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扶養義務と生活保護制度の関係の正しい理解と冷静な議論のために

マイミクさんから拡散希望があったので、拡散するでゲソ…
生活保護問題対策全国会議のブログより
扶養義務と生活保護制度の関係の正しい理解と冷静な議論のためにのリンク貼り付けと、内容の一部転載。

第1 はじめに  人気お笑いタレントの母親の生活保護受給を週刊誌が報じたことを契機に,生活保護制度と制度利用者全体に 対する大バッシングが起こっている。 そこでは,扶養義務者による扶養が生活保護適用の前提条件であり,タレントの母親が生活保護を受けていた ことが不正受給であるかのような論評が見られるが,現行生活保護法上,扶養は保護の要件ではない。 息子であるタレントの対応に対する道義的評価については価値観が分かれるところかもしれないが,本件が不正受給の問題でないことは明かである。  また,扶養が保護の要件となっていない現行法を非難する主張に応えて,小宮山厚生労働大臣が,「親族側に扶養が困難な理由を証明する義務を課す」という事実上扶養を生活保護利用の要件とする法改正を検討する考えを示す事態にまで発展している。 しかし,生活保護利用者の息子が人気タレントとなって多額の収入を得るに至るという,極めて例外的な 事例を根拠に,現在改正の在り方を関係審議会に諮問中の厚生労働大臣が,法改正にまで言及すること自体, 軽率のそしりを免れない。そもそも,扶養が保護の要件とされていないのには理由があるのであり, これは先進諸外国にも共通しているところである。扶養を保護の要件とすることは,救貧法時代の前近代社会に 回帰する大「改正」であり,ただでさえ「スティグマ(恥の烙印)」が強くて利用しにくい生活保護制度を ほとんど利用できないものとし,餓死・孤立死・自殺の増加を招くことが必至である。(以下略)

幸いにも私の両親は健在で、年金収入は少ないものの、私からの若干の支援もあって人並みの暮らしはしている。持ち家であるということで、家賃がかからないというのも大きい。だが、万一事故や病気で多額の金がかかることが起これば、また、仮に私や兄が事故等で早死すれば、たちまち破綻するであろう。そんなこともあってか、おかんは「あんたらの迷惑にならないよう、健康でぽっくり死ぬわ…。」と言っている…「健康」だけが宝なのだ。
国民新党で一人「消費税増税反対」をいきまいている亀井静香が、かつて介護保険が導入されようとしたとき、「子どもが親の面倒を見る日本の美徳をこわすもの。」といって反対していたのを思い出す。(介護保険すら、必要最低限の介護サービスが必ず保証できるシロモノではないのだが)、全ての貧困を「家」や「家族」にしわよせさせようとする、生活保護法改正は、まさに指摘されるよう扶養を保護の要件とすることは,救貧法時代の前近代社会に回帰する大「改正」であり,ただでさえ「スティグマ(恥の烙印)」が強くて利用しにくい生活保護制度を
ほとんど利用できないものとし,餓死・孤立死・自殺の増加を招くことが必至
なのである。

血縁というのはある意味、恐ろしい…絶対に「切ること」ができないからだ。また「家族」の単位である「夫婦関係」は、切ることは可能であるが、DV等何らかの理由で「切ることのできない人」も存在する。そしてそのような人ほど職業や生活を安定させることができず、貧困に陥ることも多い。

紹介記事の5章

第5 扶養義務の強調は餓死・孤立死を招く
 小宮山大臣が言及した「扶養義務者に扶養困難な理由の証明義務を課す」とか,一部で主張されているように福祉事務所の調査権限を強化し,扶養義務者の資産も含めて金融機関に回答義務を課すような法改正がなされれば,どうなるであろうか。
 生活に困窮した人が,福祉事務所に生活保護の申請に行くと,親兄弟すべての資産や収入が強制的に明らかにされ,申請者本人が望まなくても,親兄弟は無理な仕送りを迫られることになるであろう。
これはほとんどの場合,親兄弟にとって歓迎せざることであって,親族関係は,むしろ決定的に悪化し破壊されるであろう。
 あるいは,福祉事務所の窓口では,25年前の札幌市白石区での餓死事件のように,申請者に対し,「扶養義務者の扶養できない旨の証明書」をもらってくるようにと述べて追い返す水際作戦が横行するであろうが,法改正がなされれば,これは合法として容認され,餓死・孤独死・自殺事件が頻発することになるであろう。
 そもそも,生活に困窮している人は,親族もまた困窮していることが多い上,さまざまな葛藤の中で親族間の交際が途絶えていることも多い。先に述べたとおり,現状でさえ,扶養照会の存在を理由に保護申請をためらう人が多数存在するのに,扶養が前提条件とされれば,前記のような親族間での軋轢をおそれて申請を断念する人は飛躍的に増大することは間違いがない。
 日本の生活保護利用率は1.6%に過ぎず,現状でも先進諸国の中では異常な低さである (ドイツ9.7%,イギリス9.3%,フランス5.7%)。この状況に加えて,さらに間口を狭める制度改革がなされれば,確実に餓死・孤立死・自殺が増える。
 これは,緩慢なる死刑である。しかも,死刑囚ですら糧食を保障されているのに,それさえ奪うという意味では死刑よりも残虐な刑罰である。何人もそのような刑罰を受けるいわれはないし,何人もそのような刑罰を科す権限はない。制度改革を進めた政治家や報道機関は,死者に対してどのような責任がとれるのか,冷静になって慎重に検討することが今,求められている。(以下略


貧困を家族・血縁内に押し込め、再生産する生活保護法の改悪を許してはならない

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コメント

本件、生活保護だけの問題じゃなく、年金などをも含めた生活保障の問題と絡んできますね。

小生の生まれ育った街は、元々商売人の街でして、「国民年金なんか、アホらしくて払ってられんわ」という人が多く、というのは「一生商売してたら必要ないやん」というわけです。しかし、ご存知のように、90年代から商店街は廃れていきました。で、商売あがったりとなっても、年金はなく、蓄えをなくした人たちは生活保護を申請するわけです。彼ら、彼女らには「スティグマ」はありません(笑)。そして、一人当たり13~17万円を毎月得ていると聞いております。

その一方、年金を払い続けてきた人は、月十万足らずの年金で生活をやりくりしています。この現実に対する理不尽さ、不公平さが、バッシングの背景にあると小生は考えます。

極端な笑えない話を書きます。その地元で、最低年金生活者(老婆で、月6万6千円)が、役所に「これでは生活できませんから、生活保護に変えてください、あちらだと月13万円以上らしいですから」と言ったら、役人は「いや、月6万6千円でやりくりして下さい、却下します」と言ったとか。

投稿: TAMO2 | 2012年5月31日 (木) 00時14分

ごぶさたしております。

>生活保護だけの問題じゃなく、年金なども含めた生活保障の問題
私もそう思います。今回のバッシングの背景には今の関係する制度全体が社会の現実に合わずに矛盾したものとなり、国民全部への生活保障の機能を果たすものとはなってないことがあると思います。
だから、今の制度全体を見直して生活保障の支えが行き渡るようなものに変えない限り、結果としては生活保障の仕組みそのものが民衆に否認されて行くのではないかと怖れるところです。

保護受給率が低いと言うことは、つまり保護が必要な人の多数は受給することが出来ていないことです。
今の仕組みのままで、受給率を更に上げて行くことは不可能なのではないかと思います。
そして年金制度も保険料を払うカネのない人たちにはまったく生活保障の恩恵を及ぼすものではないし、何より現在働いている世代には直接の恩恵はない。

仕事をしたくとも仕事がない仕事が少ない、生活の安定が望めないような状況をサポートする新たな生活保障の仕組みを造ることが急務であると思います。ただ今の制度を守れと言うだけではあまりにも不十分なのではないか。仮に保護制度を当面維持するとしても、より多くの人に恩恵を及ぼすためには問題点を改めることが不可欠だと思います。

なお、決してこれは今回の厚生大臣の発言を支持するものでも、あの政治家の行動を支持するものではありません。

投稿: BM | 2012年5月31日 (木) 19時36分

年金制度にしても、ヘンな話ですよね。一律、65歳以上に引き上げ、将来的には70歳以上、と。身の回りの諸先輩を見ても、70歳以上でピンピンしている人もいるし、60歳でヘロヘロの人もいます。

小生は、年金、失業保険と生活保護は一体化すべきだと思っています。

先日、年金の計算をしていて頭に来ました。尋常小学校卒業の親父のほうが、旧帝大の大学院を卒業している小生よりも年金が多いのです。ブサヨ理論を抜きにすると、「院卒が小卒よりも年金が少ない」のは理不尽に思えませんか? どちらも満期近く勤めてです。ならば、そんな年金制度は根本から見直せ、と。世代間格差が大きすぎます。

ちなみに、生活保護の発生費用は現在約4兆円、受け取るべき人が全て受け取ったら、一説には20兆円と言われています。生活保護も破綻寸前ですね。

投稿: TAMO2 | 2012年5月31日 (木) 22時29分

TAMO2投手殿、BMさん、貴重なご意見ありがとうございます。
本当は「税と社会保障の一体見直し」の中で、様々なケースにきめ細やかに対応できる生活保障のあり方が議論され、税制改革を行うのが筋なんですが、野田政権をはじめ、歴代政権は何も出来なかった…しかし、なにぶん問題が大きすぎて、簡単にはできないというのが現状でしょう。
今の「左派」の力量では、火の粉がかかる個別問題に対応するのに精一杯で、なかなか新しいビジョンを描きながら進んでいくのが難しいという問題もあります。もっとも「原発問題」で多くの人が活性化している中で、「規制左派」「普通の人」「自称右派」問わず、まともな「哲学」と処方箋がうまれるのかも知れません。
これが、魯迅が期待した「希望」というものでしょう。

投稿: あるみさん | 2012年6月 1日 (金) 00時00分

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