イスラムについて知ろう(その1)
現代社会、世界革命を目指すのであれば、「イスラム」について知らなければならない。ところが日本も含め、いわゆる「先進国」の多くの民衆は、イスラムのことを良く知らない。いわゆる「テロ」だとか、「女性差別」とかの、表面的な、かつバイアスのかかった情報だけで判断されている…酷くなると「イスラムフォビア」に陥っている。
このへんの状況を替えるべく、「未来」でも紹介された「イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北」内藤正典、集英社新書や、私が知っているつたない知識を引っ張り出して、「イスラム」について書いてみよう。なお、内藤氏の新書からの引用は、ページを示すものとする。
「イスラム」とは、「絶対服従」と言う意味である。
ま、これは最低限の定義みたいなもの。唯一絶対の神「アッラー」に従うことなのだ。
「ムスリム」は暴力的なことばかり考えているわけではない。
これも当たり前のコトである。「むしろ神が許した範囲においては人生を楽しむことに彼らの本質はあります。平時における始祖ムハンマドの生活を「ハーディス」から読み取ると、いつも暴力的な戦争をしていたわけではありません。生前のムハンマドが何を語り、何をしたか、さまざまなエピソードが載っている「ハーディス」では、ムハンマドの寛容な行動が数多く描かれています。」(p151~152)
ムハンマドは、アラビアの商人であり、当然彼が始めた宗教には、当時の商人道徳的なものを反映している。また、当然商人は、「平和」な世の中でないと活動出来ないので、イスラムもまた平和や安定を求める宗教なのである。
因みにイスラムは「科学」を否定しない。キリスト教には、イエスが手をふれたら病気が治ったなどの「奇蹟」がよくあるが、イスラムの聖典「グルアーン」には、そのような記述は少ない。むしろ「病人は医者のもとへ」と書かれている。だからこそ、中世初期にヨーロッパで廃れたギリシャ、ローマ文明を引き継ぎ、発展させていったのだ。よく知られるように、アルカリ、アルゴリズム、アルコールなどの言葉は、アラビア語である。(アルは、接頭語でもある。ちなみに「アルカイダ」を直訳すれば、The baceとなり、たんなる「基地」という意味にしかならない。) だから「イスラム過激派」が、インターネットを駆使することは、なんらおかしなことではない。
とりあえず、今宵はここまで。
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