橋下「維新」八策批判(その3)・・・世の中の「一部」しか分らないヤツ
その(3)公務員制度改革である
・公務員を身分から職業へ
・価値観の転換
・安定を望むなら民間へ、厳しくとも公の仕事を望むなら公務員へ
・大阪式公務員制度改革を国に広げる
・外郭団体改革
・大阪職員基本条例をさらに発展、法制化
公務員は今もちゃんとした「職業」である。「身分が安定している」=「身分」ではない。逆に「職業」=いつでも止める、止めさせることできる…と考えているようでは、橋下はまるで世の中のことを知らない…というか、自分の身の回りで感じることが全てだと考えているのだろう。(ただ頭はいいので、その範囲は一般人よりは広いと思うが。)
「職業」に従事するのは生きた人間である。いつでも都合で「止めさせる」わけにはホントはイカんのだ。逆に、職業・事業をコロコロと止めるようでは、人も地域も将来の設計が成り立たなくなる(もちろん、情勢が変われば中身も替えなければならない)
「公務員」の「身分が安定している」のは、労働三権のうち、最大の武器「ストライキ権」がないからである。また、「公」の仕事のルーチンワークは、それこそ止めるわけにはいかないということもある。また、当然公務員の仕事が嫌になれば、他の仕事と同じように「辞める」ことも自由である。
公務員人経費削減という(2)も、公務員の給与削減の他、公務員の給与削減、非正規雇用化の拡大を意味すると考えてよい。ただ現実問題は、非正規・不安定雇用の「民間」での増大が、長期のデフレや様々な問題を生み出している。公務員の世界でも「定員」が法律等で決められておいそれと増員できないため、パート・アルバイトのような人もいるのが実情だ。これのひどいのは「官製ワーキングプアー」と呼ばれている。
そんな中で
安定を望むなら民間へ、厳しくとも公の仕事を望むなら公務員へと書いているのには、怒りを通り越して笑ってしまう


民間の非正規労働者の中には、どんなに働いても生活保護以下の賃金しか受け取れない人も居る。そんなところに「安定」なんかあるものか


つづいて(4)教育改革
(4)教育改革
・格差を世代間で固定化させないために、最高の教育を限りなく無償で提供
・教育委員会制度の廃止論を含む抜本的改革
・首長に権限と責任を持たせ、第三者機関で監視
・教育行政制度について自治体の選択制
・学校を、校長を長とする普通の組織にする
・大学も含めた教育バウチャー(クーポン)制度の導入
・生徒・保護者による学校選択の保障
・大阪教育基本条例(教育関連条例)をさらに発展、法制化
大阪教育基本条例をさらに発展、法制化と書いている段階で、
格差を世代間で固定化させないために、最高の教育を限りなく無償で提供という高邁な理念はガラガラと音を立てて崩れる…あ~あ

「公教育」をきちんとしようと思うなら、予算を投入して教員数を増やし、学校独自でいろいろ自由にやらせたほうが良い…そのための教育委員会廃止なら良いが、その代わりに首長が権限を持つという。そして校長から教員に一方的に下達する…なんか違わなイカ

「維新」のデタラメぶり、ここに極めり(でも続くよ)
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コメント
公務員は身分ですよ。公務員と言うだけで共済年金がもらえ、職務違反してもクビにならず、赤字を出しても誰も責任を取らないし、飲酒運転をしても免職にならない。民間じゃありえません。これが身分じゃなくてなんだと。
>ゼロ法
淘汰されてるのは「英語」ができない移民系の人々。識字率100%の日本とは条件が違う。
>そこに通う高校生の居場所がなくなった
んなわけあるかw
地元離れてまったく知らない土地で高校生活送ってる奴なんて日本中にいくらでもいる。そいつらは高校で居場所がなかったとでも?
というか、そんな「成績の悪い高校」に行く奴なんて、本気で勉強したくて高校行ってる奴じゃないし。
そんな奴が高校を卒業したところで、中学生から何か成長をするとは思えません。
潰しちゃえばいいんですよ。
その上で企業の「大卒神話」の破壊。中卒、高卒からの就職支援を行い、プロフェッショナルとして15才、18歳から就職できるようにした方がよっぽど有意義です。
投稿: ROM人 | 2012年3月 8日 (木) 23時44分