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革命前に出来るのは、「基本的なアウトライン」を描くだけ

 どのような立ち位置におられるのか良く分からない「いちななし」さんという方が、いろいろとコメントしてきたので、それについての回答を書いておく。
 >熱意ある各種の職人が、どれだけ数多くあつまっても、 図面と工程が無ければ、大混乱が起きるだけです、 必要とされる建物が、自動的に立つわけではないのですよ

ということであるが、おおよそ「資本主義社会」を打倒して新しい「共産主義」に向かう社会をつくるにあたり、その「最終形」を「設計」することなど、とうてい不可能である。(だれも見たことがないのだから)

おおよそ、過去の様々な「革命」においても、それを始めた人々に「統治形態」や「国家形態」の明確な「青写真」があったわけではない。おおまかな「アウトライン」が決まっていただけである。

革命ではないが、日本の「明治維新」を見ても良く分かる…「尊王攘夷」というスローガンから始まって、「江戸幕府を倒し、天皇を中心とした、列強に侵略されない国家をつくる。」という目標しかなかった…大政奉還、王政復古大号令、戊申戦争を経て「討幕派」が権力を握った時にも、明確な「国家形態」をどうするかということは、暗中模索状態だ、あったのは坂本龍馬の「船中八策」ぐらいのものと、政府にどのような役所を置き、誰が責任者になるか?ということだけだったのだ。

 統治形態にしても、権力とった翌年に版籍奉還、その後廃藩置県…県の数も何回も統合されたり、分割されたりして、なかなか最終的な形には決まらなかった。
 もちろん「維新」後の日本には「西欧」というモデルがあった…そのモデルのどれが良いか…「幕末」に押し付けられた「不平等条約改正」という目的もあったが、岩倉具視や大久保利通といった政府のトップが2年間、欧米を見て回るということまでやっている。大久保達は、西郷を筆頭とする「留守政府」に、「自分達が欧米を回っている間、何も『改革』などするな!」と釘をさしていったそうだが、そうゆうわけにもいかず、西郷政府は「学制発布」や「徴兵制」等の様々な改革を行っていく。多くの学者は、明治維新の「終わり」の時期を、国内最後の内乱、西南戦争終結としている…要するに固まるのにそこまで時間がかかったということだ。「大日本帝国憲法」が出来るまで、それよりさらに10年がかかっている。

 ひるがえって、「共産主義社会」を目指すための「革命」はどうだろう…コメント欄にも書いたが、いわゆるマルクスやレーニンのとった原理・原則…すなわち政治的には「いつでも解任できる、立法・行政・司法の三権源を持った『議員』による、徹底した民主主義…コミューン原則」、経済的には「賃金労働を廃止し、賃金ではなく『労働証書制(すなわち、ある人がこれだけの労働を社会に与えたから、これだけの生産物を社会から引き出せる権利を持つ・・・ということを証明する物を与える。実際問題としては、現在使われている「貨幣」単位を使って、それの代わりとするだろう。)」「生産手段は、労働者が共有する『生産協同組合』によって行う」…これぐらいの「青写真」しか描くことは出来ないのである。

 「工程」にしてもしかり…どのような状況で「資本主義の本格的な危機」が来て、「革命的情勢」が来るか分からない。「共産主義革命」は民衆が主体となって行うのであるが、その「民衆」がどれだけ「共産主義の原則」を理解してくれるか?ということも、「革命」の進捗状況によって変わってくる。いわば「革命思想」がどれだけ浸透しているかということだ。「明治維新」の場合、「変革の主体者」が「天皇を中心とした日本」という「思想」を共有していたため、わりとあっけなく江戸幕府は倒れた…だが「共産主義」=「スターリン主義」という「常識」がすっかり支配している社会で、「共産主義社会の青写真」を見てくれる人も少ないのが実情である。
 ただし、「中国バブル」が崩壊しつつある今、「資本主義に対する懐疑」は人々の間で広まるから、有効にそれを打ち出していかねばなるまい。

 情勢の如何によっては、「権力奪取」の方法も変わって来る…例えば現在のように、国会周辺に何十万単位で人が集まった時、(ちゃんとした)「革命党」(があれば)による「国会無効宣言」をして、二重政権⇒現政権の枠組みを解体・・・という方法も考えられるのだ。

 ただ、「いちななし」さんが言いたいことが、新旧左翼とも、それまでそんなこと、やってこなかったじゃないか!ということであれば、「はあ、それもごもっとも」としか言いようがないのも、また事実ではある。

 ブルジョワの枠内での「改革」…例えば日本を「道州制」に変えるというようなことであれば、メリット・デメリットを考えながら完成形を設計し、それに向かって、法整備・インフラ整備の「工程」も立てられよう…しかし「我々がやろう」としていることは、そんなものでは無い。

 それにしても「いちななし」さんのIPアドレスが、「酒うめぇ」さんと同じなのは、一体なんでだろうsign02

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コメント

御返答感謝です、
(さけうめえと同一人物です、いろんなサイトで話題ごとにその場の気分で書いてるので、名前もその時に適当に決めてます ※誤解なきよう、在特会との論争含みます)

返答は真面目に書いてますので、ご容赦をねがいます。

あるみさんの想定を踏まえて考えると。
民衆の決起と革命には、破壊と大混乱が必然的にセットで付いてきますね、
現状の社会を生きる日本人にそれを望むのは、無理なのではないかな、
その意味合いで前の文も書いてるので、返答としては不満というか、じゃどうすんの?というのが偽らざる心情です。
そもそも、革命を望まない人々にとっては、生活の破壊と生命の危機でしかないんだから、その層の人々が大多数を占める社会で、どのように革命を起こすのか?
(わざわざ、テロと破壊活動で革命のために政情不安を作り出すのは、本末転倒も良いところで論外です)

後半の民意を受ける、革命党作りにしても、新しい社会を作る政党なんだから、
なんとなく革命をおこす党じゃアカンよねえ、こんな制度でこんなやり方でこんな社会を作りますって、謳わなきゃイカンと思うんだけど、
そうじゃないと、生活者をなめてんのかって言われますよ。

投稿: いちななし | 2015年9月 8日 (火) 05時24分

蛇足

あるみさんの「青写真」にしても、
いわゆる、革新勢力・新左翼・共産党 etc の合議で落としどころを見つけるのは困難だと思うよ、
前に書いた比喩通りの、まわりから見たら小学生のケンカ状態の論争になるんじゃないかな。

投稿: いちななし | 2015年9月 8日 (火) 05時44分

共産主義が素晴らしいか、資本主義が素晴らしいかどうかは個々の主義主張に任せるとして…
正直なところ、日本国民の過半数は現状に不満はあっても、共産主義国家にしたいと思っていないのが現実ではないでしょうか?

まずはその主義の理解をえられるようにすること、その上で選挙で革命を遂行するというのが流れでしょうか。
しかし、残念ながらこれまでお会いした左寄りの方々は、
・ 話を聞かない
・ 自分の主張を押し付ける
・ 都合の悪いことは認めない
・ 根拠を示さない
・ 上から目線で話してくる
など、他人に理解を求めようとする姿勢は皆無です。あるみさんのように、自分の主張はありつつも、他人と話し合いができる人間であれば、色々と変わってくると思いますが…

そもそも旧来の左寄りの方々は、他人から理解がえられる必要はなく、革命とは最終的に暴力的であっても仕方ないと思っているのではないでしょうか?

左寄りの方々の暴力的な事象は、終戦よりも新しい歴史であり、戦争の記憶よりは覚えている日本人は多くあります。(私にとっても)

私自身、現状に不満はありますし、資本主義に心酔していませんが、共産主義になるくらいなら今の方がはるかにマシと思っています。

投稿: 平行四辺形 | 2015年9月 8日 (火) 08時49分

いろいろとコメントをありがとうございます…ただ実際今から、共産主義を目指す「新しい革命党」を作る場合、究極の目的は「暴力革命によるプロレタリア・民衆の権力奪取と、資本主義社会の解体」であったとしても、当面は現在様々な矛盾から危機におちいっている「資本主義の害悪」から民衆を守るための、(反戦・反原発・反貧困・福祉切り捨て阻止等)数々の具体策を展開しなければいけません。それを「共産党」が言っているように「議会で多数を取って」から実行するのではなく、様々な市民運動、労働運動、NPO的な運動等にかかわりながら、かつそれらの運用を「共産主義の原則」に基づいて行えるような「党」…もちろんそのようなことが出来る人材が、沢山必要ですが、それはそういった活動を通じて獲得してゆくものです。そういった積み重ねの中で、人々が「共産主義思想」に自然に慣れ、「党」への信頼が勝ちとられれば、いよいよ資本主義がクラッシュする時に、「暴力」や「混乱」をより少なくすることは可能だと思います。

ただ、そんな「党(みたいな者)」を造ろうとする人が、もう非常に少ないわけでして…そこがネックなんですよね。

投稿: あるみさん | 2015年9月 8日 (火) 20時37分

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