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大島青松園への定期船民間委託問題を知らなかった

怒りというより、自己批判である。
以前世界の中心で、革命を叫ぶにおいて、「セカチュー」ロケ地に行った際
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この桟橋の写真について「主人公たちが、島に小旅行するのに使った船着き場・・・のようです。」と書いたが、それは全くの誤りであった。
沖に大島という周囲5.5㎞ほどの島があるのだが、ここに国立療養所大島青松園という、ハンセン病療養施設があり、そこに行くための官用船の船着場であったのだ。2隻の官用船(+チャーター船)で、高松港と1日4往復、庵治とは1日5往復が運行されている。
 ハンセン病は感染力が弱く、現在は早期に薬物治療をすれば確実に治癒するにもかかわらず、長い差別と偏見の歴史から、国家による隔離政策が取られてきた。大島青松園もその一環として1909年に「療養所」として発足したものである。「らい予防法」が廃止され、患者の隔離政策が無くなり、差別・偏見の解消のための努力が続けられているが、ハンセン病の後遺症で治療が必要な人や、治癒しても行くところの無い人がこの島に住んでいる。船は療養所の職員(職員住宅も島にある)通勤したり、支援者や関係者が行き来きするのに使われているようだ。
ここで毎日jpより
ハンセン病「大島青松園」定期船の民間委託先送り
という11月27日の記事がある。
 

高松市の大島にある国立ハンセン病療養所「大島青松園」と対岸を結ぶ官用船の民間委託問題で、厚生労働省は26日、来年度からの委託方針を取り下げる考えを園の自治会などに通知した。同省によると、入所者らの反対意見を踏まえ「十分な理解を得られていない」と政務三役が判断した。委託も含めた船の運航方法は、今後も入所者と協議するという。
 現在は2隻を国家公務員の船員6人が運航しており、今年度末で定年退職する船員2人は再任用で1年間は雇用を延長する。国は2人の定年退職を前に、国家公務員の採用抑制を理由に、後の補充は難しいとして1隻を民間委託する方針を決定した。これに対し入所者や弁護団は「隔離した責任放棄だ」と反発し、白紙撤回を求めていた。

四国新聞WEB 9月10日!の記事1隻を民間委託へ/大島~高松・庵治航路官用船
(まったく、寮で新聞取らないから、こんなことを見逃してしまう)

厚生労働省は9日までに、国立ハンセン病療養所「大島青松園1件」のある大島と高松、庵治港を結ぶ官用船1隻を来年度から民間委託する方針を決め、来年度予算の概算要求に関連費を計上した。これに対し、青松園の入所者自治会(山本隆久会長)は民間委託に反対する方針を決定。同日までに同省に通知した。
 山本自治会長は「不便な離島に施設を作った国が、最後まで責任を持って運航を続けるべきだ」と反対の理由を説明。同省国立ハンセン病療養所管理室は「大切な航路1件という認識に変わりはない。委託先の選定では、安全性や利便性の維持・向上、急病者の緊急搬送対応などに努めることを条件とし、入所者の理解を得たい」と話している。
 大島と高松、庵治の2港を結ぶ官用船は「せいしょう」「まつかぜ」の2隻。同省によると、現在は国家公務員の船員6人態勢で運航しているが、来年3月末で2人が定年退職する。
 同省では、▽4人で勤務を回すのは難しい▽技能労務職員の採用抑制方針もあって新規採用は厳しい―などの情勢を踏まえ、うち1隻の運航を民間に委託する方針を決めたという。
 山本自治会長は「自治会の意見は伝えた。安全で利便性の高い運航態勢の確保が大前提であり、厚労省側の返事を待って対応を考えたい」と話している。

要するに、国が隔離政策という差別を長い間とってきたにもかかわらず、入所者が生きるために必要な国家公務員の補充をしないということだ。「たった2人」の雇用も確保できないの経済大国・日本である。
「国家公務員の採用抑制」は、80年代の「財政再建」路線から始まる、国鉄分割民営化へ至る過程とも並行するのだが、公務員が「現業」部分からドンドン民間委託され、定員も削減、ギチギチに抑えられてきた。90年代から以降、「新自由主義」の下「官より民」というイデオロギーの下、少子高齢化対策や雇用悪化など、公的部門が責任をもたない分野が増えているにもかかわらず正規の公務員を増やし対応することができない(そのくせ「公」でやらんといかんから、日々雇い契約や不安定雇用の公務員…ワーキングプアー公務員も存在する)、そんな世の中はおかしいのだ。

 ハンセン病療養所…差別と偏見、隔離収容という重い歴史…が、自分の住むすぐ近くにあることを知らず、それが新自由主義攻撃の元、国家責任をあいまいにするという事実がある知らなかった。このことを恥じ、自ら新たに考え直すために、このエントリーを沖縄県知事選挙投票日に記すものである。

 なお、大島に行く船だが、一般の人は療養所の見学許可がないと乗れないようなのだが、こちらのブログ主さんは、いわゆる旅行貯金(旅先の郵便局で貯金をしていく趣味)1000件目を、この島の郵便局で行ったようで、船自体は無料。許可が必要だったのかは、不明である。

機会があれば、ハンセン病への差別・偏見・隔離政策の歴史等を知るために、訪問してみたいところである。


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