「会津藩」ネタ続き
前のエントリーで「朝敵」とされた「会津藩」と、「日本兵の残虐行為」云々について書いたが、そもそもこのテーマについて興味を持ったのが、大学時代の会津旅行がきっかけである。
中学時代からの友人4人で、大坂から大垣夜行・・・浅草へ行って東武鉄道から矢岩鉄道、そして第三セクター化されたばかりの会津鉄道を乗り継いで、会津観光へ。
そのとき泊まったユースホステルの管理人のおっさんが、いきなり宿泊者ミーティングで吠え出したからたまらない・・・曰く、いかに敗戦後の会津藩が、薩長新政府軍によって酷い目にあわされたか・・・死体の片付けすら許されず、藩士は下北半島の斗南藩(2万石ぐらい)に転封・・・今、白虎隊とかで「商売」している連中は、奥羽羽越列藩同盟を裏切った新発田藩のヤツらだ・・・などなど。ついでに、今の旅行者は、時刻表もロクに読めないえユースホステルに来るだの、なんだかんだ文句ばっかり言ってるおっさんだった。
ま、それはともかくとして、単に「戦争に負けた」だけで済んだことになっていなかったことは知らなかったので、ちょっと本を探して「お勉強」してみることにした。そーいや星亮一氏の「会津藩燃ゆ」という「小説」は面白かったなぁ~っと思ってググッてみたら、今、ボロカスに批判されている。
「歴世庵」というブログに星亮一著:『偽りの明治維新』 という記事がある。要は星氏は「会津藩」の「被害者性」「正当性」を主張したいが故に、会津藩に都合の悪い史料を無視して物を書いている。「小説家」としてそれを行うのなら(「小説」はフィクションだから、まだ許せるということだろう)ともかく、彼は「小説家」と「歴史家」の肩書きを使い分け、「歴史家」の肩書きの際にもそれを行い、「会津観光史学」なる、「史学」とはまるで違う・・・「会津藩の悲劇」「会津ファン」に受ける「幕末会津史」を作り上げているのだそうな。(ちなみに今、星氏は戊辰戦争研究会なるものを主催している。)
引用記事では、越後口・・・すなわち越後長岡藩救援のため出兵した会津藩士が、いかに民衆に対し搾取・略奪してきたかという史料が多く残されているにもかかわらず、それらを無視していると主張している。搾取・略奪の内容は上杉家の戊辰戦争というサイトの、会津藩から見た北越戊辰戦争
に詳しい、また新政府による埋葬禁止令もなかったようだ。 さらに斗南藩移封についても、猪苗代か陸奥か…どっちでもいいよと内示されたのだが、会津藩は京都守護職の職責を果たすため財政難に陥り、会津戦争の戦費も重なって莫大な借金を領内の商人とかから借りていた。また領民の心も「強搾取」により離れ、一揆まで起きる始末(出展はここの真ん中へん・・・とても猪苗代には居れなかっただろうということだ。 なんか「会津士魂」伝説を打ち破るコピペオンリーの記事になってしまった…なんじゃこりゃ~
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コメント
スレチだが、脱落派・熱田一が死亡したな。
投稿: KW | 2013年1月14日 (月) 13時46分
御無礼仕る。
ご議論に関わる話柄として、以下の記述をお読みくだされたい。
http://ryuseisya.cocolog-nifty.com/hakata/2012/12/post-68d5.html
拙者、別の場所で「会津の長州嫌い」は敗戦後になってから強調されたことで、明治体制の続いた戦前には斯様の意識はなかったはず、という論述も読み申した。その当否を判断する能力はござらんが。
ではこれにて御免。
投稿: kuroneko | 2013年1月15日 (火) 15時37分
そもそも星亮一は何をソースに執筆してるのか
解りませんからね。そもそも明治政府側の蛮行なんて
アンチの作家の本にしか出てきませんから。
逆に会津の蛮行なら史料に多々記されてます。
しかも会津の味方側の地域の史料にね。
会津武士道、会津魂、会津士魂、幕末のジャンヌ・ダルク
これらは現代人の造語であり、当時から言われてるものではありません。
白虎隊が飯盛山で落城を勘違いして自刃した史料もありません。
あるのは証拠能力のない証言のみです。
会津の悲劇は観光事業と出版の為に作られた創作です。
会津兵の死体を埋葬禁止にしたのも嘘です。
2008年に福島県の民家から会津士族、伴百悦の手記が見つかり
新政府から金銭を貰って埋葬したと記されてました。
他にも2011年には会津が明治政府と戦争する為に
ドイツに対して、新潟と北海道を売却するかわりに
会津の味方につくよう打診していた証文が
東大教授らによって発表されています。
他にも会津の嘘はたくさんありますが、個人ブログですし
この辺で止めておきます。
投稿: | 2013年2月19日 (火) 20時22分