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「沖縄」を利用して「日本」を再起動させるな

 この間、ずぅ~っと普天間基地問題、オスプレイの問題について書いているが、常に「ヤマト」による「琉球」への侵略・差別・・・それが今も続いていることを念頭においておかないといけない。

ここで辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動のある人がビラに書いたコラムが、すごくいいので、作者の了解を得て転載する。

「沖縄」を利用して「日本」を再起動させるな

 沖縄の「日本復帰」40年と言われる今年。9月8日9日「エイサー祭り」会場の千島グランド(大正区役所前)の北東隅で、「日本復帰」60年と題した展示をしてきました。1952年4月28日、翌29日の「昭和天皇」への誕生日プレゼントのように、日本が日本に再帰してから60年が経ちます。「沖縄」をアメリカのものとする天皇/マッカーサーの密約通りに、日本は日本になりました。沖縄の40年前の「日本復帰」は、もともとこの日本の日本への60年前の「復帰」がなければありえなかったのです。
 たとえば、当然のように「沖縄県の」尖閣列島と報じられている、話題の尖閣問題ですが、これもまた、60年前に日本がアメリカの占領権力と結託し、尖閣列島を含む琉球諸島をアメリカのものとしたことに元の原因があります。だから実は、尖閣問題で逆にあぶり出されているのは、沖縄が「誰のものか」という問いなのです。
 日本が「歴史認識」、とくに「主権」の問題で自己を主張するとき、クセのように「沖縄」を持ち出す感覚があります。問題をややこしくしているのは、沖縄が日本のものだという認識に疑いをおぼえない感覚が、日本のわたしのカラダのなかで既成事実になっていることです。
 尖閣列島が日本のものであると主張することは、沖縄は日本のものだと言っているの
と同じ平面上にあるのです。多くの方は、もはやとり返しのつかないことだと諦めているかもしれません。でも、いま求められているのは、このわたしが「どうしてもとり返しのつかないことを、どうしてもとり返す」ということだと思います。
 さて「日本復帰」60年という展示で、わたしは「沖縄」というコトバが日本のわたしのカラダのなかをどのようにめぐっているのか、考えてみようと思いました。ここで、日本が自分のポジションに困ったとき、「沖縄」をどのように扱ってきたか、振り返りましょう。 おもに代表的な4つを挙げます。

・1600年~1609年の薩摩藩沖縄侵略
沖縄が保護し返還手続きをしていた朝鮮の漂流民を、自分の「人質」に利用し難癖をつけて朝鮮侵略を行い、自分に剥奪されていた朝鮮中国との交易権を沖縄から侵略して奪った。
・1872年~79年の「琉球処分」
台湾で宮古島の人びとが殺された事件で、その「救出」を名目に宮古島の人びとを日本人だと清国に主張して台湾を侵略占領し、軍隊を派遣して沖縄を支配した。
・1945年の沖縄戦
アメリカとの戦争で「皇土防衛」のための「捨て石」として沖縄を戦場にし、戦争が自分の目の前に迫ると降伏し、連合国の占領権力と結託する道を選んだ。
・1952年の講和・安保条約=「日本復帰」
占領から日本が「日本」として再帰するさいには、日本は「沖縄」をアメリカのものとすることで自己防御のためにアメリカとの「安全保障」を新たな国体として追求した。

 こうして見てくると、日本は自分の都合しだいで、ある時は放棄でき、ある時は自分のものにできるものとして「沖縄」を扱ってきたように見えます。いまの中国との関係をはじめ、朝鮮、台湾、そしてアメリカのことでも、たびたび日本は、「日本」の責任で行わなければならなかったはずのことを、「沖縄」を利用し「沖縄」にその重荷を背負わせてきた歴史をくり返してきたと言えると思います。安全保障や米軍基地やオスプレイの問題を、「沖縄」を舞台利用するのをやめて立ち止まり、困難なことですが、自分の足で一歩一歩解きほぐしてゆくことが大切だと感じます。(文責・M)

 前回の知事選で明らかにされた、アメリカの公文書で「沖縄の海兵隊は最終的にグアムに移転する」とわかっても、まだ基地建設をあきらめず、「島嶼防衛」を理由にオスプレイを配備し、普天間基地に配備しようとする・・・「守ってやるから、犠牲になれ」・・・ 

また、日清戦争前は、清国内での日本商人の行動の自由等と引換えに、「先島分島案」なるもの・・・すなわち宮古・石垣・与那国等は「清国領」にしてやろうということが画策されていたことも、もっと知られて良いだろう。

拙ブログ沖縄が中国に占領されても、”民衆”のために涙する人はいないだろうと、あわせて読んでもらえるといいでゲソ

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かくめいのための理論」カテゴリの記事

コメント

何が言いたいのか結論が見えないのですが。今更沖縄独立運動でもしようと言うのでしょうか。
それとも「沖縄はこんなひどいことを日本にされてきた!賠償汁!!」とどこかの国みたいに叫ぶのでしょうか。

そもそも本土人は差別なんてしてないだろ。沖縄人だから、ではなく地理的に防衛の要になっているから、基地を置いているわけで。
東京に住んでる人が「東京だけに道路を集中しやがって、排気ガスばっかりで空気が汚い!差別だ!」と言うようなもんでしょう。
地理的な問題はどうしようもないのですから、ではその上でどのように対処していくのかを考えるべきです。
例えば「基地外での米軍の事故・事件は沖縄県警に捜査権がある」と米国に認めさせる、だとか。

投稿: ROM人 | 2012年10月 8日 (月) 00時29分

ROM人さん、私もそれなりに大量の記事を書いてるので、全部読めなんて無理なことはいいませんが、このブログでは「本土」―「沖縄」間の差別構造についてあっちこっちで述べています。
また、基地に関して
>地理的に防衛の要になっているから、基地を置いているわけで。
少なくとも、海兵隊については違います…もともと岐阜や山梨にあったものが、「本土」での「安保闘争」「反基地闘争」が激しくなる中、当時アメリカが自由に何でもできた沖縄に移ってきただけの話です。(普天間基地はその前からありましたが)
そして「地政学的意味」なぞ、逆にオスプレイのように兵器が発達するにつれて、むしろ無意味になってくる…遠方への移動が簡単になるわけですからね…「米軍再編」において、沖縄海兵隊の大部分が、司令部もひっくるめてグアムに移転する計画となっていたのをご存知ですか…元宜野湾市長の伊波さんがグアムの基地機能拡張のためのアセスメント報告書からそれが読み取れると明らかにしたものです。「沖縄では中国に近すぎる」から「虎の子」(かどうかは知りませんが)の海兵隊は後ろに引っ込めようとしたわけです。これはこの数年、沖縄闘争に関わってきた者の常識になっています。
http://tatakauarumi.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-0851.html

ただ、あまりにもグアムは狭い、インフラが整備されていない…「グアム移転協定」なるものが、麻生総理とクリントン国務長官の時に結ばれたのですが、グアム移転のために日本がインフラ整備を含め、60億負担することと、辺野古への基地建設がセットになった協定です。だから「基地建設」が進まないと、アメリカ議会もグアム移転に金を出さない…で、海兵隊は沖縄に居座り続けているという事情もあります。

いずれにせよ「本土」で「安保反対」「基地反対」を言っている人の中にも、その基地を沖縄に「押し付けている」構造には気づかなかった…そうゆうこともひっくるめて、「沖縄差別」があると考えています。

投稿: あるみさん | 2012年10月 8日 (月) 22時43分

あと、さっきROM人さんがリンクした記事の「続きを読む…」を見たら、こんな記事もヒットしました。保守の人(ただし小沢支持者)ですが
「沖縄は日本のごみ捨て場と化した」と、沖縄差別の存在を認めています。

http://blogos.com/article/47747/

山崎行太郎氏のブログは、横にもリンク張ってますので、よかったらどうぞ…

投稿: あるみさん | 2012年10月 8日 (月) 22時47分

他の諸条件を無視し、地勢的に見れば、沖縄の基地は熊本に移転するのが一番良いと思います。平野も多いし、北京と上海の両方に睨みを利かせやすいですし。なお、イザ戦争となれば、防衛線にどれだけ近いかという問題が出ますので、東シナ海の防衛線に近い沖縄基地をなくすることは、多分出来ないでしょうね。海兵隊は、ある程度時間が経ってからの出番なので、おっしゃる通り沖縄にいる必要はありません。

以上、軍事的観点から。

投稿: TAMO2 | 2012年10月 9日 (火) 09時07分

>「地政学的意味」
それはない。近い=早く展開できる、ですから。
オスプレイの行動半径でギリギリ台湾なので、尖閣や台湾で有事があった場合には沖縄じゃないとどうにもなりません。
海兵隊の移動も当時はその理由かもしれませんが、少なくとも今は必要です。
現在自衛隊でも海兵隊の設営中ですので、それが終わるまでは尖閣を中心とした島嶼問題の牽制で必要です。
まぁその時は自衛隊がオスプレイ購入、ということになるでしょうけど。

もっとも、欲を言えば台湾ですよ。
台湾は広い上に、さらに中国に近いですから。

ついでに差別差別というのは左翼の上等文句ですが、実際に沖縄人は差別と思っているかも疑問です。
そもそも米軍人の消費する食料品、水道代や電力は全て沖縄の重要な顧客です。
その上多額の補助金までもらっており、公共事業も大盤振る舞いです。
それなのに生活保護は全国トップクラス。
基地による利益が無かったら、どうなるのかと。

というかアメリカがそんな日本人の沖縄差別に加担して基地を設置するような無駄なことをするかと。
基地があるのはアメリカが望んだからで、望む理由は地理的要因でしかないのです。
そもそも基地の設置に日本人が口出し出来たわけないでしょう。
そして占領軍が設置した基地の面積比は、占領終了後から変化しましたか?
大きな変化はないでしょう。
基地はあくまで米国の都合に作られたものであり、日本の意識なんて介入の余地が無かったことは明らかだと思いますが。

投稿: ROM人 | 2012年10月10日 (水) 22時40分

ある意味偏り思想のゆうな気が・・・

投稿: う〜ん | 2012年10月19日 (金) 06時44分

寝ぼけてて間違って送っちゃいました。失礼。

投稿: | 2012年10月19日 (金) 06時47分

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