「展望」16号 落合論文ダイジェスト(その4)
① 安倍路線の核心は軍事大国化
「戦争ができる国」ではなく「戦争と縁の切れない国」「戦争なしでは生きられない国」もなること。〔米帝のようになること…なぜか?日帝の経済的危機突破のためである。〕
集団的自衛権の行使容認はそのための第1歩
↓
2014年の集団的自衛権行使容認の閣議決定は、限定容認では全くない。
時間的、地理的制限がなく、米国以外のどこの国との関係も行使できる。
2013年の「日本版国家安全保障会議(NSC)」、特定秘密保護法と三位一体で、現行法制下でも戦争が出来る。
日本版NSC…9閣僚が原則であるが、緊急事態では4大臣ですべて決定。議事録はつくるが、秘密指定できる。
自民党の改憲草案にも、開戦規定はない。敵も、戦争目的もあいまいなまま戦争突入の可能性〔対テロ戦争や、1930年代の日中戦争のように泥沼化する恐れがある〕
安倍首相の軍大化への措置
武器輸出3原則の撤廃「防衛装備移転3原則」に…禁止対象の明示から、認められる場合の列挙に切り替える。
防諜・軍事分野での日本・イスラエルの関係強化をうたう共同声明
ODA大綱から「軍事的用途及び国際紛争助長への使用を回避する」文書を撤廃
↓
武器輸出、軍事援助の強力なサポート 日本のグローバル企業の巨大な利益〔山本太郎の認識は、基本的に正しい〕
② グローバル競争大国化
安倍の新自由主義…国境を越えた一般的な「企業天国」実現のためではない。
日本の「多国籍企業」の利益を擁護するために、国民総動員と国家の力をフルに使う。
リーマンショック以降
対米輸出機軸 ⇒ 対アジア輸出機軸への転換
重化学工業製品 ⇒ ICT(情報通信技術)への転換
国内生産機軸 ⇒ 海外現地生産・世界販売への転換
中国・韓国敵視政策と「成長戦略」
(1) 原発・新幹線などのインフラ+武器輸出
(2) 食糧・農産物・サービス(医療・教育)
(3) 文化・クールジャパン・科学研究
(2)(3)は、外需掘り起しの役割として力量不足。国内の基盤、民生面の崩壊〔TPPなど〕
(1)にますます特化 → 軍事大国化と一体
アベノミクス…株価アップに特化。戦争かハイパーインフレしか出口がない。円安でもデフレ脱却できず、産業空洞化〔海外現地生産シフトしているから〕
原材料や燃料の価格上昇で、中小企業や農漁業は壊滅状態…展望ナシ
雇用破壊を軸として、農漁業、医療、介護を資本の側に餌を投げ出す規制緩和
消費税アップと法人税減税 「世界で一番企業が活動しやすい国」に
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