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資本主義は必ず終わる…資本主義の終焉と歴史の危機(その2)

 

資本主義が「終わる」のなら、どうすれば良いか…その前に資本主義からくる危機をハード・ランディングからソフト・ランディングの道を探らなければならないと筆者は説く。ハードランディングのもっとも分かりやすい一例が、中国バブルの崩壊だ。中国の粗鋼生産量は2013年は7.8億トンだったのだが、粗鋼生産能力は10億トンもあり、22%ほど生産能力が過剰だ。「世界の工場」と言われていても、輸出先の欧米の消費は縮小してる。対アジアの輸出も陰りを見せるだろう。中間層による消費がか細い中国では、内需主導に転換することも難しい。過剰な設備投資の回収は難しく、やがてバブルが崩壊する。この時、海外資本、国内資本いずれも海外に逃避し、中国はアメリカ国債を売りに走る…中国の外貨準備高は世界一であるから、これによってドルは紙切れとなるかも知れない。
 
 中国バブルの崩壊によって、新興国も現在の先進国同様、低成長、低金利の経済に変化し、世界全体でデフレが深刻化、永続化してゆく。国家債務は膨れ上がり、日本を筆頭として財政破綻に追い込まれてくる国も出てくるだろう。「これまでの歴史では、国家債務が危機に瀕すると、国家は戦争とインフレで帳消にしようとしました。つまり力づくで「周辺」をつくろうとしてきたわけです。20141005_2
 しかし現代の戦争は、核兵器の使用まで想定されますから、国家間の大規模戦争というカードを切ることはおそらくできないと思います。けれども、国内では、行き場を失った労働者の抵抗が高まり、内乱の様相を呈するかも知れない。資本家対労働者の暴力的な闘争、そして資本主義の終焉というマルクスの予言にも似た状況が生まれるのではないでしょうか。」p184185
(このあたりは、異相は違うが革共同中央派の「現代戦争テーゼ」に近いものがある。ただし人間の理性なぞたかが知れているので核を使おうとも戦争になるかも知れない…また戦争は「過剰資本」を物理的にぶっこわしてくれる側面も持つ。だから「(帝国主義)戦争を内乱(資本家対労働者の暴力的な闘争)に転化せよ」というスローガンが生きる…なおマルクスは「予言」ではなしにその闘争で資本主義を終わらせ、「労働者生産組合」による生産と「労働証書制」という分配、コミューンという究極の直接民主主義社会を提示している)
 
 このような「ハードランディング」ではなく、資本主義の暴走にブレーキをかけながら「ソフト・ランディング」をする道はあるか?筆者はそのために「国家連合」が資本にブレーキをかけながらのりきっていく方法を提案している。世界政府、世界国家が想定しにくい以上、少なくともG20が連帯して、法人税引き下げ競争に歯止めをかけたり、トービン税(国際通貨取引に低率の税をかけ、投機目的の短期的な為替取引を抑制する)のような仕組みを導入したりして、国境を越えた分配機能を持たせる。G20で世界のGDP86.8%を閉めるので、G20で合意すれば巨大企業に対抗することも可能だと説く(私が思うに、当然G20の国家・財政運営者は、「新自由主義」政権ではなく、リベラル、社会民主主義的な政権でないとそんな合意はできない…結局、G20各国で「革命」が必要になってくる…新自由主義の本家、アメリカやその「属国経済思想」しか持っていない日本、および民主政治の土台が少ないロシアや中国では、相当な覚悟で「革命…ハードランディング」を行わなければならないだろう)

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コメント

アメリカの暴走も止められない国連なんて何の役に立つのかと。所詮はWW2の勝者が自分の保身と自己正当化のために作りあげた組織でしかない。

そもそもアメリカの資本主義が終わるとは思えないけどなぁ。結局のところ行き着く先は貴族社会でしょ。
世界標準を作った企業が世界を支配し、金を集め、その金でさらなる世界標準を作り上げる。
これの厄介なところは、かつての貴族のように非生産的な豪遊ではなく、しっかりと技術とシステムとして、生活に食い込む点。wiodws、googleなど、資本主義の権化のような存在だが、かといって消滅させたら世界がぶっ壊れる。

そういう存在が世界を支配していく。最終的には金持ちが教育に金をつぎ込んで天才を生み出し、それが凡人には考え付かない新技術でさらに金を集めて、というループになっていくから、革命を起こすのも難しくなっていくだろうね。

投稿: ROM人 | 2014年10月 7日 (火) 23時45分

資本主義は終わるとしても社会主義はすでに消滅した。
それともソ連にしても東欧も共産主義を目指すでもなく社会主義の仮面をかぶった権力主義であったとするべきか。
中国朝鮮は社会主義とは対極の独裁恐怖政治である、社会主義ではない。
ならば未だに社会主義の萌芽すらないとすべきか。
社会主義共産主義とはどのようなものかどのような世界になるのか、さっぱりわからない。

投稿: tatu99 | 2014年10月 8日 (水) 15時31分

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