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魚釣台領有権問題と中国覇権主義

スターリン主義はナショナリズムから生まれたのコメント欄で、中国の「ナショナリズム」と魚釣台(尖閣諸島)領有権問題が延々と話題になったため、新たにエントリーを立てたものである。

はっきりさせておきたいのは、「沖縄県民」という言葉に国家・民族の止揚をみるで示したように

ここに、私は「日本(大和)民族(国家)」という、ある意味の「虚構」イデオロギーを解体する萌芽があると思う。当然、ここには「国境」概念も解消し、例えば「魚釣島(尖閣諸島)問題も、単なる対岸にある共同体の「縄張り争い」(当然これは変な武力を持たない者同士の争いだから、「戦争」には発展せず、最終的には「話し合い」解決となる。

というのが最終目標であり、また帝国主義国家である日本が、領有権問題をテコに「ナショナリズム」や「抑止力」とやらをを声高に叫ぶことに反対する。
魚釣台の領有過程については、帝国主義世界の「国際法」のルールには違反はしてないのだろうが、当時の東アジアの国際秩序を(琉球・沖縄の地位も含め)帝国主義的に再編していく・されていく過程で、日本の帝国主義的膨張のドサクサに別の法体系を使って「領有」したもの…その意味では独島(竹島)もいっしょ…領有が日露戦争・韓国併合のドサクサ…だからそれを擁護する必要は全くない。
その意味で、例えば井上清氏の論調・立ち位置は一定支持・共感する。しかし帝国主義の国際法「無主地先占の法理」を批判するための彼の論拠が、「帝国主義」国際法の前提にある「実行支配の有無」の土俵から出ておらず、中国王朝の有効な「領有」があったかなかったか(辺境の人も住んでないところで、そんなモン分るか、どーでもエエやんvirgo)で、帝国主義「国際法」とは太刀打ちできていない。(だから革命的左翼がこれを「論拠」領有権問題を批判すると、足元をすくわれる)

ここでキンピーさんのコメント

ん~
領土問題で帝国主義を廃し、歴史を根拠にするなら、尖閣諸島は地域の人々(台湾原住民と琉球諸島の人々)の共有物となるでしょうね。
そこには中国や日本、そして台湾の落ち武者華僑などの言い分は無視できるレベルでしょう。
「国家」以前の一つの地域として東アジアがあるのであれば、そちらの方が好ましいと思いますが、現状の「国際法」に取って代わり、中華思想に依拠する動きには反対します。
西欧の身勝手なルールであっても、複数の視線が存在する「国際法」の方がまだマシです。

や、TAMO2投手の
ところが、現在の中国覇権主義は、そういう古き良き中華思想とは異なる、まさに200年遅れの西欧列強的排他システムであることが困りものです。

というところには、ほぼ同意はできる。

「200年遅れ」の中国覇権主義に反対するのは、それが人民を収奪し、苦しめているからに他ならない。

かといって、現在の「国際法」を是とし、「中国覇権主義」に反対するため、帝国主義戦争に反対できなかった第2インターの過ちをおかしてはならない(ことは分っている)

原則論はある。「中国人民と連帯して、日本帝国主義と中国スターリン主義を打倒しよう」…というものだが、具体論や方法論で有効なものを生み出せていないというのが、実は悲しい「共産主義」の現状である。

「ナショナリズム」「覇権主義」と原則的に対峙しつつ、あれやこれややっているうちに、その道を見つけることをやっていかないといけないのだろう。


注意・けーこく
コメント欄において、その中身をかいつまんでURLを貼り付けるぐらいならともかく、その中身を長々コピペするだけの行為は、内容の如何を問わず、それ相応の措置をとらしていただきます。

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コメント

ごめん。

投稿: 中国のナショナリズム? | 2010年9月24日 (金) 11時13分

>魚釣台領有権問題と中国覇権主義

お初です、趣味者の臨夏(りんか)と申します。
勉強させて貰います。

当該海域は、「おおむかし」から民族や国家の枠を越えた、「海民」の自由な領域やった、みたいに聞いたことがります。
(*ネタ元、故網野善彦さん)

安易に理想化はできませんが、倭冦とかもそれです。
台湾からオランダ人を追い出した鄭成功は、
おかんが日本人で、おとんが鄭芝竜という漢人倭冦(というてもええ思います)です。

鄭芝竜は、ポルトガル語も出来た、みたいになんかの小説で見ました(根拠に自信なし)。

モンゴルのころの高麗の抵抗舞台「三別抄」も海民で、
いまもおるのかな、中国沿海部の蛋民(水上生活者)もそうです。

倭冦は、真倭(日本民族)より、偽倭(漢人に朝鮮人?琉球人?)のほうが多かったし。

李舜臣が倭冦や、という暴言は無理かな?

ながなが書きましたが、魚釣島は、「みんな」(というても東シナ、南シナ沿海諸地域)のもので、
これを国家に含めるのにはどこの領土でも反対です。

ユメ食うてるように思われるかも知れまへんが、
直に海に暮らさんでも、
自分の部屋から、ネットで土地の共有ができないか。

当面、どこの国の領土にもさせへん、
という世論を、アジアのネットで作っていきたい思てます。

投稿: 臨夏 | 2010年9月25日 (土) 01時26分

>ながなが書きましたが、魚釣島は、「みんな」(というても東シナ、南シナ沿海諸地域)のもので、これを国家に含めるのにはどこの領土でも反対です。

それは、東京がみんなのものであり、これを国家に含めるのにはどこの領土でも反対です。というのと同じです。東京も、ロンドンも、ニューヨークも、です。それならそれで、日本について、東京について、自分のいるところから始めるべきでしょう。

投稿: 中国のナショナリズム? | 2010年9月25日 (土) 07時05分

臨夏さんコメントありがとうございます。
網野義彦の続・日本の歴史を読み直すをパラパラと読み返してみたのですが、全く同感です。海の世界には、「国境」のようなものは存在しなかったのですね。海民が海をどのように生活につかっていたか、いわゆる「農本主義」(中国の儒教の基盤)的に考えてきたこれまでの学問では分らない…非農業民・交易に携わってきた人たちの歴史が公文として残らない…からです。
「中国ナショナリズム」が「中華思想」の延長として語られることも多いわけですが、その基盤の儒教的なものの見方…農本主義…では、数々の「帝国」を出現させてきた中国社会も理解できないでしょう(交易が発展したからこそ、中国語や漢字が成立・発展し、統一帝国誕生の基盤になるわけですから)
 もっとも、我らがマルクス主義も「生産」に重きを置き、商業・流通に関しては(もちろん、資本論にもそれらは論じられておりますが)なかなか関心がいかなかったところがありますが…。

投稿: GO@あるみさん | 2010年9月25日 (土) 14時30分

「中国のナショナリズム?」さんのおっしゃるとおり、「国民国家」や「帝国主義的国際法体系」を経験してそれに代替するシステムがまだ見出せていない以上、南極大陸を除き「無主の地」は存在しえませんね。また実際人が住んでいるところを「無主の地」とするわけにもいかない…ただ、辺境でアジールを作ることは可能ではないでしょうか?
と、いうことは
>それならそれで、日本について、東京について、自分のいるところから始めるべきでしょう。とは、国家に対する「アジール」を自らの住むところで作ろうという提起ですね。

投稿: GO@あるみさん | 2010年9月25日 (土) 14時37分

しょうもないことですが、×網野義彦
            ○網野善彦ですよね。
風さんとこにも×の方で書いたはったので。念のため。

投稿: 神道革新 | 2010年10月 2日 (土) 18時51分

神道革新さん、ご指摘どおりです。善彦さんですね。

投稿: GO@あるみさん | 2010年10月 3日 (日) 10時32分

そこに暮らす民衆。
中国領である釣魚台での漁業を、中国領と認めずに、進めると言うことは、沖縄県民といえども、おかしいでしょ。沖縄県民は、やはり、日本人であるわけだから。本人たちが、どう考えるかは、別として、中国人から見れば、日本人なんだから。おれは、違う。沖縄県民だ。日本人じゃないと言っても、通用しないだろう。
イスラエルの入植者が、現場のことは、現場で決めるというのも、おかしいことは明らかだし。
近代以前のことは、どこまで意味があるかは、たとえば、入会権みたいのが、ある。
農民の入会地などを国有化した件だ。だいぶ、違うかもしれないが。

投稿: 中国のナショナリズム? | 2010年10月 6日 (水) 21時05分

中国覇権は日米、アジア諸国(中国を除く)、ヨーロッパ諸国、ロシア等と尖閣諸島が起爆となり、戦争で共産党政権を壊滅し、中国を分割する。台湾、チベット、ウイグルを独立国とし、民主政権、自由社会を形成すべき。

投稿: 水戸 | 2012年12月18日 (火) 14時23分

>そこに暮らす民衆。
中国領である釣魚台での漁業を、中国領と認めずに、進めると言うことは、沖縄県民といえども、おかしいでしょ。沖縄県民は、やはり、日本人であるわけだから。本人たちが、どう考えるかは、別として、中国人から見れば、日本人なんだから。おれは、違う。沖縄県民だ。日本人じゃないと言っても、通用しないだろう。

この点、同意です。
仲良くやってきたというけど、中国侵略戦争等に対しては、結局、沖縄県民もまた、「県民」として対応したのです。そうしておきながら、今になって、「仲良く」とは、おかしいです。
「仲良く」とは、不正には、不正と、「仲良く」抗議することを意味します。
領土問題については、沖縄県民も、領土意識はなかった。「仲良く」だった。それは、中央政府が、「日本領土」だといえば、それに従わざるを得ず、そのもとに、「日本領土」と組み入れていく「仲良く」であり、領土意識だった。
ところで、中央政府は、釣魚台諸島については、中国領つぃて、戦争で軍事占領するまでは、手をださなかった。
問題は、「仲良く」論は、「沖縄県民」を使って、侵略戦争を正当化する態度そのものです。卑劣と言わざるを得ません。ただ、沖縄の渡名喜島では、村長を先頭に、日米上陸演習反対を、唯一真っ向から掲げて、がんばり、ついには、演習を阻止しました。そこには、本当の「仲良く」論が見えてきていると思います。まずは、日本の巡視船の撤退をこそ、実現するべきです。そのために、頑張ることです。

投稿: 同意 | 2013年1月 7日 (月) 21時56分

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