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自衛隊の後方支援活動の拡大を許すな!

 集団的自衛権問題と並行して、いわゆる「グレーゾーン」における自衛隊の活動指針が論議されている。この中で、いわゆる「多国籍軍」における後方支援業務(もうこれだけで憲法違反ものなのだが)を、戦闘地域でも「戦闘」が行われていなければ出来るという、トンデモない案が浮かび上がっている。毎日新聞WEBより
後方支援:「戦闘」懸念高まる 自衛隊、活動範囲が拡大
 多国籍軍が平和を乱した国に武力行使する際の自衛隊の「後方支援」に関し、政府は6日の「安全保障法制の整備に関する与党協議会」で新基準を示した。現在は「非戦闘地域」に限り自衛隊の活動を認めているが、新基準では一時的にでも戦闘が行われていなければ戦場でも活動できるようになる。自衛隊が後方支援で活動できる範囲が広まり、戦闘に巻き込まれる可能性も高まる。【青木純、飼手勇介】

 政府は自衛隊の後方支援に関し現在は、(1)戦闘の現場で多国籍軍に武器・弾薬を渡すなど「他国の武力行使との一体化」に当たるような活動は憲法違反で認めない(2)戦闘が行われておらず、将来的にも戦闘が行われない「非戦闘地域」での活動に限る−−との二つの制限を設けている。そうすることで憲法違反になる活動を避けてきた。 政府は3日の協議会で、「非戦闘地域」の制限を撤廃することを提案。さらに、(1)の「一体化」を判断する4条件をクリアすれば、戦闘地域でも後方支援を可能にする考えを示した。6日の協議会で、政府は「非戦闘地域」の概念は引き続き撤廃するとした。政府はこれまでも「戦闘地域に入れば即、憲法違反というわけではない。他国の武力行使と一体化しなければ問題はない」(政府関係者)と解釈しており、公明党も「非戦闘地域」の撤廃は現行の憲法解釈を踏まえたものとして理解を示した。 4条件については、政府は撤回し、(1)現に戦闘中の現場では支援しない(2)戦闘現場となった場合は支援を中止する(3)人道的な捜索・救助は例外とする−−との新基準を示した。これにより、戦闘中の後方支援はしないことが明確になったとして、公明党もおおむね賛同する方向になっている。 ただ、戦地で、いつ、どこで戦闘になるかを予測するのは困難だ。ある時点で戦闘が行われていなくても、水や食料を輸送している自衛隊車両が砲撃を受けたり、地雷などで攻撃されたりする恐れは否定できない。新基準の(2)も死傷者を出さずに撤退できる保証はない。文民や負傷した兵隊の捜索・救助を念頭に置いた(3)も、公明党からは「自衛隊が襲われ、多数の死者が出る恐れがある」との声が出た。

 相手の国、武装勢力から見れば、「後方支援」そのものが武力行使の一環であり、戦闘行為と一体のものである。(旧日本軍が「後方支援」なしに、次から次へと戦線を拡大して、「自滅」したことを逆に想定しよう)
 「多国籍軍」への支援行動そのものが、自衛権もへったくれも関係なしに「積極的平和主義」をスローガンに、「帝国主義戦争の出来る国」づくりを目指す安倍政権の目標だから、戦闘地域における後方支援も、自衛隊はOKということにしたいんだろう。

 でも、「専守防衛」を掲げている自衛隊に、1内閣の憲法解釈変更だけで、ここまで軍事力行使を飛躍させてしまってよいのだろうか?自衛隊の中から、海外で「戦死者」が出ることを、これほどまで簡単に認めてしまっていいのだろうか?

 ここはやはり、現役の自衛隊兵士にももっとアピールしなければならない所だろう・・・国の直接の自衛権とは全く別に、地球の裏側まで戦争に行って、「殺し、殺され」する自衛隊でいいんですか?と…貴方方は、一部の資本家階級の利益のため、「殺し、殺され」する駒でいいのですかと…

 この宣伝をきちんとやり抜くことで「反戦自衛官」の決起が始まり、それが民衆の反戦運動と結びついて、強力な力になるのだ。

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コメント

アメリカ様のくれた憲法を大事にするのに反米主義ってなかなか面白いなww

武器輸出三原則も撤廃、ドイツとは兵器の共同開発入る、小型とはいえ国産エンジンの開発。
やっとまともな防衛力、武器製造能力がアップしてきたようでなにより。


まぁ、俺も多国籍軍には反対なんですけどね。参戦するのはいいけど、アメリカに追従ではなく、国益のために自己判断できる政治家いねーし。
上手くやって石油利権、資源利権、市場取得ができる人材がいるなら、積極的にやるべきなんだろうが……

投稿: ROM人 | 2014年6月 8日 (日) 00時57分

ユーロサトリに日本企業初出店。
後方支援なんて甘っちょろいこと言わず、ガンガン設けを出していくつもりらしい。

これを機に中古の90式をばらまいて、早く10式に更新してほしいものだ。

投稿: ROM人 | 2014年6月17日 (火) 07時02分

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