豊島の産廃処分方法(前編)
港の建物の片隅にある、豊島観光協会さんの所へ「予約しておりました〇〇ですが」と言うと、住所、名前、職業、見学理由等いろいろ書くように言われる。見学料は2,000円
で、案内人のおじさんの車で出発…車の中でいろいろお話が聞けます(^^)
付いた所が、「木造の記念館」みたいな所
この中に、様々な当時の記録や、「戻ってきた海」の写真がある…
では、豊島の産廃はどのように処分されているのか?お勉強…香川県直島環境センター、豊島分室に案内される。ここで案内人はセンターの職員さんにバトンタッチ。
判り難いが、これがその建物…
豊島でやっているのは、産廃を中間保管して梱包する作業と、その過程ででてくる汚水を高度処理するもの。
まずは産廃の中から、金属やコンクリートガラなどの、すぐにリサイクルできるものをより分ける。なお、汚染水で汚染されているので、水で洗浄し、汚染度をチェックして外に出す。
ホースやタイヤは切断機で裁断、ドラム缶は中にとんでもないものが入って無いか確認してから、ピットに入れられる。なお、土砂状になっている多くの廃棄物は、石灰を混ぜて中和…水素ガスが出るのでピットで1日ほど寝かしてから、特殊なコンテナトラックに積み込む。これも石灰の反応がおさまるまで1日ほどヤードに止めておいてから、専用のフェリーで直島の処分場に持ってゆく…
ここは処分場等から出る水を貯めておくところ。水はアルカリ凝集沈殿、生物処理(まあ、下水処理と同じしくみ)を経て、凝集ろ過装置でSS(微粒子)を取る。ダイオキシン類その他の微粒子はここで除去される。
オゾンと紫外線(だったかな)で、溶け込んだダイオキシン類を処理する装置…中の水が青緑に光っています。
その後、活性炭吸着処理でCOD(化学的酸素要求量)を処理、キレート吸着処理(何のことかよーわからん)で重金属類を処理した後、北側の海に放流される。
この過程で出てくる活性炭や凝集沈殿物質はどうなるのか聞くのは忘れたが、おそらく脱水処理後、直島に持っていくのだろう。
あと、中間保管、梱包施設からは当然、粉塵のようなものが出るので、集塵機やバグフィィルターが供えつけられている。今、「災害瓦礫広域処分」問題で話題のバグフィルター…「あの~これでセシウムとかの放射性物質って、除去できるのですか?」と聞いたら「そんなことは想定していないので、判りません。」とのこと…まあ、そうだろうな。フィルターだから、粉塵状、液滴状のものは取れても、気体になったものは外に出てゆくしかない。
とりあえず説明を終わって、来た車で港まで・・・というか、宿泊場所まで送っていただく。(ありがとうございます)
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