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映画「シェーナウの思い」を観て

昨日のデモの前は、高松生涯学習センターで、「シューナウの思い」という映画の上映会が1時間ばかりあった。その感想を書いてみる。
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「あるみさんズ」も、観たぞvirgo
さて、この映画だが、単なるドイツの「自然エネルギー万歳」映画ではなく、シューナウというドイツ南部(「黒い森」のあたりらしい)の人口2500人くらいの小さな市で、原発も使った地域独占の電力会社からの電力を止めて、自分たちで電力会社をつくり、「地球にやさしい」電力の使用にチェンジする道のりを描いたもの。

 ま、欧州の脱原発運動は、1986年のチェルノブイリ事故をきっかけに発展してきたのであるが、小さな町シェーナウでも同じ。原発について何も知らなかった市民が、「放射能」から身を守るためには、何をすればいいか考え始めたことがきっかけだ。
 市民で「放射能に関する「情報スタンド」を作るところから、まず始まった、キエフの子ども達を一次的に「保養」する取り組みも行われた。「節電コンクール」を楽しみながら行うことも行われた。
 しかし、本格的な「脱原発」は、91年から始まる・・・KWRという電力会社(原発も持っているようだが、水力発電が中心のようだ)が、シェーナウ市への電力供給契約を今後20年に渡って行う、その際、市に500万円の寄付をする・・・この「地域独占」企業から、電力網を買い取り、自分たちで「環境にやさしい」電力を使いたいという市民運動が始まったのだ。

 これまでどおりKWRから電力を供給してもらうか、それとも電力網を買い取るか?町を2分する議論があちこちで起こり、「住民投票」の結果、電力網買取り賛成が55.7%、反対が44.3%となった。
 電力網買取りのため、市民による電力供給会社を設立しなければならない。地元の志のある銀行から資金を受けるとともに、支援団体を結成し、脱原発を目指す人々から寄付金を集め、EWSという市民の電力会社を立ち上げた。だが、この後も、市議会(議員はだいたい10名ぐらい)はEWSとの電力供給契約には賛成したものの、反対派からEWSから電力供給を受けるか、再度「住民投票」を行うことを余儀なくされたり、KWRからの送電網買取価格が4億5千万円と法外な値段をふっかけられたりと、一筋縄ではいかない。

 だがこの映画はそれらに対する「苦闘」よりも、それらを決定してゆく「民主主義的手続き」の様子が良く描かれていると感じた。住民投票をやる、キャンペーンをやる・・・その過程に重きをおかれた映画だった。ドイツの小さな市議会(市民が近くで傍聴できる・・・というか、市民が傍聴しているすぐ近くで、議論や採決が行われている)や住民投票開票の様子などから、そのことがうかがえる。

 結局、EWSは2007年現在、数万人への電力供給事業を行い、「成功」している。(発電は太陽光とコージェネレーションシステムの組み合わせによるもの・・・ただし「太陽光発電」には補助金が出ていることをお忘れなく)・・・しかしここにたどりつく「民主主義的手続き」の大切さを、この映画で訴えたかったのではなかろうか。

 ドイツは分権国家で、かつシェーナウのような小さな都市があっちこっちにバラバラと分散している。だから「自給自足」的なエネルギーを得ることや、直接民主主義に近いやり方で意思決定ができるという違いもあるだろう。(逆に言うと、原発のような巨大システムや、「グローバル企業」なんていうのは「分権」や「民主主義」とは相容れないものなのであろう)

 この映画を観てから、すぐにデモにでかけたわけであるが、本当は映画を観てから「民主主義」や「話し合い」「運動」について語り合ったほうが、よっぽどためになったかも知れない。また「脱原発」「自然エネルギー」だけでなく、「反戦、反基地」や、「憲法改正」、「反貧困」・・・といった、幅広いテーマを語る前に観ても、得るものは大きいだろうと思った。

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コメント

前にこんなエントリーを書きました。

http://ameblo.jp/kandanoumare/entry-10997034008.html

エネルギー資源と権力のありようは関係があるのでは、というエントリーです。小規模水力が流行らないのも、大企業がもうからないからという説もあったような……。

投稿: kuroneko | 2013年6月 3日 (月) 23時13分

発電に関しては、あと20年ぐらい時間稼いで、後は核融合で良いような気がする。

民主主義って、もうネットで直接投票やってしまえば良いような気がする。まぁ、地方や国会の議員の仕事が無くなるから、絶対に議会が承認しないだろうけどw

投稿: ROM人 | 2013年6月 3日 (月) 23時28分

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1763631.html
タイミング的にぴったりなので燃料投下。

こういうのも民主主義の結果と言うのでしょうかねw

投稿: ROM人 | 2013年6月 3日 (月) 23時30分

ROM人さん、核融合も人類が普段生活している「化学反応」で規定されている温度より、2桁以上高い温度に規定されてますから、そこからエネルギーを取り出すのは無理でしょう。
あと、「ネットで直接民主主義」ってのも、そこに至る「過程」が大切です。過程は「掲示板」で担保しきれるのでしょうか?「過程」を大切にしていない(「例えば「従軍慰安婦って何?」というところからじっくり話し合う)ことをやってないから、コピーみたいなことが起きるのですよ。

投稿: あるみさん | 2013年6月 4日 (火) 23時01分

>核融合
いや、どっちにしろ湯を沸かして歯車回すのだから、安定さえできれば、温度がいくら高くても余裕。

投稿: ROM人 | 2013年6月 5日 (水) 01時12分

途中で送っちゃった

>ネット民主主義
最初の内は過程なんてどうでもいいのですよ。
その時意見を言えなかったり、深く考えなかったり、コピペ運動をした民衆自身が悪いのだから。

そうやって失敗したり成功したりして、民主主義が作られていくものでしょう。最初から過程を気にしていても始まりません。

投稿: | 2013年6月 5日 (水) 01時16分

今度は名前がorz

コピーみたいというが、結局のところそのコピーすら論破できず、問題をすり替えているのが左翼じゃないですか

慰安婦にしたって
強制連行された→広義の強勢だ!→軍が管理したのが問題だ!→証拠はないが証言がある。証言だけで日本軍の反抗と特定できる

オスプレイの時だって
事故率が高いから危険だ!→たとえ事故率が低くても、沖縄の人が怖がる!→世論調査などしてないが、そう思っているに違いない。

在日も
在日は強制連行された!→貧富の差で日本に出稼ぎが必要だった!→SF条約で国籍を奪った日本が悪い!

どんどん論点がズレる相手と言い合いしても、ねぇ……
結局慰安婦の証拠もないし、オスプレイの事故率は低いし、在日の強制連行もないし。

悪魔の証明である以上、右側は証言に対する反論しかできない。すなわち左側が論破してくれるまで、2chのコピーをそのまま主張するしかない。

投稿: ROM人 | 2013年6月 5日 (水) 01時37分

>温度がいくら高くても余裕。

それを全部電気には変換できなくて、原発だと30%ぐらいで、後は廃熱でしょ。海水温が上がって環境が悪化するのをみんな心配しているのに、ノー天気な人がいるなあ。

 やみくもに熱エネルギーを出せばいいってもんじゃない。大は小をかねないんですよ。

投稿: kuroneko | 2013年6月 5日 (水) 22時29分

技術的には可能って話だけですから。
排熱にしたって、核融合は磁場で熱を封鎖してしまうので、海辺に作る必要はない。山奥の空き地にプールを作って、そこで冷ましてからの排水も十分できる。

投稿: ROM人 | 2013年6月 6日 (木) 22時39分

>そこで冷ましてからの

地球温暖化に貢献するってことだけどね。

投稿: kuroneko | 2013年6月 6日 (木) 23時34分

今まで原発で出してた排水がストップし、火力発電で放出された二酸化炭素もストップするんだがw

投稿: ROM人 | 2013年6月 7日 (金) 07時42分

核融合は、強力な磁場でエネルギーを封鎖するところに「エネルギー」を使いすぎるので、結局何をやっているのか分らない(発電量が磁場をつくるエネルギーを上回らない)ことになりかねません。

投稿: あるみさん | 2013年6月 7日 (金) 22時11分

超伝導って知ってる?

投稿: ROM人 | 2013年6月 8日 (土) 00時44分

炭素回収技術って知ってる?

投稿: kuroneko | 2013年6月 8日 (土) 12時57分

 核融合炉と原発をごっちゃにしてないか?原発が熱排水で問題になっているのは、炉心冷却のためであって、タービンを回した水じゃないぞ。

 火力発電だってタービン廻してるんだから、温排水が出ている。
 核融合炉は熱自体は磁場で封じ込めるのだから、冷却水は必要ない。そして火力発電よりも高温のタービンを使えるから、当然エネルギー量単位での温排水も少なくなる。

 そして炭素回収は地中に埋めるにしろ科学的に結合させるにしろ、当然電気を使うから、その分の発電もしなければならず、排水の量も多くなる。多分、というか確実に、超伝導磁石の冷却よりも大きなエネルギーが必要。

投稿: ROM人 | 2013年6月 8日 (土) 21時48分

>核融合炉は熱自体は磁場で封じ込めるのだから

もう少し詳しく説明して。

投稿: kuroneko | 2013年6月 8日 (土) 23時01分

説明も何もそのまんま。自分も科学者じゃないので詳しい話は無理だけど、プラズマの周りに強力な磁界を造ると熱が逃げない。

あるみさんはこの磁力に電力が必要といったが、超伝導を使えば抵抗無しで電流がコイルの中を周り続けるため、一度電流を流してしまえば永久磁石となる。ただし超伝導維持のため、コイルは常に絶対零度近い温度に冷やしておく必要がある。

エネルギーはプラズマから飛び出した中性子を壁にぶつけ、そこから熱をもらうことになる。MHD発電ができれば完璧だろうけど、流石にそこまでは機体しない。

上手く行けば数十年で実用化できると予想されている。その程度なら、下手に手間がかかって効率の悪い自然エネルギーより、火力水力でなんとか持たせることはできる、と思うけどなぁ。

あと一番現実味があってガツンと行けそうなのは宇宙太陽光かな?何だかんだで実証実験まではじめてるし。核融合よりは先に発電開始ができそう。

投稿: ROM人 | 2013年6月 9日 (日) 00時41分

 発生する熱エネルギーの何割が電気に変換されるの?
 閉じ込めていたら使えないのじゃない?

投稿: kuroneko | 2013年6月 9日 (日) 09時44分

熱は閉じ込めて、飛び出した中性子の運動エネルギーを使う。

熱エネルギーに対する効率に関しては発電方法じゃなくて使うタービンと蒸気の温度だからなぁ。核融合炉用の高圧タービンがまだ存在していない以上、なんとも。最悪、火力と同じタービンを使えば、火力と同等の効率にはなるはず。
コスト面での効率なら、燃料が海水なのでダントツで安い。

投稿: ROM人 | 2013年6月 9日 (日) 17時05分

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