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開発と収奪の植民地朝鮮(その3)

 「植民地朝鮮の開発と民衆」シリーズ・・・「農業開発」で朝鮮の農民は豊かになったか?まあ、日本でもそうだったが、自作農が減り、小作人が増えるという現象が起こっている。1910年代から30年代はじめにかけ、自作農戸数は50万戸を若干上回るレベルから大きく変わらなかったが、自小作農戸数は100万戸から70万戸ほどに大きく減少し、その一方、小作農戸数は100万戸から150万戸ほどに大きく増加したのである。(中略)1915~32年のわずか17年で自小作農戸数は31%も減少し、小作農戸数は64%増加し、全体農家の53%が小作農になってしまうという世界的に類例のない激しい農民分解が進行したのである。(p93)
 また、地税の納税義務者数を見ると、朝鮮人はほとんど横ばいなのに対し、日本人の地税納税義務者数の数が増えている。p97のグラフに詳しいが、1~5町分の土地を持つ朝鮮人納税義務者が100万名程度で推移する中、おなじ規模の土地を持つ日本人は1921年の1千万人から、1941年には3千5百万人に増えている。10~50町分では、朝鮮人納税義務者は4万人程度で横ばいなのに、日本人は3千人から6千人へと2倍に増えている。これは農地および農業所得が、朝鮮人の手から日本人の手に移っていったことを示している。ちなみに日本人が所有する耕地の面積は、p84のグラフによると1920年代は20万町分で推移していたものが、1930年ごろより急激に増加し、40万町分にも増えている。(当時の総耕地面積は、450万町分)著者は朝鮮の耕地は1910~15年、1928~35年、1943年以降の何回かの時期を経ながら日本人に集中していった。農業生産は増大したが、その過程で朝鮮人たちは生産手段である耕地を徐々に喪失して行き、土地のない小作農民に、あるいは賃金労働者に再編され、労働によって生活して行かねばならない存在に代わって言った(p98)と結論づけている。
 それを如実に表すのが、p103の表2-27である。1910年と1941年の比較であるが、1人あたりの生産石高は、1910年、朝鮮人0.99、日本人27.66 1941年が朝鮮人が1.01とほとんど増えていないのに対し、日本人は96.07と2.5倍も増加している。なお、朝鮮人農業人口は1910年から41年まで、1千3百万人から1千7百万人と3割ぐらいしか増えていない。一方、日本人農業従事者は1910年に6,892人だったものが、41年には31,921人と、3.6倍にも増えている。朝鮮への農業植民は、数は少ないものの、日本人にとって非常に「おいしい」ものであったのだ。一人当たりの生産石高が2桁ベースで違うのは、日本人がより優良な農地を所有したことの証でもあろう。著者は農業開発によって得られる増産量の41.2%は、農業人口全体の0.19%に過ぎないごく少数の日本人に帰属している(p104)と結論づけている。そしてこのような極端な民族別所有と所得の不平等を論外にして、植民地農業の開発的側面のみを強調する主張などは、植民地朝鮮農業の現象形態に対する分析にはなるかもしれないが、その本質に対する分析とはならない(p107)と喝破している。

次の第3章 工業開発は長いので、少し書くのに時間がかかるカモしれないでゲソ~virgo

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コメント

まず根本的な問題として、李氏朝鮮の土地や人民は全て王の物。
農民は耕させてもらう代わりに税を納める、私的所有の概念が存在していなかった……
という話はおいておいて。

>自小作農戸数は100万戸から70万戸ほどに大きく減少し、その一方、小作農戸数は100万戸から150万戸ほどに大きく増加したのである。
人口増加を考えてませんね。農村部は出生率が高いのだから、子供が生まれればその分土地が細分化していって、仕事にならなくなる。
併合によって近代医療の導入、衛生状況の改善、栄養価の向上が幼児などの死亡率は劇的に下がった。それにより数百万単位で人口は増加。
加えて工場建設、道路建設のインフラ構築の時に、総督府や商人が田畑を購入することもある。

増える人口、他の用途に使われ減少するのうち。
そこで、土地所有者と営農者を分離した農業を行っただけだ。庄屋と小作人の制度は江戸時代にあるし、そのシステムを朝鮮が導入しただけだろ。
事実今の欧米の穀物企業なんて、企業が土地を持ち、社員が耕している。それが悪いシステムなのか?

>地税
まてまてまて。日本の人口は1935年で9700万人だぞ?朝鮮半島に地税納税義務者だけで一千万、三千万も存在していただと?
この数値、絶対朝鮮半島以外の土地も含めてるだろ。本土、台湾、満州とか……
そんな数値持ってきて、朝鮮のこと語られてもどうしようもないぞ。

>生産石高
生産石高の比が30倍とかどこかで計算が間違っているとしか。

まぁそちらのデータを使うとして。
日本人の農業従事者なは3.2万人。
朝鮮人の農業従事者は1700万人。
仮に日本人が30倍の生産石高を持っていたとしても、生産量の1700対96で40%の増産など出来はしない。生産高の9割は朝鮮人のものだ。

投稿: ROM人 | 2013年6月28日 (金) 02時05分

おかしな学者先生は日本が悪いと文章を書けばカネになるとして生活しています。
 
難しい数字を出すことなく第2次大戦後に半島は日本から独立して南も北も農業生産を始め工業も進展し豊かになりました清廉潔白の国となり腐敗とはおさらばと言わないのでしょうか。
 
太平洋戦争で戦災に会わなかった半島は戦後も貧しかった何故ナノ。
朝鮮戦争で疲弊したから貧しいままだったのか、ならば日本統治がよかったとすべきです。

日本では自国を悪く言っても糾弾されない勘違いされて大先生となりメシが食えるのが現実です。
自国を悪く言うほど偉い先生となる。
現実を見ない学者先生が賞賛されたりする、アメリカ偉いでも社会主義国の実態がわからぬままソ連偉い中国偉いでも大先生と崇められるおかしな構造でした。
 
朝鮮半島の南でも北でも自国の歴史つまり支配層を悪く言うことは許されない、国内差別の歴史が消えない、いやさらに格差差別を強化しています。

内部矛盾の目を逸らすために永遠に反日が続くのです。

投稿: tatu99 | 2013年6月28日 (金) 10時38分

ROM人さん、まず地税納税義務者数の「おかしさ」のご指摘ありがとうございます。おそらく本書におけるグラフの「縦軸」の数値の書き間違い(ミス)による間違いです。10分の1だとして、日本人納税義務者(1~5町分)は、1921年に100万人が、1941年には350万人というところでしょうか(それでもよく考えれば、多すぎるような気がします)この本には朝鮮半島の「総人口(朝鮮人と日本人)」のネタが全然ないので、ひょっとするともっと少ないかも知れません。
で、農業人口の地主と小作への分解は「日本でも起こっているが」と断りをいれております。おそらく朝鮮と同じような理由でそうなったのですね。
で、こちらの結論は、やはり民族別一人あたり農業生産高の差ですね。30倍は1910年、ところが41年には90倍以上になっていますから(しかも朝鮮人の生産高はほとんど変わらず)、日帝時代、わずか0.19%の日本人が増産量の40%に帰属したというのも、あながち間違いではないでしょう。

投稿: あるみさん | 2013年6月28日 (金) 21時56分

tatu99さんへ
>太平洋戦争で戦災に会わなかった半島は戦後も貧しかった何故ナノ。
結論から申しますと、朝鮮半島に「開発投資」されたものが、ほとんど日本のものになって、朝鮮半島には何も残らなかったからです。工業開発やその他民族差別等により、日本が「引揚げた」後、何も残らなかった…工業開発で「上積み」された分は、日本の戦争経済に組み込まれたため、戦場に持っていかれたということもあります。

投稿: あるみさん | 2013年6月28日 (金) 22時00分

>数値ミス
 十分の一もあり得ない。総督府が接収した土地は全耕地の3%。日本人農業所有者や東洋拓殖の所有土地面積は25万5000町分で全体の5.7%。だから日本人全体では49万分ぐらいの土地を所有していることになる。
(ちなみにこれは正当な売買や、所有者不明の者を接収しただけであって、強奪した土地ではありません。)
 そちらの資料では10~50町分の土地所有者が6千人とされている。仮に6千人が10町分の土地所有者だっとして、残りは約43万町。全員1町分の土地しか所有されていないとしても、43万人が限度。百万人単位はあり得ない。
 しかも最低ラインなので、実際にはもっと少ない。半分以下になるとみた方がいい。
 と言いうか、農業は基本減点方式。土地が100%で、そこからミスをして消耗していく。
 狩れば狩るほど量が増える狩猟民族とは違うのです。
 つまり日本人が頑張って100%の、損失なしで米を作ってる横で、朝鮮人は3%程度の米しか作れない……
 ってそんな馬鹿な話はない。

 それ多分、
 朝鮮人の生産量/全朝鮮人
 日本人の生産量/在朝鮮日本人
 で計算してる。

 朝鮮は医療発達と栄養価の強化で子だくさん、人口増加中。
 一方で日本人は、朝鮮で働く人間はるが、本籍を置く人間は少ない。工場経営やデパート経営している奴らや、公務員、軍人は、別に朝鮮に籍を置く必要が無いからね。
 本気で住所も移すのは、土地を資源とする農民や林業の連中。
 これなら30倍の差が出ても納得できる。
 というかそれでもしないと、朝鮮人がよほど無能ってことになる。

>開発投資
ありえない。
ソ連も朝鮮に入って来ようって時に、悠長に資産を持ってこれるわけがない。着の身着のままでみんな帰ってきた。
残っていた工場やらインフラは、独立派が無意識に、また意図的に壊したんだよ。
日本が良いことをしていた、という証拠が存在するのを許せなかったからな。
金日成は言う必要もない。李承晩も保導連盟事件など、多数の政治犯を虐殺してる。日本時代を褒めたら投獄されたからな。
頭の良いインテリが捕まれば、当然社会は停滞して、経済は衰退する。
左翼は目を瞑るが、日本統治時代の独立運動やってた連中は、皆こんな感じなんだよ。
独立のための権力ではなく、権力のために独立を得ようとする連中。
マジな話、日本併合が続いていれば、韓国はもっと発展した。

何が何でもあるみさんは差別に持っていきたいらしいが、
そもそも差別をするなら
「朝鮮農地令」は出さないし、日朝貿易における関税保護もしない。
朝鮮米による日本農家の圧迫も見逃した。
低利融資もしない。
ハングルを態々体系化して、必修科目にしたりはしない。
教育自体もさせない。大阪、名古屋よりも先に京城帝大なんて作らない。

差別が皆無とは言いませんが、これほどやっておいて、「鬼畜日本」と言われる筋合いはありませんよw

投稿: ROM人 | 2013年6月28日 (金) 23時30分

突然訪問します失礼しました。あなたのブログはとてもすばらしいです、本当に感心しました!

投稿: レイバン | 2013年7月26日 (金) 22時22分

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