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「か」氏大批判(^^)

しょうこりもない「理屈」を並べ立てて本ブログにイチャモンをつけている「か」氏であるが、めんどーだから一遍にお相手しましょうかねぇ(^^)/

9月14日7:24のコメント

>そりゃあ80年の原発なんて今のものの半分以下の効率ですからだめに決まってますよ
もとになった私のコメントは
>放射性廃棄物を安全に管理・処分する、被曝労働を防ぎ、採掘環境をキチンとする、破局的事故に対する保険をかけるなど…をやれば「経済的に合わない」ことは80年代から分っているんですよ。
であり、当時「技術と人間」とかいう雑誌で散々議論されていたものだ。もちろんそんな古い時代の情報なんてネットに無い。で、たちまちROM人さんに
>原発は廃炉費用が馬鹿になりません。当然ながら廃炉と、使用済み燃料は封印以外に処理方法が無い状態なので、それを保管するための費用が半永久的に必要となることを考えると、コスパは最悪でしょう。(注・・・コスパはコストの打ち間違いだろう)
と反論されてしまっている。

ま、なんとか80年代の議論を集大成した、室田武「原発の経済学」(朝日文庫1993年第一刷)を引っ張りだしてみた。ややこしい仮定と計算を経て、九電力発電単価実績推計値が出ている。(p94)

1986年度の1キロワット当たり発電量
一般水力・・・5.09円 火力・・・10.43円 原子力+揚水・・・13.51円
1988年度
一般水力・・・4.67円 火力・・・9.28円  原子力+揚水・・・13.48円
1990年度
一般水力・・・4.78円 火力・・・10.74円 原子力+揚水・・・11.90円

と試算されている。原子力+揚水となっているのは、原子力発電は出力調整ができないため、夜間電力を貯めておく揚水発電が絶対必要だということで、コスト内に組み込んだもの・・・今は深夜電力をダンピング販売する「夜間給湯」や「オール電化」も普及し、また大規模火力発電・・・特に石炭火力・・・も出力調整が難しいのでおなじように揚水発電が必要となるから、このデータは一旦反古になる。また一般水力が極端に安いのは、既に減価償却を経た発電所がゴロゴロしていたからだろう。

で、80年の原発なんて今のものの半分以下の効率ですから・・・を検証すると・・・室田本の隣のページで原子力+揚水発電の設備利用率の推移グラフがある。1980年ではなるほど、30%程度であったが、89年は50%ぐらいまできている。そして エネルギー白書2011によれば(ず~っと下のほうを見てね)日本の原発稼働率は80%をこえていたものの、中越地震や日本海中越沖地震の影響もあってか、6~7割程度になっている。ただ、室田本の設備利用率は揚水発電が含まれており、とうぜん電力が余らない時は揚水発電が「遊んで」いるので、まあ原発で6割程度と考えてよいだろう。要するに20年前と、さほど代らない稼働率だということだ。ちなみにアメリカや韓国はコンスタントに9割以上稼動しているし、フランスも7割以上で安定している。ただ、6割しか原発が動いていなかったのに、電力危機が起こらなかったのは、原発も含めて発電能力が余っているので、「ベストミックス」をやった結果なのだろう。

>現代の発電コストを調べてきてください
もちろん偏らないようにいくつかデータを見比べるべきでしょう

とのたまうもんだから、代表的なものを上げると、
原発のコスト―エネルギー転換への視点・・・大島建一(岩波書店2011年)がある。内容は読んでもらうとして、大島氏の代表的なものがこのグラフ
008
(フライデー2011 6/29増刊号p119)政府発表の原子力発電単価より倍以上高い、大島氏の試算では「福島原発事故」の補償や立地のための地元工作費用なんかも入れこんでいるからだが、もちろんこれには批判もある。
2050年までのエネルギーの見通しというサイト(これは2005年ごろに「ピークオイル」がやってきた・・・2050年には一人当たり使えるエネルギーは現在の半分)と、資源が少ないが原発を動かす「技術」のある日本は原発を続けるべきという立場で書かれたもの・・・あちこち読んで「か」さんの意見とも通じるところがあるので面白い・・・ただ「石油がないと・・・太陽光発電も原子力も動かない」というところはぶれていないのに、化石燃料がなくなりつつあっても、原発の量は変動無し・・・って変じゃなイカ!)原子力発電のコスト論争というのがあって、そこには
上の表で、揚水発電はピーク電力対策として行っているもので、原子力発電の付帯設備と見なすのは無理があります。仮に、原発を廃止しても揚水発電は必要だからです(ピーク電力対策については一番下のFigure 4.をご参照下さい)。また、原子力発電関係の研究開発費のすべてを開発単価にかぶせてしまうと、太陽光などの新エネルギー研究開発費(例えばサンシャイン計画4,400億円、ムーンライト計画1,400億円、地球環境技術開発150億円など)もそれらのコストにかぶせないと筋が通らなくなります。それと、立地対策費をコストに含めても0.5円/kWhのコストアップにしかなりません。さらに、仮に福島原発事故の損害補償額を10兆円(4兆5400億円という試算が出ています)として、1965年度~2010年度の日本の原子力による総発電量7兆5500億kWhで割ってみると約1.3円/kWhであり、ネットなどで言われているような「原発は事故が起こったらコスト高は自明」ということにはならないです。仮に、研究開発費の半分の0.59円/kWhをコストに上乗せすると、(発電単価)+(開発単価)+(立地単価)=7.22円/kWh+0.59円/kWh+0.46円/kWh=8.27円/kWhで、これに原発事故の補償1.32円/kWhを加えても9.59円/kWhで火力より安くなります。

とある(もっともこれはどちらかというと、太陽光発電などの自然エネルギー批判に力が入っている。私はこれには同意するので、この引用以下の、ソフトバンク孫正義氏への批判は、読まずにけっこう)

で、この人がおおむね正しいとしている総合資源エネルギー調査会による発電コスト試算結果のグラフによれば、1kWあたり小規模水力を除く水力発電が8~13円、石油火力が14~17円、LNG火力が6~7円、石炭火力が5~7円、原子力が5~7円となっている。もちろんここも、太陽光や風力発電批判が中心として書かれている。

が、先ほどの引用には大島氏が指摘する
「含まれていないコスト」 下「」引用。
「二○○四年の報告書のタイトルは「バックエンド事業全般にわたるコスト構造、原子力発電全体の収益性等の分析・評価」となっている。これを文字通り受け取れば、すべてのコストが計算の対象になっているかのようにみえる。
 これは真実ではない。注意して報告書を読むと、六ヶ所再処理工場での再処理についてのコストのみが計算されている。-略-
 だがこれは、この報告書でも述べられているように、原発から発生するとされている使用済燃料の半分の量にすぎない。つまり、全量再処理を基本方針としてもっている以上、第二再処理工場の建設が不可避となる。そうなると、一一兆円では全量再処理するのには全く足りない。-略-」
再処理できないから、自民党でも原発に反対という人は河野太郎が代表的だが、3・11前に「脱原発」を党内で訴えると「お前は共産党か!」といわれたのだそうな。
ま、そんなこんなで、少なくとも再処理や廃炉費用、放射性廃棄物の処分費用を入れれば原発の発電単価は、LNG、石炭よりも劣るということになる。(ちなみに想定できない費用をバランスシートに計上することは不可能だから、原発のバランスシートにおける廃炉費用は、過去に行った実験用原発の廃炉費用を参考にいれているのだろう)

で、9月14日7時39分のコメント
>火力の問題は燃料ですよ
それとあなたは全力で何時間も走れますか?
フル稼働を続けることで今度は火力発電所で事故が起こりかねない
余裕を持って発電できるにこしたことはないんです
第二次世界大戦の発端のように化石燃料の一部国間だけで制限されたらどうします?
選択肢も多いにこしたことはないんですから

と、9月18日16時49分のコメント
>四国電力の広報担当者 は「電力を安定供給するには火力や水力、原子力などのベストミックスが必要」
これについての反論は無いのですか
火力で充分というのは電力会社の目線で考えれば有り得ないと言うことですよね
ド素人さん、どう思います

と言われてもねぇ~各電力会社がそのへんの情報を全然出してくれないので、検証のしようが無い・・・この夏、火力がどのくらいフル稼働して、どのくらい「危なかった」のか、オンボロ火力発電所をどうにか動かしてしのいだのか、ぜひ電力会社にはちゃんとHPに情報を公開して欲しいものだ。あと、「ベストミックス」とはあくまでも企業のバランスシート上の話で、そのバランスシートがおかしいでしょ(廃炉費用)としか言いようがない。 

では、資源調達の可能性で見てみよう・・・またエネルギー白書2011に飛ぶ・・・
2010年度の原油輸入国は、一位サウジアラビア29.2%、二位アラブ首長国連邦20.9%、カタール11.6%、イラン9.8%、ロシア7.1%となっている。なるほど、中東という政情不安定な所が多い。(しかしその原因はほとんどアメリカさんのゴリ押しなんだがな)
同じくLNG、マレーシア20.7%、オーストラリア18.8%、インドネシア18.3%、ブルネイ8.4%、ロシア8.5%と、わりと近くから多様に調達できるようだ。
石炭はどうか・・・日本では石炭は大量に存在するのだが、コスト的に引き合わないから生産していない。そして一度つぶれた炭鉱は水につかったりして、使い物にならなくなる。だから全部輸入品・・・
オーストラリア62.3%、インドネシア19.0%と、おお、ほとんどオーストラリアに牛耳られている!

核燃料はどうか・・・資源エネルギー庁のサイトの下のほう。日本のウラン輸入先は、カナダが36.0%、オーストラリア36%、二ジュール11%、ナミビア11%・・・カナダとオーストラリアがほとんど、あとアフリカぐらい・・・カナダ、オーストラリアとの関係悪化は簡単にはないだろう。当面は安泰そうだ。

しかし、化石燃料業界ではここ数年、投機による値段高騰という問題が起こっている。「じゃあ、核燃料がリスクヘッジとして成り立つじゃなイカ!」ということは短期的にはあるだろう。では、数年前から叫ばれてきた「原子力ルネッサンス」が実行され、あちこちの国に原発ができればどうなるか・・・行き先の無いマネーは確実に核燃料にも「投機」される・・・こういったリスクもあるのだ。

でもって、「か」さん達が主張するように、例えば伊方原発を動かして、臨界になった翌日、大震災が起きて福島以上の被害が起きたらどうするのかね?(まさか野田首相が責任とるわけではあるまい)

ま、脱原発を無理の無い範囲でやって(でも2夏のりこえちゃったからねぇ~)当面はLNG発電と石炭、中規模火力発電(間伐材などが使用できる)や小水力で時間稼ぎしながら、実現性のある代替エネルギーをコツコツ研究し・・・人間、本当に困らないと一生懸命になれないからね。だから原発という一見「豊か」に見える(けどホントはムダ)なものは、いち早くやめておく、エネルギー消費量の少ない社会を目指すべきなんだがね。

なお「か」氏への「批判」はまた別にあるが(そうでなくてもまたいらんこと書いてくるだろうから)、「か」氏への「宿題」を出しておこう。

1.原子力発電所から出る放射性廃棄物の最終処分の方法と、その問題点及び解決策について、あなたの考えを述べよ。ただし、現代実用化されていない科学技術は、使えないものとする。

私は土木の「玄人」であることを明かしておくね。また「宿題」をちゃんとやらないと「ROM人」さんみたくコメント禁止措置を取るので、そのつもりで・・・

さー風呂入って、寝よう(^^)mmmm

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コメント

>コスパはコストの打ち間違いだろう

コスパとは「コストパフォーマンス」の略です。
まー原発も高速増殖炉が使えれば夢のエネルギーだったんですけど、それが無理となった以上はもう停止して良いでしょう。

投稿: ROM人 | 2012年9月21日 (金) 10時19分

電力の回し者のようなAFOがいるのですね(笑)

>原子力発電所から出る放射性廃棄物の最終処分の方法と、その問題点及び解決策について、あなたの考えを述べよ。

こんな高度な「宿題」、AFOには無理でしょう。

ん、そうでもないか。
「考えてませ~ん。わかりませ~ん」って述べるくらいならAFOにも出来そうだし(笑)

投稿: | 2012年9月23日 (日) 20時26分

ROM人さん、そういう言い方もありましたね。失礼しました。
風さん、「好意的」に解釈すれば、例えばリンクを読めない携帯からのコメントであるとか、あるいは急に忙しくなったとか、いろいろ考えられましょう。
ただ「(低線量の)放射性物質は危険ではありません。」などとAFOなコメント(問題の趣旨からずれているし)をしてくれば、徹底的にさらし者にして、笑ってやりましょう。
あと、別途思いついたのですが「核燃料」が安いのは、現地住民(先住民)の健康や安全に配慮していないことだけでなく、カナダなどでは安価な水力発電で核燃料の精製・濃縮をやっているからではなかろうか…とも思いました。ただし、ウラン燃料も地域的に限定されたところにしかありませんから、世界中が「原子力政策」を進めていけば、燃料の枯渇、投機による高騰はさけられないでしょうね。

投稿: あるみさん | 2012年9月23日 (日) 23時04分

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