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抑止力とか中国の脅威とか考えてみっか(その2)

先週、喫茶店で読んだ四国新聞に、以下の記事があった。
南シナ海は「核心的利益」と中国/米高官に初表明

【ワシントン共同】中国政府が今年3月、北東アジアとインド洋を結ぶ軍事・通商上の要衝で、アジア各国による係争地域を抱える南シナ海について、中国の領土保全などにかかわる「核心的利益」に属するとの新方針を米政府高官に初めて正式に表明していたことが3日、分かった。関係筋が明らかにした。
 中国はこれまで台湾や独立運動が続くチベット、新疆ウイグル両自治区などを「核心的利益」と位置付け、領土保全を図る上で死活的に重要な地域とみなし、他国に対する一切の妥協を拒んできた。新たに南シナ海を加えたことで、この海域の海洋権益獲得を強硬に推し進める国家意思を明確に示した。
 中国は南シナ海に連なる東シナ海でも、日中双方が領有権を主張する尖閣諸島(中国名・釣魚島)海域周辺での活動を活発化させており、海洋権益をめぐり日本との摩擦が激化する恐れもある。
 関係筋によると、中国側は3月上旬、訪中したスタインバーグ国務副長官とベーダー国家安全保障会議アジア上級部長に対し、この新方針を伝達した。両氏は北京で、戴秉国国務委員や楊潔チ外相、崔天凱外務次官らと会談しており、外交実務を統括する立場にある戴氏が米側に伝えたとみられる。

で、別ページの解説記事には、WIKIや右派サイトで古くから紹介されている第一列島線 第二列島線なんかを示す以下の図が掲載されていた。
Photo
(画像はWIKIより加工…もちろん掲載されていた図は、地名とかは日本語)

なにやら昔、日本にも山県有朋が「主権線と利益線」という似たような主張をし、朝鮮への侵略を進めてきた歴史もあるのだから、ネトウヨさんじゃない普通の人が見ても「うわっ中国が攻めてくる。」「だから沖縄に『抑止力』が必要じゃないか。」と思うだろう。また実際、ガチで第二列島線まで中国海軍が出てくると、アメリカのグアム基地あたりでドンパチやることになる(もっとも両国は核を持っているので、簡単にドンパチはやらない)
また、「第一列島線・第二列島線」を「主権線と利益線」に置きかえても、帝国主義的な利益・権益を守備する範囲…ということだから、「日本の海上権益が侵されるのは、問題だ~」となるんだろう。

でもなぁ~中国も資本主義が十分発展し、周辺諸国はおろか、アフリカにだって中国製品があふれている。かつアメリカの力が相対的に衰退している(モノつくりを止めて、金集めだけやって、軍隊を不毛な戦争につぎ込み続けているのだから、ムリもなかろう)ある意味、権益を守るために侵略的軍隊の発想で行動するのは「当然」である。
では、この第一列島線・第二列島線で中国海軍が対峙しているのは、米軍である。で米帝国主義もまた、この地域(世界中にだけど)に「権益」を持っている。

俯瞰して見れば…アメリカの覇権に、資源や権益を欲しくて中国海軍が対抗している…ということが分かるだろう。と、いうことは日米同盟というのは、日本付近の権益をアメリカに補償してもらうために必要だ…と一般の人は理解するだろう。
ここで、革命的発想展開をする…しょせん開発がかなわない海上権益(日本のEEZ内にある大量のマンガン鉱石なんぞ、70年代ぐらいからその開発がうたわれていたもんね、ましてメタンハイドレートをや)なんか、「どっちのモノでもエエやん」「中国製品があふれているところに、中国軍が行きたいだけでしょ。じゃ~アメリカと同盟を止めて、中国と対等な同盟すればエエんちゃうん?ワシらが豊かに暮らせるのであれば」という発想がでてきてもいいのではないか

中国と安全補償条約を結ぶ(冗談)メリット
・中国は近いので、侵略された時すぐ助けに来てくれる。
・仮に基地を日本国内に置くとしても、中国軍の生活水準は米軍より低いので「思いやり予算」もそんなにいらない。
・中国軍駐屯地では、本場の中華料理が気安く食べられる。
・日本とアメリカはホンマに「価値観を同じようにする国」なのか…日本は古代政治制度や儒教、その他文化文物を中国から学んできた歴史のほうが長い。「価値観」がまrっきりいっしょというわけではないが、共通する分も多いはず)
・日本の直接貿易相手国は中国であり、中国の権益いっしょに守ることは日本の権益を守ることにつながる。
もちろん中国側にもメリットがあって、対米対抗上、非常に有利…グアムは、眼の前じゃ~

デメリット…中国の民族紛争や介入戦争に、自衛隊が同盟軍として参加させられる・・・もっともこれ、今アメリカといっしょにやっていることが、中国にかわるだけやん・・・アメリカと軍事行動するのは良くて、中国とするのはNG…ってのも、ダブスタじゃないかい

ようするに米対中の戦争になったら、どちらにつくか・・・ってことを考えると、どちらから行う戦争も自国の権益を守るための戦争であるのだから、どっちも不正義であり、衰退しつつあるアメリカが敗北する(ただし、中国が空母を建造したとしても、アメリカと互角に戦えるよう機動部隊を編成するのにはさらに時間がかかる…最新鋭のハイテク機器なども使いこなす現代の軍隊って、そんなモンです。)
答え…どちらにもつかない(同盟なんか結ばない)・・・そしてブルジョワ的発想で「国土」を守るのであれば、現在ある優秀な護衛艦群・戦闘機群をフル活用して、「第一列島線」はどちらの軍も通さない(あるいは通行に制限をかける)とする・・・。イザというときは米国も中国も日本を見方にしたいので、彼の国から援助やら貿易上の有利条件を引出すことが可能になる…(もちろん卓越した外交力と、周辺諸国の世論を味方…まあ、ドンパチやられたら困るわ・・・というのを普段から引出しておく。

これが「革命的ブルジョワ安保論あるみさん編」である
(シリーズ続くよ)


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