「展望」第16号 落合論文ダイジェスト(その6)
中国の軍事力
軍事予算が88年から14年までに40倍…軍事費のGDP比でみれば、1.7%だったのが1.3%に低下
兵員一人あたりの軍事支出は、米50万ドル、日24万ドルに対し、中7万ドル
労働者農民の支配・抑圧のため、奔命に追われているのが実態。
中国の空母、「イージス艦」、ステルス戦闘機…
実戦能力は未熟で不確かなもの。総合力としては?
中国は基本的に防御基軸の戦略
90年代から、燃料・食糧の輸入国となった中国
国外に基地を持たないと宣言(日本のジプチ基地設置への批判)
シーレーンの確保すら軍事的に不可能。外交や投資、援助を通じて確保
軍事的には、防衛の優位、局所優位の戦術、非対称戦の重視
空母には、ミサイル・潜水艦
高価で装備・訓練に長期間を要する兵器 安価で早期配備が可能な兵器
正規軍・正規戦には、非正規のゲリラ
サイバー戦の重視(60万もの要員)
「接近阻止・領域拒否」(A2/AD)戦略
第一列島線(九州、琉球列島、台湾、フィリピン、ボルネオ)の内側は敵を近づけず不敗の体制を取る。
第二列島線(伊豆諸島、小笠原諸島、グアム、ニューギニア)を結ぶ線内に入る敵の行動を制約する。
自国・自軍が優位に立てる戦域と局面でしか戦争をしない前提
米中双方から見て、安倍首相の「積極的平和主義」が、無謀で危険極まりないもの。
③沖縄闘争の重要性
・米海兵隊の沖縄撤退論…ジョセフ・ナイ「かごの卵」の比喩
72~75年に、沖縄海兵隊のテニアン移動…日本政府が引き止め
99~2003年 沖縄海兵隊の撤退 …日本側が引き止めたとされる
現実…米海兵隊のグアム・テニアン・ハワイ・オーストラリアへの移転計画が2014年12月に米上院で予算措置が通っている。
日本側がなぜ米海兵隊の沖縄からの撤退を引き止めるのか。対中国の軍事的対立に米軍を引き込むためである。
沖縄米軍基地の日米共同使用論がリーク
キャンプ・ハンセンやキャンプ・シュワブ(+辺野古新基地)に陸上自衛隊800人前後を常駐させる案(2012年7月)
沖縄戦の歴史…沖縄では米軍以上に日本軍を拒否する気持ちが強い
↓
アジア侵略と対中国戦争のために、沖縄基地を日米共同使用の形で使おうとしている。
現実の戦争が始まったら、使用するのは日本軍・自衛隊の専用となりかねない。
辺野古新基地建設を阻止する闘いは、日本の参戦国化、アジア侵略戦争を阻止する最大の闘いである。沖縄人民の軍事的抑圧、差別分断支配に抗する自決、自己決定の闘いを支持し、連帯し、なによりも本土における新基地建設阻止の闘いを強めよう。
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コメント
日本のアジア侵略、対中戦争って、、、
中国自身が、自分の都合だけで、
第一第二列島線(当然日本の領土領海内含)を、
戦場にする戦略とってるじゃないの、
中国の戦略は冷静に分析、それに日本が対抗するのは悪って、
すげえ偏って決め付けてる、
この人自分の文章の整合性考えてないでしょ。
投稿: いちななし | 2015年9月 3日 (木) 09時19分
>中国の戦略は冷静に分析、それに日本が対抗するのは悪って
そりゃぁ~この「シリーズ」の最初に「バーゼル宣言」が出てくるでしょ…自国の戦争に反対する、「革命的祖国敗北主義」をとっているから、このように書けるのですよ。
投稿: あるみさん | 2015年9月 3日 (木) 21時10分
ずいぶん身勝手な書き方ですね、
革命的祖国敗北主義は、帝国主義戦争を利用して帝政打倒の内乱につなげるもので、
降伏のススメでも、自衛の放棄でもないですよ、
帝国主義政権を、戦争を利用し打倒、革命により政権奪取という、
明確なプランの無い、スローガンのみの「革命的敗北主義」とは、
文字通り敗北のみを願う、自殺願望と変わらない、
冷徹なプランと実行手段を持たない「革命をめざす行動」は、各個撃破と人心乖離だけを招く害悪にすぎない。
投稿: いちななし | 2015年9月 4日 (金) 06時13分
あえて、罵詈雑言を言う、
小学生に、現場をまとめてみろって言って
工程管理について話し合いさせてみる、
絶対、話があっちこっち言った挙句、ケンカになって大騒ぎになる、
戦後の左翼運動の縮図かつ相似と思う、
最終図面と工程管理手法を、だれも持っていない。
投稿: いちななし | 2015年9月 5日 (土) 08時51分
いちななしさん…帝国主義戦争戦争で「勝つ」方法を考えることこそ、バーゼル宣言や「革命的祖国敗北主義」と反することではありませんか?
相手が破産した中国スターリン主義でも、それは変わりません。
>それに日本が対抗するのは悪って
というのを批判することの、どこが悪いのでしょうか(あなたの思想的立場は良く分かりませんが)
それと、「小学生の現場管理」を持ち出した「罵詈雑言」は、全く意味不明ですね。
最終図面と工程管理手法を持っていない…は??
共産主義社会への「最終図面」は誰も書きようがないし(アウトラインはマルクスやレーニンが提示していますが)、工程は、人民がどれだけ「革命」を進める力があるのか、やってみないと分からないから、あえて書く必要はないのですよ。
逆に、そうゆう物がないと、「人民は決起しない」と考えられているのであれば、完全な人民蔑視思想ですね。
投稿: あるみさん | 2015年9月 5日 (土) 20時02分
ふむ、誤解があるようですね、
戦争に勝つ事を考えるのは「政府」の役目であり、
政府の戦争を利用して内乱を目指すのが「革命家」の目指すことという意味合いで書きました。
ただし、侵略者に抵抗するのは、政府も人民もその立場に変わりは有りません、中国が日本を侵略したのなら、当然抵抗します、当たり前の話です、「どこが悪いと」と言って開き直る話ではありません。
命の危機にある抑圧された人民の集団がいて、初めて革命の現実性があるのではないですか?
明日をもしれぬ命であれば、計画なしで行けるでしょう、
今の日本で、勢いだけで後先考えないで、革命活動に人生をささげられる人が、どれだけいるというのですか?
投稿: いちななし | 2015年9月 5日 (土) 21時45分
書き忘れました、
熱意ある各種の職人が、どれだけ数多くあつまっても、
図面と工程が無ければ、大混乱が起きるだけです、
必要とされる建物が、自動的に立つわけではないのですよ、
社会人なら、当たり前のように理解している事でしょ?
投稿: いちななし | 2015年9月 5日 (土) 22時13分
いちななしさん、回答は長くなりそうなので、別スレッドを立てます。
投稿: あるみさん | 2015年9月 6日 (日) 22時15分