もし原発労働者がストライキをしたら・・・
マイミクさんのつぶやきに、こんな衝撃的な問いかけがあった・・・
さてマイミクのみなさん、ここで問題です。 福島第一の収束作業に携わる労働者が、劣悪な労働条件の改善を求めて一斉ストライキに入りました。政府・東電は要求に応じません。このままストが長期化すると大惨事を迎えます。 さてみなさんはこのストを支持しますか? (ある原発作業員から投げかけられた問題)
私は、フクイチからの距離によって温度差(原発に近くなるほうがより切実)があろうからということを前提に、以下のとおり答えた。
回答者がF1からどのくらい離れた所にすんでるかにもよるでしょうね…ちなみに私は支持かつ「連帯」「東電は労働者の要求を直ちに飲め!」と
マイミクさんからは「東京の住民をとりあえず想定されているのかな」とことわられた上で、内容についてはおおむね賛同される答えをいただいた。
その他様々な回答が寄せられたのであるが、当面問題になるのは、そのうちフクイチの「収束作業」が遅くなればなるほど・・・というか、いつ「終わる」のか分らない・・・中で、被曝許容値を超える原発労働者が続出し、いずれ今働いている人が原発事故収束労働に携わることが出来なくなるということだ。
全国の原発停止中の地域から、原発労働者をかき集め、悪徳派遣業者が全国から「ホームレス」や「ワーキングプアー」にならざるを得なかった人をだまくらかして、「原発労働者」に仕立て上げ、被曝労働を強要される日が来るのだ。
「被曝労働」を少しでも「まともな労働」にするためには、現場労働者の賃金、待遇は当然、今のレベルから上げ、線量管理や被曝労働後も含めた手厚い健康管理を行うことが必要だ・・・その費用は、事故収束においてはさしあたって責任者である「東電」や「政府」が責任を持って行う・・・そのために上がる「電気料金」や「税金」は、これまで原発を「容認」してきた世代が負担すべきであろう。
全国の原発を止め、廃炉にする場合も、そのための「被曝労働」費用負担は、原発推進・容認・反対にかかわらず、この世代が担わなければならない。
「電気料金」の値上げについて、現在でも火力発電の燃料費分を上乗せする必要があるから・・・ということで、電力各社が打ち出している。それに対して「リストラ」で対応すべきという意見がある。しかし、多額な役員報酬や「天下り」、「政財界・マスコミへの工作費」は削るのは当然としても、「電力会社社員」の賃金カット・人員削減や福利厚生のリストラまでは、してはいけない。
それらのレベルは「原発労働者」のためにとっておかなければならないからだ。これが「犠牲のシステム」(高橋哲哉)を緩和する一つの方策だ。
もし「原発労働者」の「労働条件」をそのままにして・・・つまり「被曝労働」の「犠牲のシステム」をそのままにして、かつ料金値上げも、増税もイヤだ・・・というのは、いいとこどりしたいというエゴイズムにしかすぎない。
安倍政権が発足するのがほぼ確実になった、昨年の選挙前、「安倍は『改憲』して『徴兵制』を敷くのではないか」という意見がネットでも散見された。前段の「エゴイズム」を認めるならば、「徴兵」ではなく、原発労働への「徴労」が必要になってくるだろう。
| 固定リンク
「かくめいのための理論」カテゴリの記事
- 設計変更を許すな!奥間政則さんの学習会(2020.06.29)
- けんじと太郎でタヌキを追い出せ!(2020.06.18)
- BLACK LIVES MATTER”よりも”大切なこと(2020.06.14)
- コロナ禍での社会ヘゲモニーを握ろう!(2020.05.15)
- 憲法1条を守れば天皇制はなくなる?(2020.05.05)
コメント
ブラックを放置すれば限りなく人件費を圧縮できるとの思惑が働いているとしか思えませんね。 原発事故処理に関しては、国民の多くが不正が蔓延るであろうとハナから危惧していたと思う。 また、何時ものように不作為と云う名の作為が繰り返された訳です。 かかる諸問題に対し監督省庁は全く指導出来ないばかりか、監視する気配さえ見せない。報道機関は権力と共にあり、頼みの綱の『フリー』ジャーナリストもネットにぶら下がってるだけに飼い主の顔を伺い盛んに尻尾を振ってみせる。 こんな状況下、石原某の『サティアン』発言は蓋し至言である。塀に遮られた向こう側には何があるのか?誰か教えてくれ。不信と不安の渦中にあって何に希望を見いだせばよいのでしょうか。
投稿: ヤマイヌ | 2013年2月 7日 (木) 00時05分
ストっつーか、やめちゃえばいいと思いますね。
誰もやらなくなって、初めて自分たちがとんでもないことをしたと、東電のアホどもも気付くのでしょうし。
その上で国民からリンチにでもされればいいのです。
投稿: ROM人 | 2013年2月 7日 (木) 10時09分
原発事故処理は組織とは縁の無い労働者に押し付ける、東電労組にしても基幹官庁の労働者にしても他人に押し付ける。
原発事故処理こそ東電労組所属の労働者と官公庁職員で直接やるべきなのです。
それとも左翼系が大好きなボランティアに頼るのもよい。
原発事故処理の中間業者だけに末端労働者からの搾取ボッタクリの集中砲火しているだけでは東電労働者官公庁労働者と末端の労働者の連帯などありません。
末端の労働者の決起を求めるのでなく原発事故処理を東電労働者が直接しろとすればよいのだ。
危険の伴う原発事故処理がイヤであればもちろん自己退職の道はあります、リストラと抱き合わせで上手い方法です。
監督官庁職員も直接現場作業をやるべきです、かくして事故の再発防止にも原発再開の是非もまともに議論されます。
投稿: tatu99 | 2013年2月 8日 (金) 10時26分
原発労働者のストライキを支持します。しかし、それ以前に、組合を作ることが大変でしょう。
原発労働は、やくざ・暴力団の支配・介入がすごいからです。
投稿: 中小 | 2013年2月 8日 (金) 11時46分
中途半端にストするよりも、皆で一斉に止めれば良いのでは?
投稿: ROM人 | 2013年2月 8日 (金) 21時20分
東日本の壊滅という事態に至るでしょうけど、小生はそういうストライキに賛成します。というのは、そのくらいのことを東電などはしでかしているのですが、下層労働者の「頑張り」によって隠蔽されている現状があるからです。
投稿: TAMO2 | 2013年2月 9日 (土) 11時04分
ROM人さんの意見
>ストっつーか、やめちゃえばいいと思いますね。
>中途半端にストするよりも、皆で一斉に止めれば良いのでは?
は、江戸時代でも(いや古代からかな)「逃散」という抵抗方法があることを彷彿させますね。また、戦前のストライキとはホント「職場放棄」で、ある時間になると工場労働者が職場から「居なくなる」(ただ別の所で「決起集会」を開き「闘うぞ!」と気勢を上げたところで、経営側から「ロックアウト」を受け、負けてしまうという例もあったようです)
いずれにしても、そのようなストライキを行う場合、「協同体」「協働体」としての「ムラ」の代わりの「組合」が必要になります。中小さんのいうとおりです。tasu99さんのおっしゃる「既成労組」にぬくぬくと守られた「正社員」(ブラック企業には「正社員」にすら「労組」が無いことも多いですが)への恨みつらみも、そういうことを意識してこなかった「既成労組」への大きな批判になると思います。ただ、「原発労働者」といっても、様々な会社、組織の下で働いているわけですから、その垣根を越えた「産別労組」を今から作るのは至難の業でしょう。
では、一人でも加入可能な「地域労組」や「合同労組」では出来ないか?というと、「協働」でやらんといけない「原発事故収束労働」では、どこかのポジションが止まれば、そこから先は動かない…という弱点(これはどの産業にもいえますが)がありますから、ここから「一点突破、議論・オルグ巻き起こし戦法」というのも使えそうですね。
皆様の「階級的ご指摘」ありがとうございます。(議論はまだまだどうぞ)
投稿: あるみさん | 2013年2月 9日 (土) 21時19分
あと日本よりも海外に訴えるべきかもしれない。
日本政府もグルなんだから、youtube何かにどれだけ酷いのかを、実際の作業員とかが動画でアップするとか。
投稿: ROM人 | 2013年2月10日 (日) 11時15分
支持します。むしろ、作業員全員で福島第一から総撤退してほしい。
作業員は英雄でもでも機械でもない。人間だ。
早く収束させろ!だの汚染水をどうにかしろ!とか言ってる人は自分が収束作業に身を投じていないから、自分は高濃度の被曝をしていないから躊躇いもなく要求できるんだと思います。
作業員に高濃度の被曝をさせながらも収束を要求する事で自分や自分の身内は助かりたい、自分さえ被曝しなければいい、そんなエゴ丸出しの世の中なら爆発して滅んだほうがいい。
収束作業員を取り巻く残酷すぎる上下関係に終止符を打てる。
この度は考えるきっかけを与えてくださってどうもありがとうございました。
投稿: サラ | 2013年9月29日 (日) 04時18分