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イスラムについて知ろう(4)

 さて先日は、ムハンマドが「奴隷解放」をしたと書いた…しかし「クルアーン」で奴隷制を否定しているわけではない。クルアーンの章句にも「右手の所有するもの」(女奴隷)というのがある。ここで、内藤本「イスラム戦争」p154から引用する。
 「ヤズィーディの村を制圧した際に、イスラム国の兵士は女性を戦利品として奪い、どうやら彼女たちを奴隷としたようです。そして奴隷制の復活を機関紙で宣言しました。そうしたのは彼らがイスラム法に基づいて一つの解釈に従ったためです。
 イスラムでは、キリスト教徒やユダヤ教徒のような一神教徒には「啓典の民」として宗教コミュ二ティを維持する権利が与えられますが、(あるみさん注・・・イスラム教は「セム族一神教」の進化、「ユダヤ教」→「キリスト教」→「イスラム教」として発展してきたものと規定できる。だからこの3大宗教に関しては、拝んでいる神は同じものであると考えてよい)ヤズィーディを多神教徒とみなせば抹殺することもできます。
 私はこのような行為が非道であり、人道の罪であると考えますし。断じて容認できません。
 このケースを世界のムスリムはどう見るか考えたとき三つの立場が考えられます。
 一つは、いくら「クルアーン」に出ているとはいえ、今の世の中で「奴隷」などというおぞましい身分を持ち出すのは誤りであり、かつ非常識として全否定する立場です。
 二つめは、イスラムの規範を時代の変化に応じて変えることはできないとする立場です。つまり女奴隷を所有することを可とする立場です。
 この場合、奴隷を売買することも可能ですし、正式の結婚とは別にイスラムへの改宗を前提として妻とすることもできますし、奴隷身分のまま性交渉を持つ相手とすることも可能です。改宗するかどうかは奴隷次第ですが、結果的に私たちの言葉で言うところの性的奴隷となりうつと言わざるを得ません。
 さらに三つめは、奴隷対象者を奴隷対象者でなくすような説を、典拠となる「クルアーン」「ハディース」それに過去の法学者の見解などから導出する立場です。
 実は以上の三つのどれを選ぶかは、個々のムスリムの判断によります…今の世界では、ほとんどのムスリムは、それでいいじゃないか、奴隷などばかばかしいと一蹴します。その間をとって、非道な行為を避けるためには三番目の選択肢を採用し、イスラム法学者が苦労に苦労を重ねてなんとか答えを見出していくわけです。
 私は三つめを支持します。奴隷を持てるかどうかに触れず、対象となる女性を奴隷身分から解放するという考え方です。ヤズィーディに対して、イスラム法学者のハサン中田孝先生はこう指摘しています。「彼らを準啓典の民とみなしうるゾロアスター教の系統に属すと考えれば、なんとかイスラム国家の下で庇護される集団とみなすことができる。東アラブ地域では一般的ではないが、多神教徒も庇護され永住を認められる、とのマーリキー派法学説を採用することも出来る。」」
 p156から「イスラムでは奴隷を認めるのか、言語同断だと言うことはできます。しかし、イスラムの本質は神の命に全面的にしたがうということですから、神の言葉を集成した「クルアーン」の良いところは利用して悪いところは使わないといったことは原理的にできないのです。残念ながら、西欧的価値観に基づいて善悪の判断を下そうとし続ける限りは共存の入り口にすらたどり着けません。
 共存を探るには、イスラム法学者たちが正しい典拠に基づいて、別の結論を導き出すしかないのです。」
 イスラム圏におけるイスラム法学者の役割は、これからますます増大してゆくであろうし、また世界を良く知り、人格的にも優れたイスラム法学者(の集団)が求められているといえよう。

 イスラムでは主権は人ではなく、神にある
 「イスラム国」では、指導者のバクダディーが、全てのムスリムの正統な指導者を意味する「カリフ」を名乗っている。だからこの「国家」は、我々が慣れ親しんできた「国民国家」、「領域国家」とは全く別のものなのである。
 p170より「そもそもイスラム国がやろうとしていることは、はっきりしています。ムスリムにとってあまりにひどい状況の中で、スンナ派イスラムの国を造りたい。彼らにとってのユートピアにしたいと言っているようにも聞こえます。
 ただしそれは、これまでも述べてきたとおり、私たちが知っている国家というもんお常識や、あるいは法の価値というものの常識が一切通用しない「国」であることも知っておかなければなりません。私たちの知っている国家には、主権、国民、領域の三つが必要です。
 しかし、イスラム国にとって、まず主権は神の手にあるのであって、人間の手にはありません。国民が国家を構成するという国民国家の観念も彼らにはまったくありません。カリフを戴きイスラム法によって統治される国ですから、カリフにバイア(臣従の誓い)さえたてれば、それでイスラム国の一員ということになります。別に、シリアやイラクの支配地域にいる必要はありません。
 したがって、領域については、シリアとイラクに限定されません。個人としてどこにいても、イスラム国の一員になれるのですから、無数の点によって世界中に広がる可能性があります。」
 ちなみにムスリムを「良いムスリム」か、「悪いムスリムか」という判断を、人がすることも出来ない…事の善悪は全て神が決めるからである。

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