伊方原発再稼働についてのパブコメを書いてみた…
さて原子力規制委員会が伊方原発の再稼働について求めているパブリック・コメント…これの締め切りが19日(金)までである。ということで急いで書いてみることにしたのだが…まず、原子力規制委員会のHPに行き、パブリックコメントを開くと四国電力株式会社伊方発電所3号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について という項目が出てくる…なお、「御意見提出方法」には、「必ず御意見の対象を該当箇所がわかるように、ページ番号を明記(例: 13ページ)して提出してください。」と書いてあるので、PDFファイルで読みながら書くのは不便だ。ということで日曜日の午後、2時間半を費やして総計425ページにわたる「審査書」を印刷し、読み込んだ…
土木関係は何とか分かるが、地質・地震や発電プラント設備の防護の基本等は全くの「ど素人」なので、読んでも「専門用語」ばかり・・・なんのこっちゃ それでも「地震動の過小評価(岩手・宮城内陸地震レベルの地震を想定しないのはおかしい)」「地盤の一体化解析の問題(伊方の地盤は結晶片岩の塊なのだが、そこに層的に泥質片岩や珪質片岩が介在する)」の問題、さらには火山噴火で15㎝も灰が積もる「想定」・・・阿蘇山系の火山噴火が想定されている…下で、さらなるインシデントが起こった時の対応の不可能性、外部電源喪失対策がまだ「設計中」であること(二系統の送電線がどう走っているのか、図面が欲しいところである・・・その送電線鉄塔が「大規模地滑り」で倒壊しないよう「設計することを確認した」と書いてあるだけ・・・誰が確認するのか・・・「非常用電源(ディーゼルエンジン)」を7日間ぶっ通しで動かせば「大丈夫」とのことだが、それがぶっ壊れない「担保?」はあるのか?(例えば系統が2つ以上あるとか具体的なことは、一切書かれていない。)さらにはECSSへの再循環切替に失敗した時、訓練で9分、その他想定でも15分で「代替再循環ができる」としているが、そもそも地震などのインシデント時に訓練通りうまく行くのか(部屋や床がひん曲がったり、物が落下して身動きが出来ない可能性があるのに・・・)等々、書いてやった。
論文形式で「Ⅲ-1 ○○の1.△△ において、①「・・・・」と書かれているが・・・云々と書いていたら、2000字をあっという間にオーバーした。これでは「電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォーム」が利用できない(2千文字以下)、おまけにローマ数字Ⅲや①などの文字が使えないらしい。使用可能な文字一覧(pdf) なんじゃこりゃ~・・・しょうがないので明日朝、コンビニからFAXで提出することにした。
FAXだと文字制限が無いので、最後にこう書いてやった…曰く
原子が安定している「自然環境」の中で「原子を不安定にして」熱エネルギーから単純に電力エネルギーだけ取り出す「原子力発電」は、他の発電方法と違い、「絶対の安全性」が求められる。福島第一原子力発電所の事故はまだ収束しておらず、汚染水を止めることも出来ていない。伊方原発で福島第一原発のような事故が起こった場合、佐多岬の先に住む約5千名の人の避難がほとんど不可能であり、また汚染水を溜める敷地が少ない伊方原発では、汚染水は瀬戸内海に漏れ出し、閉鎖水域に重大な汚染をもたらす。この2点が考慮されていない「原子炉設置許可変更書」は、私が指摘したこと以上に不充分なものであると考える。ぜひ、再考していただき、許可をしないでいただきたい。
以上である。
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