革命の得難い教訓として、その限界を含めて対象化すること ソ連崩壊によって、反スターリン主義を掲げる革命的左翼自身が、スターリン主義圏を含む世界のプロレタリアートに、鮮明なスターリン主義批判と共産主義・社会主義像を示すことができていなかったことが暴露された。そのように主体的に総括するからこそ、われわれは、ソ連が崩壊したから社会主義はすべて終わりという考えはとらない。200年あまりに及ぶ社会主義・共産主義運動の遺産を正しく継承することに力をつくす。 われわれは故・本多書記長以来、レーニンの党と革命論に徹して半世紀の実践をやりぬいてきた。世界でもっとも愚直にレーニン主義を実践してきたのである。その限界までやりぬいたからこそ、レーニンにも問題があることが見えてきた。レーニンをも相対化し、スターリン主義化の責任を追求することは重要である。そのためにもレーニンの中にスターリン主義化の要因を見つけるだけの安易な立場は通用しない。ロシア革命が逢着した困難や壁、それにたいするレーニンの取った態度や諸政策の問題を具体的に分析することが大事である。③スターリン主義の実体と現実の把握の重要性
一国社会主義論さえ批判しておけばスターリン主義の歴史的現実や実態はどうでもいいという態度はとらない。共産主義の党がなぜ変質するのか、反対派の排除と粛正、農業集団化の過程の厖大な犠牲、対独戦の過程から戦後あで続く強制収用所と処刑など、スターリン主義の問題は、スターリンの党独裁に至る実践そのものであった。その際、スターリンがあらかじめ整合的な理論を持っていて、それにもとづいて党や階級を獲得したなどと考えるのは観念論である。スターリン主義を本質的次元で一国社会主義ととらえることは正しいが、現実のスターリン主義の成立の次元について言えば、一国社会主義も後からする理由づけに過ぎない。
スターリン主義成立の次元(レーニンの苦闘と責任):
◆党の変質・官僚的独裁の機関化
◆労働者国家の堕落と変質(ソビエト民主主義の破壊)
◆工場委員会の骨抜き化
◆農民農業政策
◆民族政策
つづくよ
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コメント
>スターリン主義圏を含む世界のプロレタリアートに、鮮明なスターリン主義批判と共産主義・社会主義像を示すことができていなかったことが暴露された。
「鮮明なスターリン主義批判と共産主義・社会主義像を示すことができていなかったこと」がそれほど問題なのだろうか?
そういうこともあろうが、・・・・
投稿: 問題はそこか? | 2009年9月22日 (火) 08時00分
>問題はそこか?
「スターリン主義批判と共産主義・社会主義像を示すこと」は新左翼が登場してきた歴史的な使命だと思うのですが・・・。
それができないなら、新左翼なんていらへんやん!
そこにおいては、まずこういう理論的な作業はもちろん大切。それは自分たちが何を目指しているのかということを明確にするという目的、あるいは理想の確定作業。これがなければ「党」ではないと思う。
でも、一番大切なのはその「目的」のために、日常的に何をやっているのかという実践の問題だと思う。
別の言い方をすれば、彼らが何者でどういう人たちであるのかは、彼らが「何を言っているか」ではなく、日常的に「何をしているか」によって判断されるのだということを肝に銘じるべきでしょう。
スターリン主義批判とは、「外にある誰か」を批判すればそれですむような理論的な問題ではなく、きわめて実践的な問題であって、それは大衆の目から見た左翼政党の「すべて」を規定する根本問題なのです。
投稿: 草加耕助 | 2009年9月22日 (火) 13時13分