99%が1%に勝つためには…
先日から「㈱貧困大国アメリカ」関連の記事を書いて、「99%と1%」・・・つまり1%の「多国籍企業」の資産を持つ人間と、それ以外の99%である「持たざる人々」という意味だ。世界各国事情はあれど、その「2大階級」の格差や力は益々増大し、1%に富、カネが流れ込むようになっている。
ではどうすれば99%が1%に「勝つ」ことができるのかなるほど、数は99%のほうが多いんだから、「団結」して1%を打倒すれば良い・・・というのが、大昔の左翼・マルクス主義者の簡便かつ分り安いロジックであった。
しかし「99%」の中身は一様ではない。様々な歴史をもつ国家群、民族群に分断され、その相互間で対立をあおられたりもする。一国家の中でも、99%の中身は多様である。デスクワーク中心のサラリーマンから、工場のブルーカラー、正規と非正規、農業や漁業に従事する者、職業そのものが過去に(現在も?)蔑視されてきたもの等、分断状況にある。「労働者は一つ、団結せよ」と、こういった差異を抜きにして語っても、何も意味をもたない。
むしろ、1%にはない「多様性」こそが「武器」である。1%の「思考様式」「生活様式」は、だいたい一緒だ。全世界をグローバリズムで多いつくし、大量に消費させ、長時間低賃金で働かせる・・・金が無い者にも「借金」を進めて、利子を奪い取る・・・そういった世の中に染め上げようとしているのだ。
だから、それに飲み込まれないよう、現場現場で「闘う」必要がある。そしてそれは1枚板である必要はない・・・労働者には労働者の、農民には農民の、それぞれの生き方を守るという原点・・・これが「多様性」だ。多方面から攻撃をかけるのだ。
もちろん、各個撃破されれば、それで終わりである・・・だから「繫がり」がいる。「繋げる」ものはインターネットでもフェイスブックでもない(これらは単に便利な道具である)。人である。
人と人とが繫がったものが、組織だ。これが「1%」に勝つため(いや、今攻撃が激しいから、とりあえず負けないため)の論理と方法を、みんなで「民主的」に考えて作るのだ。これが新しい「左翼の党(のようなもの)」となる。
どこぞやの党の如く、労働者階級のみが団結し、それ以外の階級は労働者階級に従うべきだと言ったり、「労働問題」以外の差別・抑圧に関する問題について「血債主義だ」とレッテルを貼って攻撃するような党はいらない。また、個別の問題に「シングルイシュー」として閉じこもり、民主的な話し合いをそっちのけて互いの連関を排除する「市民運動」もいらない。
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コメント
当たり前のことをドヤ顔で言われても……
その人と人とのつながりを作ることが難しいのに、そのことについて何も触れないのでは、意味がないでしょう。
民族的な団結をすると「国粋主義だ!」
「排他主義だ!」
金で団結させようとすると「資本主義!」「ブルジョワジー!」
と反対してきた左翼の方々は、一体何を理由に人々を団結させるのでしょうかね。
まぁ、その手のことは左翼の方が得意か。
ソ連のように後ろで機関銃もって「団結しろ、な?」とかやったり。
それとも年少の頃から「日本は悪、日本は悪、日本は悪……」とか、特亜みたいに洗脳したり。
ポルポトみたいに徹底的に子供に仕込むこともできるか。
投稿: ROM人 | 2013年9月16日 (月) 22時50分