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地元が「賛成」なら反対闘争は意味がないのか(あるいはどこまで「地元」なのか?)

 ROM人さんから散々、この間の辺野古基地建設反対闘争に関して「辺野古の人たちはどうなの、誘致してんじゃないの?」ということを問われているので、簡単に現状と経緯その他もろもろについて書きたいと思う。
 まず、名護市の東海岸沿いには辺野古区などの「行政区」があって(まあ「町内会」の大きなものと考えてもらっていい)、その「行政区」での意思決定を行ったりしている。

 辺野古に「普天間代替施設」を持ってくると政府が一方的に決めた時、「辺野古区」でももちろん反対の決議を上げた・・・また、沖縄戦を経験した「オジー・オバー」たちが「命を守る会」を作って、座り込みをはじめた。これが現在につらなる基地建設反対の「原点」である。また、「地元」である名護市においても「市民投票」が行われ、「反対」が「賛成」を上回った。また、名護市を中心に反対運動を担う「ヘリ基地反対協議会」が出来る…しかし当時の名護市長はその「民意」を尊重せず、辞任して選挙に持ち込む…選挙では保守の人間が当選し「基地容認…補助金とかで潤おう」政治が名護市で一定定着してゆく。

 基地建設計画は最初、辺野古の沖合に関西新空港のような細長い島を埋め立てて造る計画だった。その時のボーリング調査は、「命を守る会」の座り込みを引き継いだ「ヘリ基地反対協議会」の漁港へのテント張り・座り込みと、辺野古の漁民も含む多くの人たち…沖縄じゅう、あるいは本土からも駆け付けたの闘いによって「粉砕」される。
 ところが、その計画を白紙に戻しておきながら、現在のキャンプ・シュワブ沖埋め立て案に変更となる。ここぐらいから地元辺野古の反対運動がしぼんで来る。「命を守る会」はオジー・オバーが中心だが、その次世代は名護市の「基地で潤おう」政治、経済となんらかの関わりがあるのでオジー。オバーの「反対運動参加」に難色を示し出す…「命を守る会」の活動は、オジー・オバーの高齢化も伴って、だんだんと下火になる(ただし、現在も少数の人間が活動を続け、今回の現地攻防に参加した人もいる)…加えて、基地建設のための環境アセスメントにおける攻防では、防衛局が辺野古や汀間の漁民に高額の金を出して調査船、監視船を雇うようになる。また辺野古区自体にも、立派な公民館が出来るなど、「懐柔作戦」が行われる・・・こういった中で、辺野古区自体から公然と反対の声は消え、推進派の事務所が出来たりもした。
 だからROM人さんの指摘するように、現在の辺野古区では反対の声は非常に少なく、容認または推進の立場に転換するようになる…このことは反対運動の立場からするとやはりマイナスであって、例えば三里塚反対同盟のような強固な組織を、「命を守る会」や「ヘリ基地反対協議会」が現地でつくることが出来なかったという総括になるし、環境アセス阻止闘争でも非常に苦労することになる。
 ただ、辺野古区側も、ヘリ基地反対協のつくったテントの撤去を求めるわけでもなく、なんとなく反対運動も「受け入れられてきた」というのが、この間の力関係である…テント撤去要求や基地建設推進要求が公然と出てきたのは、沖縄県や名護市の世論が「県内移設反対」に固まって(何せ仲井真知事や自民党県議ですら、「県内移設反対」を言わないと、選挙で当選しない状況に「追い込まれてから」である。

 なお、ROM人さんが以前指摘した、「辺野古区の区長がじゃんけんで決まった」件だが、これは「基地建設容認」する者がずっと区長を務めていたのが、「基地建設については、特に何も言わない」者と同票になったためであり、実は後者が勝って区長を務めている。

 直近の「地元」辺野古の状況はこんな感じだが、基地建設における「地元」は辺野古だけではない…辺野古の北、大浦湾の周辺には13の区があり、基地建設後は騒音や事故の恐れがある。そのうちの10区がヘリ基地いらない、二見以北10区の会 を、基地建設決定後から立ち上げて活動を続けている…6月には反対署名を集め、沖縄県や沖縄防衛局に届けている・・・いわばこちらも「地元意識」を持って「反対」を貫いている。
 ましてや名護市では「陸にも海にも基地を作らせない」稲峰市長が圧倒的な差をつけて当選し、沖縄の世論調査でも7割以上が県外移設を求めている・・・11月の知事選挙では、確実に「辺野古への基地建設」が争点となる。こうした状況の中で、本土から応援にかけつけた人も含めて、「辺野古基地建設反対闘争」が行われている・・・はたしてどこまでが「地元」で「関係者」なのだろう…1%の沖縄の「民意」が国政、特に日米同盟・安全保障に関わる部門にすんなりと通ることは難しい・・・だからこそ今回のような「実力闘争」が行われるのだが…

「脱原発」「再稼働反対」運動を考えてみよう…今、日本中のあちこちで「原発再稼働反対」の運動が取り組まれている…電力会社前で抗議行動をしたり、街宣をしたりしている。
しかし、肝心の「原発立地地」では、経済や生活を原発に依存しているため、「原発再稼働」の要望は強い。自治体の長の意見や動きもバラバラである・・・大飯原発再稼働の際には、東京などから「脱原発活動家」が集結し、「再稼働阻止」のために実力阻止行動をとったが、そこに「地元」の人間はほとんどいなかったであろう(ただし、反原発の世論が日本中で高まる中、地元では「原発について自由に意見が言えるようになった」という効果もあるようだ)

もちろん、先ほども述べたように、地元の地元が「反対」を貫いている運動のほうが、反対運動の力量も盛り上がり方も違う…その状態にいちばん近いのは、山口県上関原発反対の祝島の運動ぐらいだろう…その祝島ですら、原発建設場所ではなく、上関の対岸の小さな島である…

ROM人さんが考えているように、「地元の地元が”誘致”をしているから、現地の反対運動はナンセンス」などという考えは、少なくとも沖縄では通用しない。

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たたかいとかくめい」カテゴリの記事

コメント

おお、やっとまともな答えが返ってきたか。

 とりあえず根本的な問題について、名護市の格差間の問題について何も書かれてないのはダメだろ。基地の始まりは普天間代替施設ではなく、まずそもそも基地ができた理由について書かないと。
 そもそも半世紀前に辺野古が基地を誘致したのは、そうしないと食っていけないからだ。そして現在もそれは続いている。
 名護市の中心である西側は美ら海水族館やら大規模な開発が行われている。人工の八割も西だ。
 一方で辺野古は東。かつては米軍でにぎわっていたが、基地の縮小に伴い産業は衰退、過疎化が進んでいる。
 金持ちが貧乏人を翻弄するのは、左翼が最も嫌うことじゃなかったのか?
 貧乏な東側の選択を、金持ちの西側の大多数が決めることが左翼の正義なのか?
 それが正義だというなら、もっと大きくて金持ちの日本本土が基地の在り方を決定するのが何故ダメなんだ?
 あと、稲峰市長は選挙法違反の動画がゴロゴロ湧いて出てきてるんですが、それは……

>そのうちの10区がヘリ基地いらない、二見以北10区の会 
 いや、そんな住民からの後押しとかもない、ただ適当に人が集まればできるような集会の話を持ってこられても困るわwそこの区長が反対声明でもだしているのか?
 ついでに調べてみたが、周辺の区長とかに関しては基地についての記事が皆無だった。
 賛成反対というか、ぶっちゃけ興味ないだろ。
 現に沖縄市長選は基地賛成派が負けた。そりゃー沖縄市に基地が無いのに、基地基地騒ぐ奴を当選させても、なぁw
 下記でも書いてるが、住民は基地の運動よりも明日のめしだよ。
 記事のどこまでが地元?という話だが、結局は基地周辺が所属する区だけで良いと思うぞ。

>沖縄の世論調査でも7割以上が県外移設を求めている
 ソースはあれか、左翼巣窟の琉球新報の電話アンケか。
 高齢化によって反対運動が下火になっているとはあるみさんも認めているところだが、逆にいえば老人はやっぱり反対派が多い。
 そこを含めて電話アンケには片寄が発生する。
 ①固定電話にしかかからない。
 ②昼間にかかってくる。
 俺もそうだが、最近は携帯で済ませて、固定電話持ってない家は多い。
 加えて昼間ともなれば、家にいるのは専業主婦か、共産運動時代に育った老人ばっかり。
 左翼が量産された時代の面々だ。そりゃ結果も偏るわ。
 せめて街頭アンケか、TV実況中の視聴者が電話を掛けるタイプのアンケじゃないと。


 一応沖縄で街頭世論調査やったらこんな感じらしいぞ。まぁこれも時間帯と場所から、逆に若い人間に偏ってるとは思うが参考として。
 http://ameblo.jp/new-teamokinawa/entry-11514969976.html

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131124/plc13112417450007-n1.htm
 世論調査じゃないが、七万人が賛成の署名してくれたらしい。。


 とりあえず話を聞いてて思うんだけどさ
「俺たちは反対したいのに、基地とか原発周辺の住民が反対してくれない!」
 といっているようなもんじゃねーか。
 そこの土地の人間は貴方たちの反戦思想や左翼思想になんの興味もない。明日の飯と収入が欲しい。それだけなんだよ。
 現に普天間周辺の上空写真みればわかるだろ。基地の回りに人が集まったんだ。そこの方が商売になるのは当然だからな。
 それでも運動を貫くというのならばそれでもいい。だがその場合「住民のため」なんて言葉使うなよ。「俺の思想のため、住民から反感を買ってでも貫く」というならばわかるが……

投稿: ROM人 | 2014年8月 2日 (土) 23時47分

最後につけたしだが、一番の問題は未来図が無い点。反対したは良いが、どうするかがまったく書かれていない。

まず第一に、補助金や優遇政策、基地の消費が消滅した場合の沖縄経済について。
第二に米軍撤退後日本の防衛と外交について。
第三に基地を失ったことによる失業対策について。


このあたりを何も示さず、基地反対運動はあまりにも無責任じゃない?
いやそれでも「住民なんて知ったことじゃねぇ。俺は反米主義を貫くのだ」というスタンスなら良いけど……

投稿: ROM人 | 2014年8月 3日 (日) 00時21分

基地反対原発反対運動は保守派(誘致側)を補強している面もあります。
反対運動で地元交付金アップを期待できる。
ここでの保守派反対派の共通点が大きな政府であって、これこそが国民支配の強化なのです。
さあ国民支配強化のためにも消費税アップだ。

大きな政府は非効率だ、直感的に労働強化です。

投稿: tatu99 | 2014年8月 3日 (日) 08時38分

ROM人さん
>半世紀前に辺野古が基地を誘致したのは
というのは、どうゆうことでしょうか?私は聞いたことがありません…キャンプ・シュワブを「誘致」したのでしょうか?

アンケート(シール投票)の類いは、左側のやるものも含めて、あまり信用していません。いちおうs-ル投票には「誘導をしない」というルールがあって、それを守ってやっているのでしょうが、どうしてもそのことに「興味」がある人しか参加しないからです…ネット署名、アンケートよりはましでしょうが…
産経の記事は、まあそれぐらいは「基地容認・賛成派」はいてもいいだろうということぐらいにしかなりませんね。それに「推進側」の署名は左翼が街頭でコツコツ集めるのではなく、組織的に(経済団体もかんでいるようですから)やりますので、世帯主が家族全員の名前を勝手に書くということもありえるでしょう。

投稿: あるみさん | 2014年8月 3日 (日) 20時23分

>まず第一に、補助金や優遇政策、基地の消費が消滅した場合の沖縄経済について。
第二に米軍撤退後日本の防衛と外交について。
第三に基地を失ったことによる失業対策について。

当面の目的は「普天間無条件撤去(辺野古基地建設反対)」だけですから、第二の「米軍が全面撤退」ということは、今回の闘争ではありません。基地の消費消滅や失業対策なぞ、「普天間基地の再開発計画」で吸収できるものです。補助金・優遇政策もわずかですが、むしろ「これまで迷惑かけてきたお詫び」金として出させればよろしい。

第二の命題がかなう場合は、はっきり言ってほとんど「革命」になります。「革命」は何らかの代替案があって、それを目指して行うのではなく、与条件を「ひっくり返」して、民衆が自ら「新しいもの」を作り出すことです。よって代替案なぞ出ません。
また「日本(沖縄)革命」が起こることで、周辺国家への大影響があるため、「安全保障」の条件も現在と全く変わってしまいます。よって予測なぞ立てられません…革命とは、そんなものです。

投稿: あるみさん | 2014年8月 3日 (日) 20時34分

>キャンプ・シュワブを「誘致」したのでしょうか?
……すげぇ今更な話だぞおい。
辺野古はあまりにも貧乏で経済発展の余地がない。そこで地元村民が署名をもって米軍側に陳情。
アメリカ側も最初は戸惑ったが、承諾。その結果1957に基地建設が行われた。
辺野古にはアップル町という町があるが、それは街づくりに貢献したアップル少佐の名前から取得している。
当然ながら反対運動もなく、米軍基地と共に発展を続けてきた町と言える。

つーか辺野古区のHPも見ないで辺野古で反対運動やってたのか。
http://www.henoko.uchina.jp/


>普天間基地の再開発
だからそれについての具体性が無いとダメだろ。
実際に再開発するにはどの程度の予算が必要で、どの程度の成長が見込めるのか、元を取りもどせるのはいつになるのか。それによる弊害はないか。
そのあたりまで考えて、初めて「計画」と言える。
あるみさんのいう再開発ってのは、(情けない話であるが)政治家連中の「日本の景気は良くなる」という発言と同レベル。

>予測など建てられません。
そうだよなぁ。革命やった国が悉く虐殺事件おこしてるしな。むしろ虐殺が無かった革命が無いくらい。
んで、沖縄をそれに突っ込もうってか。
自分たちでも予測できない混乱に、沖縄を掛け金に自分たちの革命欲求を満たそうと。


ヘルシングの少佐思い出したわ。
手段のためには目的を選ばない、どうしようもない連中だわw
革命というのは、あくまで手段なのに、目的はない、予測ができないときたもんだw

投稿: ROM人 | 2014年8月 3日 (日) 23時13分

辺野古区のHPは見ているけど、歴史のところには
>基地という経済基盤の元に地域開発を進めるために、有志会では軍用地契約に踏み切り、昭和32年に基地建設が着手されました。
とさらっと書いてあるだけなんだが、そこだけでどうして>辺野古はあまりにも貧乏で経済発展の余地がない。そこで地元村民が署名をもって米軍側に陳情。
>アメリカ側も最初は戸惑ったが、承諾。その結果1957に基地建設が行われた。
などと読めるんだい…もちろんアップル通りの開発(ここばベトナム戦争時、非常ににぎわった所らしい)や、辺野古区とキャンプ・シュワブの海兵隊の関係が良好であることも、ちゃんと知ってますよ。

普天間の再開発は、とりあえずこれぐらいの検討は出来ているようです
http://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/atochi/documents/honnpenn01.pdf

投稿: あるみさん | 2014年8月 6日 (水) 21時05分

それだけじゃないよ、さすがにw
http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/SO/0056/SO00560L093.pdf
http://www.bushido-seishin.com/journal/j_004.html
「久志村」で検索すれば引っかかる。どちらにせよ、あの当時の反対運動真っ盛りの時期に、早々に見切りをつけて交渉にもってったのは良いことだ。

そして海兵隊との関係が良好なのに、地元の意見を無視して自分の主義主張を騒ぎ立てるあたりが左翼らしいわww

>再開発
ざっと目を通した感じ、学生が造ったのか?としか思えないような内容だな……
道路や交通機関の充実ばっかりしか発言がない。
基地撤退による収益の低下、莫大な量になる失業者への対策、それを補うだけの経済効果が得られれるまでに必要な年月、国からカットされる補助金への対処、再開発による人口の増減についての考察。それらがまるっきり抜けて、なにが再開発の計画だ?
 バブル時代の頭の中まんまで、道路と箱さえ作れば金の種になる、と考えているようなレポートだな。

参考までにスービック基地はこんな感じだ。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140506/amr14050600440002-n1.htm
結局経済的には基地があった方良いって話になるらしい。
まぁ万単位で消費者が消え去ると考えれば、躊躇するのがふつう。ましてや工業的、農業的にあまりにも不利な土地だってのに。

投稿: ROM人 | 2014年8月 6日 (水) 23時28分

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