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産経、「沖縄革命」を報道する!

 東京、武蔵野市議会でのお話…沖縄からわざわざ出てきて「反日工作」だとよ…
 産経ニュースWEB…【普天間移設】辺野古移設反対意見書の撤回求めた沖縄の我那覇さん 東京・武蔵野市議会で「反日工作後押し」と陳述も否決
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設をめぐり、政府に「新基地建設を強行しない」と求める意見書を9月に可決した東京都武蔵野市議会で10日、意見書の撤回を求める請願を提出した名護市出身の我那覇真子氏が意見陳述し、「議決は反日工作の後押しをするものだ」と訴えた。 
 我那覇氏は「沖縄の反戦平和運動が目指すのは中国の支援を受けた『沖縄革命』だ」と指摘。翁長雄志同県知事が9月、国連人権理事会で「沖縄の自己決定権や人権がないがしろにされている」と述べたことに対して「沖縄への領土的野心を隠さなくなった中国の沖縄介入の糸口になる」と批判した。
 辺野古地区では条件付き移設容認派が多数であることや、辺野古周辺に集まる反対派活動家のため心臓病治療で病院へ向かう住民が足止めされるなど、地元生活に深刻な影響が出ていることも取り上げた。 請願は議会運営委員会で採決され、「地方議会が(国の専権事項の)安全保障に関わる意見書を提出するのはおかしい」(自民党系会派)と採択を求める意見も出たが、反対多数で否決された。


 我那覇真子氏は、どうやら「琉球新報・沖縄タイムスを正す県民・国民の会 の運営委員代表ということらしい。まぁ、人がどのような思想を持とうと勝手だが、「事実」に基づいて論理展開をしてもらいたい…
 「(中国の)反日工作」「中国の支援を受けた『沖縄革命』だ」…

 もう、怒りを通り越して、腹を抱えて笑ってしまうしか無いわ…では聞こう…そんな「証拠」はどこにあるのかね

 はっきり言おう・・・「尖閣問題」等で日中関係が嫌悪になる以前、18年前から「辺野古基地建設反対闘争」は、紆余曲折を経ながらも続いていたのだ…その地道な「継続」により、沖縄の多数の人たちが「やはり辺野古基地建設はおかしい」と気づきだし、やがては「基地建設反対」を訴えなければ議員にもなれない状況が生まれ、そして「オール沖縄」の翁長知事体制で、日本政府の「辺野古基地建設強行」と立ち向かう体制ができたのだ。そこに「中国の工作」が入り込む余地など、どこにも無い。

 我那氏を含めた、沖縄右翼の「勝手な思い込み」でしかないのだ。

 さらに何度でも書くが、沖縄の基地の大半を占める「海兵隊」に、中国の軍事力に対する抑止力は無い。「尖閣」あたりで仮に「ドンパチ」が始まっても、「制海権・制空権」を握らない限り、海兵隊や日本の陸上自衛隊がノコノコ出動しても、「離島奪還」前に殲滅されてしまうだけである。オスプレイなんぞ、飛行モードからヘリモードに「転換」している隙に、地上からの簡易な対空ロケット砲で撃ち落とされてしまう・・・そんなものが「中国」に対する抑止力になると信じていること自体「味噌汁で顔を洗って出直して来い」レベルである。

 地方議会が「国防」に口を出すのはおかしいとはいうが、その「海兵隊」を沖縄に集中配備していることそのものがおかしいのである。「地方議会」のほうが、正しい見方をしているわけだ。

 もっとも、一番最後の「見解」は、半分正しい…基地建設反対は「沖縄革命」であるということだ。
 「基地負担」と「米軍施政下での経済停滞」を口実に、復帰以降、沖縄に多額の金が投下されてきたのは、事実である…それが「公共事業依存」の沖縄経済を造り上げた。実際、沖縄北部には「北部振興」と称して、10年間に1000億円もの特別事業費が投入された。しかし出来たのは、維持管理に金のかかる「箱モノ」と、沖縄の安い人件費を使うための企業のコールセンター、あと役に立つのか立たないのか分からない、林道整備ぐらいのものであった。
 そんな「日本政府」に堂々とNO!を突き付けただけなのだ・・・これは一種の「革命」である。同様の構造は、日本の「過疎地」と呼ばれる所で、例えば原発立地や、その他大規模開発等で行われてきたことである。

 しかし、沖縄には他地域と違う特殊事情がある…1872年の「琉球処分」まで、沖縄はまがりにも「独立国」であった…しかし明治政府が台湾、朝鮮を植民地化してゆく過程で、沖縄のインフラ整備はほったらかしにされた。太平洋戦争時には、連合艦隊が壊滅し、確実に「負け」が見えているにもかかわらず、「天皇制(国体)護持」のため、天皇ヒロヒトが「も鵜一度戦果を挙げてから」と言い、かつ「本土決戦」の捨て石とされ、県民の四人に一人の犠牲者を出した「沖縄戦」を強いられた。かつ戦後も天皇ヒロヒトが「(共産主義革命を防ぐため)琉球諸島を25~50年、アメリカの施政下に置いてもらいたい」と懇願した「天皇メッセージ」がある…その米軍施政下で、「本土」の安保反対、反戦運動においやられる形でやって来たのが、今のアメリカ海兵隊である。その時には、戦争中のドサクサにまぎれて作られた「米軍基地」を「銃剣とブルドーザー」によって無理やり拡張させられた。「保守」の翁長知事でさえ、「沖縄が基地をつくって欲しいと言ったことは一度もない」とう歴史的事実があるのだ。

 一応、新左翼の一部(あるいは多くの心ある人々は)「沖縄は日本本土と米軍の軍事植民地である」と規定、」ないしは思っている。右翼の櫻井よしこにいたっては、「中国に侵略されないような『防人』になって、もう一回、日本を盛り立てる」と、沖縄戦の再来を覚悟せよというようなことまで言っている。
 そのような「植民地」的状況の中、「植民地支配層」に取り入って、積極的に「同化」や「協力」をする人間が少なからず現れているというのも、また歴史の事実である。我那氏もまた、そうゆう人の一部なのだろう。

 ただ「歴史の審判」というのは厳しい…どんなに右翼勢力が隠し、誤魔化しても、「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」の歴史は消えない…沖縄・辺野古の「反基地闘争」もまた、勝利して歴史にその名を刻むだろう…歴史の屑籠に捨てられるのは、我那氏や「正す会」、そして産経新聞である

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コメント

以前百田とかいうハゲが「沖縄の二紙は潰さないといけない」とほざいてけど、沖縄の基地反対を貫くたたかいを歪めて報道する産経こそ潰さないといけませんね。

投稿: Cricket | 2015年12月13日 (日) 11時38分

この我那覇真子とかいう女は一度米兵にレ○プされればいいでしょう(笑)

投稿: Cricket | 2015年12月13日 (日) 11時47分

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