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2016年1月

土木業界の「女性活用」について…

 安倍政権は「一億総活躍」…を言う前から「女性の活用」とかいうことをしきりに述べている…では、我が土木建設業界での「女性の活用」・・・というか、土木・建設業界で「技術屋」として働く女性の実態について、私の知る限りで述べてみよう。

 ぶっちゃけた話、土木建設業界で「技術屋」として働く女性の数自体、少ない・・・なにぶん、80年代、私の大学時代は大学の「工学部 土木工学科」に女子学生なぞ、全くといっていいほどいなかった…「男女雇用機会均等法」ができても、そもそも土木工学を学んでいる女性がいないから、当然女性技術者なんぞ雇いたくても雇えない。
 いや、その頃はバブルの時代で、土木業界自体が「3K職場」として敬遠され、土木工学を学んだヤツが銀行に就職するような時代でもあった。土木学会誌では、「土木のイメージアップ」を測るための特集を組み、「土木」そのものの名称を変えようなんて議論も起こったぐらいである。女性の獲得以前に、人材の獲得のほうが問題だったのだ。(話は変わるが、会社の経営陣・幹部に女性を…といわれても、均等法から30年、最初にいわゆる「総合職」で入った女性は多くの壁に阻まれて次々と脱落していったのだから、まだ女性が会社の経営に責任を負えるようなところまで「出世」する経験と年齢に達していない…だからこの件で「数値目標」を掲げても、どだい無理である)

 私が社会に出てからバブルがはじけ、民需は減ったものの公共投資はそれを補うべく続いたから、業界は忙しかった…そうした中、「女性技術者」もちらほら入って来るようになる。また、「技術者」ではないが、ダンプやアジテータ車(いわゆる「コンクリートミキサー」のこと、正式にはあれでミキシング(練り混ぜ)をしているわけでは無いので、アジテータ車が正しい)の運転手、交通整理を行うガードマンに女性が進出してきたのが、この頃である。

 女性技術者の行く手を阻んだものに、「トンネル工事」がある…もともと山の神様は女性だから、女性をトンネルに入れると事故が起きる…ということで、実際にトンエルを掘る抗夫から女性がトンネルに入ることを拒むことがあった。また「労働安全基準法」により、女性の坑内作業は禁止されていた。ただ80~90年代になると、トンネル工事も随分「安全」なものとなり、粉塵などの作業環境も改善されていった。女性の坑内作業禁止条項も法改正により無くなった…これで女性技術者がトンネルに入ることが出来るようになった。

 まぁ土木建設業界でも、みんながみんな「現場」に出るわけではない…設計やコンサルティング部門では「内業」がほとんどだから、そういった部門で活躍する女性技術者は増えているのだろう。
 ところが、やはり「現場の第一線」ではまだまだ少ないのが実情である…で、会社に二十数年いて、様々な女性技術者を見てきたが、やっぱり数が少ない。

 いわゆる「結婚」して「子育て」となると、もうどうなっているのか私では分からない…結婚して「寿退社」した女性技術者もいれば、多忙その他ゆえ結婚していない女性技術者も多い一方、若くして職場内その他で結婚し、そのまま会社で仕事を続けるという女性技術者もようやく出てきた・・・というような感じである。

 土木学会誌でも、女性土木技術者の特集を組んで、何が問題なのかとか座談会なんかやっているが、まだまだ…というのが現状である。学会誌では「土木女子…ドボ女」という言葉を随分前から使ってはいるが、まだまだ一般社会には認知されていない。
 
 前のエントリー で上げた、業界の慢性的な忙しさを改善しない限り、女性はおろか、男性もウチの業界には来ないだろう…残念ながらそれが現実なのである。

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辺野古にイカちゃんブロックを送る…

 辺野古、キャンプシュワブ前では、コンクリートブロックを積み上げて工事車両の進入を阻止している・・・例えばこんな感じ… で、全国から辺野古、シュワブ前にブロックを送ろうという行動も提起されている。

 よし、じゃぁ送ろうじゃなイカsign01

 ということで、ホームセンターでコンクリートブロックを購入…これが消費税込みで、1個98円…
 で、海を守る海の使者「イカ娘」のイラストを描いたのでゲソ(^^)

Dsc04030

なお、下に置いてある新聞(ホームセンターでもらったヤツ)が、産経新聞なのは、ご愛敬sign03

これをク〇ネコヤマトの事務所に持って行き

〒905-2171 沖縄県名護市辺野古 キャンプシュワブ前ゲート前テント の宛先で送ってもらうことに…(受取人は、山城博治さんにしておいた)

送料…なんと3,043円…ブロック安すぎsign03

単純計算で、ブロックが31個も買えるでゲソ…

なお、某SNSでの情報では、ゆうパックで1270円だそうな…多分、丈夫な紙袋に入れてぐるぐる巻きにしたものを、送ったのであろう。

 なお、シュワブ前「ブロック積み」は、機動隊によって「撤去」されたそうだが、ひょっとしたらまたやるかも知れない・・・

 それこそ、何度でも何度でも・・・ブロック安いもんね(^^)

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八幡浜市の住民投票条例、否決!

 本日、残念ながら高浜原発が再稼働した…原発再稼働問題については、愛媛県八幡浜市で伊方原発再稼働の是非を問う「住民投票条例」の制定について、昨日の議会で否決されてしまった…愛媛新聞WEBより…
伊方原発再稼働問題 住民投票条例案を否決
 四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の再稼働の是非を問う住民投票実施をめぐり、八幡浜市議会は28日、臨時議会を開き、市民グループの直接請求を受けて大城一郎市長が提出した住民投票条例案を賛成少数で否決した。有権者の3分の1に当たる市民9939人が署名して実施を求めた住民投票は行われないこととなった。
 大城市長は「制定しないよう求める」との反対意見を付けて条例案を提出。条例制定を請求した「住民投票を実現する八幡浜市民の会」の代表による意見陳述や討論の後、議長を除く市議15人による採決で6人が賛成、9人が反対した。
 閉会後、大城市長は「(自身の反対)意見の趣旨が議員に理解されたと考えている」と条例案否決を評価。「市民の間に原子力に関して不安があれば説明の場を設けたい。避難計画も住民と話し合ってより良いものを作っていきたい」と述べた。市民の会共同代表で市議の石崎久次氏(無所属)は「大変残念。民意が反映されなかった」と話した。


 この「住民投票条例」制定運動では、人口3万人余りの八幡浜市で、1万人もの署名を集めた大運動であったのだ…住民投票をすれば、確実に「伊方原発再稼働反対!」の世論が勝っていただろう。
 毎週金曜日の夕方6時から8時まで、四国電力前で集まる「四電前抗議行動」に参加している人も、昨日は八幡浜まで強行軍で、住民投票条例が可決されるよう議会前行動に行ってきたのであるが、私は本日、四電前の行動に参加できず、詳細については聞いていない。

 しかし、別の報道では、伊方原発の再稼働スケジュールは遅れ、春以降になるということだそうな…また四国電力は、原発なしでもちゃんと黒字を出している…まだまだ攻め方はあるのでゲソ!

 ということで、全国で「脱原発」「原発再稼働反対」の運動を続けている皆さまへ…四国に行こう、伊方に行こう…高松で讃岐うどんを食べて、松山で道後温泉に浸かり、高知でかつおのたたきを食べて、(徳島では何をするのか?)…伊方原発再稼働を阻止しよう!
 

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西日本高速で過労死、まったく我が業界は慢性的に忙しい

 YAHOOニュースでこんな記事があった…元は神戸新聞…西日本高速で男性過労死 退勤後8分後に出勤も
 西日本高速道路第二神明道路事務所(神戸市垂水区)で道路の施工管理を担当していた男性社員(34)の自死について、神戸西労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。遺族によると、男性の時間外勤務は最大月178時間に達し、退勤から次の出勤まで8分しかない異常な勤務記録もあった。同事務所は残業代の未払いで労基署から是正勧告を受けていたことも分かった。(中部 剛)
 男性は2014年10月、九州の道路事務所から赴任し、第二神明の補修、改良を担当。15年2月、神戸市内の社員寮で自死しているのが見つかった。転勤後から「仕事が忙しく時間がない」「体調がよくない」と家族に漏らしていたという。

 遺族が第二神明道路事務所から提供されたセキュリティーシステムの入退室時刻やパソコンの使用時間から労働時間を算出すると、転勤直後の14年10月の時間外労働は150時間、11月178時間、12月152時間、15年1月108時間だった。
 夜間工事の監督業務にも従事し、14年11月4日は午前7時半に出勤し、昼と夕の休憩を挟んで翌5日午前4時59分まで勤務。その後、午前5時7分に再び出勤した記録がある。同月は午前5、6時の退勤が4日あり、うち3日は次の出勤までの間隔が8分、26分、2時間18分だった。
 同事務所の労働時間を管理する就業管理システムには、月34~85時間の時間外勤務しか記録されておらず、勤務実態を大幅に下回っていたため、会社側から遺族に残業代の追加支払いの申し出があったという。他の従業員も残業代の未払いがあったとみられ、昨年、神戸西労基署が是正勧告。西日本高速道路関西支社は勧告があったことを認めたものの、「詳細は差し控える」としている。
 遺族は「こなし切れない仕事量を課され、明らかなパワハラだ」と憤り、同社に勤務状況を詳細に説明するよう求めた。男性社員が搬送された病院で上司の課長が「業務量に対し明らかに人手が不足していた」と謝罪。その後、所長も管理責任を認めたという。
 これに対し、同支社広報課の赤井健二課長は「労災認定を重く受け止める」とするものの「業務との因果関係について断定的なことは申し上げられない。時間外労働、謝罪の有無にもコメントできない」と企業責任については言及を避けた。


全くもって残念なことである…が、公共投資の抑制でいくらかマシになったとは言え、土木・建設業界は慢性的に人手不足で、向上的残業が続いている(私が「普通の時間帯」にブログを書いたりすることが出来るのは、精神系の病気で比較的ヒマな部署で仕事をしているからに過ぎない…現場の最前線は、大変だ!

 今回の高速道路会社の場合について見てみよう…第二新名道路とは、明石海峡大橋から神戸方面に向かい、阪神高速道路神戸線に接続する…当然、交通量がハンパでゃないので、舗装も傷みやすいし、補修もしなければならない…しかし工事が出来るのは夜間だけだ。しかも交通規制できる日にちは前もって警察等の関係機関と協議し、バス会社等にも連絡しているので、おいそれと変更するわけにはいかない。期間が決まっているのだ。その中で、舗装をはがして新しいアスファルト合材を敷均し、また道路照明の取り換えなんかも同時に行ったりする。

 「退社後8分後の出社」というのは、勤退をチェックするシステム上の都合で、24時間「退社」しないとエラーが出るため、止む無く「退社」したことにしたのであろう…もちろん夜間工事の後、昼間に請負人と打ち合わせ等があるため、そのまま会社に居たものと思われる。

 とにかく高速道路会社の仕事は厳しい…特にNEXCOの場合、民営化前の道路公団だった時代から厳しかった…とにかく施工管理や工程管理はやかましい…そして20~30代の若手技術者…しかもNEXCO本体の…が、現場の第一線に出てきたあーだこーだと言ってくる。国土交通省や地方公共団体とは、えらい違いである。作成しなければならない書類も多い。

 今回は「夜間工事」だが、昼間工事でも事情はほとんど変わらない…昼間は現場を見て、打ち合わせをして…その打ち合わせも「夕方」から始まったり、大変だ。書類は監督員も請負人も、夜に作成する。

 加えてNEXCOの場合、旧国鉄と同様「民営化」前に採用人数を絞っている…ちょうど「自死」した男性の年代だ…構造的に「人が足りない」のである。

 もちろん土木建設業界も、これまで手をこまねいていたわけでは無い…IT化し、様々なシステムを導入し、特に書類作成等の「内業」の生産性向上を図ってきた。会社・業界トップも音頭をとって「残業あたりまえ」の風土も、20年前と比べれば大分変った…しかしまだまだ忙しい…システム等を導入しても、かえってそれに「使われて」しまうこともある。そうすると今度は、若い人の中には「システムをいじることが仕事だ」と勘違いしてしまうのが出てくる…そうすると「現場」のお勉強が出来ない(私は実はそういう人をサポートする部署にいるのだが…)

 笹子トンエル事故に見られるよう、高度成長期に作ったインフラの老朽化に対応すべく、維持管理や補修の工事が、これからますます必要となってくる。山の中に道路やダムを作るのとは違い、工期、工程、周辺環境への配慮、既存の施設を供用したままでの工事など、難易度も高くなる。しかし、「現場」には人が居ない…これから「少子高齢化」で、ますます現場技術者や技能工の人数が少なくなってくる。それに加えて、東京オリンピックだ、リニア中央新幹線だと、やた?ら「景気のいい建設のお話」も持ち上がって来る…

 なんかもういい加減、止めたくなる…もう少しゆっくり私たちに仕事をさせていただけないだろうか?

 

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伊方が事故れば、ミカンが食えなくなる

 今日は関西で高浜原発の再稼働に抗議する集会が、厳寒の中行われた(雪は降らなかったようだ)が、四国では一昨日の金曜日、「脱原発アクションin香川」を中心に、四電への要請行動が行われた。

 四電に出した質問状の中には「ミカン営農の保障(補償ではない)について」というのがある…ご存じの通り、愛媛県はミカンの産地であり、「愛媛≒ミカン」という方程式?が出来上がっている。関西の学生時代、愛媛県出身者は「愛媛って税金はミカンで払うんだろsign02」などと言っていたものだ…それはともかく、伊方原発30㎞圏内にも、当然、多くのミカン畑があり、ミカン農家が生業を営んでいる。

 もし伊方原発が事故った場合、そのミカン畑の営農の保障が出来るのかsign03ということを、四電の経営陣に問いかけたわけだ。

 質問状のうち、ミカン営農補償についてざっくり説明すると…
①伊方原発でひとたび過酷事故が起これば、ミカン畑は全て放射能によって汚染され、壊滅する。
②果樹園の「除染」が不可能なことは、福島原発事故で明らかである(そりゃ、山の木々を全て除染することなぞ、出来ない)
③ミカンの営農の保障のため、代替地を用意し、かつそこで新たな営農が現在のような状態に達しうる時間(およそ40年くらい)を保証するということである…四国電力はそれをどう試算し、そのための準備をどのように進めているのかお聞きしたい。

といった内容である…もちろん、そんな南予地域の広大なミカン畑の「代替地」を用意できるわけはないし、40年もの長きにわたってミカン農家の生活を補償する金も、四電にはないだろう…事実状の「再稼働反対」をつきつけたわけである。

 他にも金曜日の質問状は、「フィルター付きベント設備の運用問題」や、現在設置されているモニタリングポストの線量計は、警報を出すのには不充分な精度しかない。事故の時は、四電の計測者があちこち走り回って計測することになる・・・どの程度被曝するか分からないところに、人間が走り回って計測することになるが、四電はそのようなところに人を出すつもりはあるのか?それ以外にも過酷事故の際に、どのように人員を配置し、労働者の安全確保をどのようにするのか・・・というようなことを質問した。

 しかし、ミカン営農の保障が出来なければ、原発を動かすなsign03という要求は、やはり愛媛ならではのものであろう。「再稼働阻止行動」には、地域の名産を守る…しいてはそれが地域を守る…という論理構成も大切だ。

 ちなみに伊方原発のある佐多岬の根本、八幡浜市 では「伊方原発の再稼働の是非」を住民投票で問うよう、条例を作れ!という署名運動が功をなし、1月28日に「住民投票条例制定」に関して議会にかけられるそうだ。で、四国のあちこちから、議会前に結集する…平日の行動であるが、「脱原発アクションin香川」からも2~3名ほど参加するようだ。

28日の結果がどうなるか、これから注目してゆこうではなイカvirgo


 
 

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沖縄を「独立」させてはならない!

革共同再建協議会の理論誌「展望」 16号、17号に「沖縄問題学習会 琉球独立論に関する一考察(島袋純二)」というのが掲載されている。いわゆる「琉球独立論」は、もはや「居酒屋論議」ではなく、沖縄で真剣に考えられるようになっている。「これからの沖縄社会は、どうあるべきか?」ということを、沖縄の人達が真剣に考えている。
 
 そういった中、党の内部で独立論についての学習会と、質疑応答が行われたものをまとめたのが島袋論文である。しかし今回はこの論文の中身についてあれやこれや語るわけではない。

 「分裂」前の90年代半ば、いわゆる「少女暴行事件」から8万人県民集会、そして当時の太田県政が、15年で全ての基地を返還させる「アクションプラン」」を打ち出した際、革共同は「沖縄の自己決定権支持」を打ち出した…「分裂後」の中央派はこれを維持しているかどうかは不明…おそらく「労働運動路線」の中に埋没させてしまっている。また一方で、70年代に打ち出した「奪還論」自体を、総括してひっこめたわけではない。とはいえ「自己決定権支持」であるから、沖縄の民意が「独立」になれば、少なくとも革共同再建協議会は「沖縄独立支持!」を訴えて闘うことになるだろう。また、他の新左翼諸潮流も同様な態度を取るであろう。

 しかし、沖縄が「独立」を叫ぶということは、すなわち「沖縄」と「本土」の差別的関係が、革命的左翼勢力によって解消することが出来なかった!ということを意味する。そうゆうことで沖縄が「独立」を旗印に掲げた時、「本土」の左翼勢力は、沖縄差別解消闘争に「敗北した」時でもあるわけだ。だからあえて表題のように書いた。

 沖縄が独立を掲げた時、本土の左翼勢力は「なぜそうなったのか?」自ら反省し、総括しないと、本当の「沖縄独立支援闘争」なぞ出来ないと考える。

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徳山で山城博治さんの講演を聞いて来る

 昨日は1日かけて、山口県徳山市に日帰り強行軍…「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」の役員会が、急遽山口県での団体結成前のプレ企画で実施されたためである。

 もちろん、その後午後5時から7時まで、「辺野古に土砂を遅らせない!」山口のこえ結成大会…そこでのメインイベントが、沖縄で辺野古基地建設反対の先頭に立つ、山城博治さんの講演である…

 内容は「香川連絡会のブログ」に書いたから、そっちを見て欲しい…

 それにしても山城さん、元気で面白い人だなぁ~…昨年「悪性リンパ種」で入院していたとは、とても思えなかったのでゲソ… 

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警察は捜査で得た全ての証拠を提出しろ!

 いささか旧聞になるが、1月12日、ある冤罪事件が明らかになった。毎日新聞WEB
強姦事件:逆転無罪判決…別人DNA型認定 高裁宮崎支部
 鹿児島市で2012年、当時17歳だった女性に暴行したとして強姦(ごうかん)罪に問われた元飲食店従業員の男性(23)に対する控訴審判決で、福岡高裁宮崎支部は12日、懲役4年の実刑判決とした1審・鹿児島地裁判決(14年2月)を破棄し、逆転無罪を言い渡した。控訴審のDNA型鑑定で、女性の体内に残された精液から男性とは別人の型が検出されたことから、岡田信(まこと)裁判長は「強制わいせつと認定する証拠さえない」と述べた。さらにDNA型が特定できなかった捜査段階の鑑定を「稚拙」と批判。特定できたのに捜査官の意向で鑑定できなかったことにした証拠隠しの可能性にまで言及した。 (以下略)

 この事件では、女性の体内に残された精液の量が少なく、警察は「鑑定不能」としていた…ところが再鑑定してみると、あっさりとDNA鑑定ができた。しかも「証拠」とされた被疑者のDNAとは明らかに違うものだった。もうこれは確実に、一審判決が「冤罪」であったことの証拠になった。
 この件については、記事中にこんな記述もある。
 また、県警の鑑定について(1)鑑定に使用したDNA溶液の残りを全て廃棄している(2)鑑定経過を記載したメモが廃棄されている−−などと指摘し「信用性に疑義がある」と言及。さらに、県警の鑑定ではDNA型が特定されなかったのに、控訴審では容易に鑑定された経緯を踏まえ、「県警の鑑定は著しく稚拙だった可能性がある」と指摘。「実際には型が検出されたのに被告の型と整合せず『鑑定ができなかった』とした可能性を否定できない」と証拠隠しともいえる構図にまで踏み込んだ。

ま、確実に「証拠隠し」が行われたのであろう…実際、警察はある被疑者が「これこれこうゆうふうにして犯罪を犯した」というストーリーを、様々な証拠や証言から類推するわけだが、その「ストーリー」から外れるものを、検察に証拠として提出しないことがある。検察も検察で、その証拠をうのみにするか、あるいは検察も「ストーリーに会わない証拠」は隠すことがある。

 かくして、様々な「冤罪事件」が起きる…そしてその「再審」で新証拠を突き出すことは大変難しい…また今回のように警察が得られた証拠を隠蔽したり、最悪の場合「破棄」したりすれば、もうどうしようもない…「再審」が難しいのも、ここにある。

 裁判所は検察(警察)から出された「証拠」を元にしか判断を下せないので、警察が捜査で得られた「証拠」を隠すことは、冤罪の元であると言えよう。

 「冤罪」を防ぐには、取り調べの可視化とともに、捜査で得られた記録・証拠を全て出させるという仕組みが、絶対に必要である。そして、「矛盾した証拠」があれば、「疑わしきは、被告の利益に」という、刑事裁判の原則に徹するべきである。

 最後に、DNA鑑定の技術が進歩し、様々な「冤罪事件」が解決している…しかしここにおよんで、警察はDNA鑑定を警察自身しか行えないようにしようと企んでいる。リテラ、鹿児島・強姦事件で逆転無罪!冤罪生んだ警察の卑劣な証拠隠しと捏造、さらに冤罪増やす「DNA鑑定独占」画策中 の記事中に、こんな記述がある。
 今回は民間でDNA型の再鑑定が行われたがゆえに、男性は幸いにも逆転無罪判決を勝ち取ることができた。しかし一方で、今、捜査当局は“DNA鑑定の独占”を企てているという事実がある。経費削減を名目に、これまで大学の法医学教室などに外部委託していたDNA検査を原則中止し、すべてを警察本部の科学捜査研究所で行おうとしているのだ。(中略…次のページ)
これまで大学の法医学教室など外部に委託しているDNA検査を原則中止し、すべてを
警察本部の科学捜査研究所で行うというものだ。その理由は経費削減。しかしそんなことを信じるわけにはいかない。なにしろ、2013年度の司法解剖に伴う検査料は総額14億2900万円に対し、そのなかの外部機関によるDNA検査は約3200万円という小さなものなのだ。 現在、科学技術の進歩によりDNA鑑定の精度は飛躍的に高まり、4兆7000億人に1人を特定することが可能だ。また警察による鑑定も年間27万件を超える。こうした事件の鍵を握る重要な証拠を捜査機関が独占する。それはすなわち、証拠を警察の都合よくいくらでも操作することが可能になるということだ。

 ゆめゆめ、疑うことなかれ…警察のDNA鑑定独占を、許してはならないvirgo

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革命派は「差別意識」なんかをどうやって解決するのか?

 さて、先ほどの「引き取る行動」に関するエントリーで、私は「ポジショナリティー」を変えない…と宣言した。これは逆の意味でとると「沖縄に対する差別者」であることを止めない!と宣言したに等しい(特に「引き取る行動」をする人から見ればそうだろう)。では、「革命」を目指すものが、自らの「差別意識」をそのままにして良いのか?それでは「革命後」も差別が残るのではないか?ということになる。

 これについて、革命的左翼の意見は、はっきりしている…「革命をしながら、乗り越える」というのが、その答えである。
 ぶっちゃけた話、「革命」を行って新しい社会を作ったとしても、それを構成する人間は、古い「ブルジョワ社会」の意識をそのまま引きずっている・・・ブルジョワ社会でさえ、「封建時代」の古い意識を引きずったまま、未だにその延長上の差別・抑圧が引き継がれている。(もちろん、単に「封建制度」の「遺制」として残っているのではなく、資本主義的に「再編」されて引き継がれる…代表的なものが、女性に対する差別であり、日本では「部落差別」がそれにあたる)

 そういった「古い意識」は、じつは「敵階級(ブルジョワジー)」とドンパチする中で、絶えず「点検」され、「相互批判」「自己批判」され、「止揚」していかなければならない。そうしないと、「ブルジョワジーの意識」に足をすくわれ、「革命戦線」は大きな痛手を受けるのだ。

 逆に「ドンパチ」もやらないで、「差別意識」や「ブルジョワの古い思想」を打ち破ることは出来ない…静的に「私はこれから、意識、立ち位置を変える」と”考えても”、それは観念の世界にとどまる…いわば「宗教」のようなものにしかならない…救われるのは自分だけである。

 何度も書くが「引き取る行動」は、沖縄・辺野古でドンパチをやってきた、あるいはやる人の中から出てきた「差別解消」のための「批判行動」なのだ。それゆえ「革命と無関係」に出てきたものでは無い…そもそも「安保・沖縄を考えない人」は、「引き取る行動」なんかやらない。

 逆に、ドンパチが激しくなると、新たに「古い意識」を持ってドンパチに参加してくる人が出てくるが、ドンパチやる中で、ある程度自然に、「古い意識」がいつの間にか「新しい意識」に変わってくるものだ…「革命」のダイナミズムとは、そうゆうものである。

 もちろん「権力を奪取する」と言った「革命の1シーン」が済んだら、全ての人が「革命的に意識が変わって」いるわけではない…やはり「差別意識」や「ブルジョワ的思考」は残るのだ…それらは粘り強く「相互批判・自己批判」の中で、解決されなければならない。

 「相互批判・自己批判」のないまま、ある集団が「正しいとした思想」をもって、「これはブルジョワ思想だ」「これは差別思想だ」とレッテルを張り、排除していくやり方・・・これが「スターリン主義」の一つの政治手法である。実際、ロシア革命後においてこの種の誤りが繰り返され、「民族問題」や「過渡期(プロレタリアート独裁の時代から、共産主義社会へ向かう時代)における『ブルジョワ思想(思考)』」への対応を行ったため、革命ソ連はその輝きを失い、どうしようもない「スターリン主義国家」に転落・固定化されてしまったのだ。

 その過程を「権力も取らないで」成し遂げたのが、いわゆるカクマル派であり、周回遅れでそうなったのが「革共同中央派」である。ドンパチやる中で「相互批判・自己批判」の作風を忘れ、ただひたすら己の「勢力増大」「権力(とは言ってもコップの中のものだが)維持」に走ったのだ。
 「革共同中央派」が、いわゆる「7月テーゼ」を打ち出して「血債の思想」をかなぐり捨て、「労働者は差別なんかしない」=「だから全ての『運動』に、『労働者としての刻印』をせまる」という、トンでもない方針を打ち出した。そして当時の「全学連」が「広島差別事件」を起こす…これに対する「革共同中央派」の「自己批判」や「謝罪」は未だ行われていない…

 ゆめゆめ、そうなってはいけない…その意味で「引き取る運動」を排撃するようなことをしてはいけないのである。

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「引き取る行動・大阪」の代表に会ってきた

 年末の某日、「沖縄差別を解消するために沖縄の米軍基地を大阪に引き取る行動」、通称「引き取る行動・大阪」(以下、「引き取る行動」と略す)の代表の方とお会いしてきた…この運動の意義と意味をより詳しく知り、自分なりの何らかの「結論」を出そうと考えたからである。

 「引き取る行動」については7月ぐらいに「大阪に米軍基地を引き取る」運動に、半分くらい賛同する というエントリーを書き、コメント欄でのやり取りで「30%ぐらいの支持にするか」と結論づけたものである。
チラシももらって来たぞい…
20160106

代表との話の前に、何度かメールでやり取りもしていたが、リンク先のエントリーにもあるよう、日米安保を容認・支持する世論が多数を占める中、安保を破棄(あるいは弱体化させて)沖縄の基地を撤去することは不可能であり、また安保を容認している構造の中で、沖縄に基地が押し付けられてきたこと…逆に「本土」が沖縄に基地を「押し付ける」ことで、かえって安保が見えにくくなり、安保反対の声が小さくなり、「容認」する声が高まった…しかし「安全保障」や「S00620150901安保の恩恵」を受けている「本土」の側が、沖縄に荷重な基地負担を押し付けていること自体が「差別」なのだから(実際、沖縄の海兵隊そのものは、沖縄にいる必要は無い…)沖縄の基地は本土で引き取るべきであり、それが「沖縄問題」の解決に繋がるというものである。

 この辺の理論は、高橋哲哉氏の「沖縄の米軍基地 『県外移設』を考える(集英社新書)に詳しい…とはいえこの「本土引き取り論」は何も高橋氏の独創ではなく、野村浩也氏の「無意識の植民地主義―日本人の米軍基地と沖縄人」や、私のブログでも「基地を本土に持って帰って…」と主張する「かまどぅぐゎの女の会」の知念ウシィさん達の主張と、それに対する反論へ反論等を、新書版に会うようまとめ、かつ高橋氏の論考を加えるというものである。野村浩也氏の著書は読んだことは無いので分からないが、高橋氏はこれに、今まで「安保反対」を叫ぶことで基地を無くそうとした左派に対する批判も行っている…すなわち「安保が無くなるのは、いつですか?」と…あるいは「基地はどこにもいらない」というスローガンも、安保を無くせない(あるいはそれにどっぷりつかっている以上)結局は沖縄に基地を固定化するものでしか無かったと、手厳しいものである。

 では「引き取る行動」とは何か…一言でいえば「ポジショナリティーの変更」ということだそうな。すなわち「沖縄差別」に加担していた自らのポジション、立ち位置を変える…ということで「沖縄差別」を止める…それが辺野古基地建設阻止、沖縄からの基地撤去に繋がるということ…二番目は「沖縄差別」によって沖縄に基地を押し付けることで、「日米安保」が成立しているのだから、「本土に基地を持って来れば、安保は無くなる!」ということだ。

 なるほど、「安保支持・容認」している日本全体の世論をひっくり返すのは難しいが、「引き取る行動」は、「引き取る場所」周辺の住民の「ポジショナリティー」だけが変われば、実現しそうだ…基地を「引き取る」(チラシにも書いてあるが、この運動は何かの利益等を求めて基地を「誘致」するのではなく、純粋に「引き取る」のである)にあたって出てくる様々な
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問題は、現に今、基地を「引き受けている」沖縄が抱えて対応している問題であって、解決不可能というものでは無い…チラシにはこう書いてある「沖縄の米軍基地を大阪に引き取るとなると、様々な懸念があることも承知しています。しかし、それは実際に沖縄で起きていることであり、私たちはずっとその責任逃れをしてきたのだということを肝に銘じなければならないと思います。様々な問題や懸念は、沖縄から基地を引き取ると決めた上で、大阪に住むみんなで話し合って解決していきましょう。それを理由に沖縄に基地を置き続けることだけはもうやめたいと思います。そして、ずっと沖縄任せにしてきた米軍基地のこと、安全保障をどうするのかということを自分たちの問題として考えていきましょう。そして、本当の意味でそれらが必要ないと判断できるのであれば米軍基地の撤去は迅速に進めることができると思います。」

 ただ、この運動には問題点が2つある…それはせっかく「引き取ろう」とした米軍基地候補地が、「米軍様」に都合が悪ければ、どうしようもない!というところだ。これは他に「引き取る行動」がある福岡や熊本などとネットワークを作って解決してゆくか…いや、そもそも高橋氏が提唱する「海兵隊の基地機能を西日本の様々な施設に分散させる」こと自体、米海兵隊は拒否するだろう…やはり「集積」の効果があるからだ…だから米海兵隊の基地を「引き取る」となると、普天間基地の機能だけでなく、訓練地や駐屯地、さらには辺野古に付け加えられようとしている「軍港機能」がセットになった、かなり巨大なものを「引き取る」必要があると思う…一応、「引き取る行動」では普天間の機能+陸上部隊の訓練区域を引き取るとしている…チラシに示された候補地には「夢洲」「泉大津の埠頭」「関空」と、港湾機能も引き取れそうな所があるが…あと、佐世保に居る強襲揚陸艦は、確実に船舶交通量の多い関門海峡、瀬戸内海を通るのは嫌がるだろうから、大阪をはじめとする瀬戸内沿岸で「引き取る行動」は成立しない可能性が高い…後に残るのは、「ポジショナリティー」の変わった「自分たち」だけである…これでは何の解決にもならない。
 二つ目は、「本土」における基地強化攻撃…と闘えなくなるという点である。関西では米軍のXバンドレーダーが設置されたばかりである。それに西日本では「岩国基地」という、これまた最大級の基地があって、そこでは数少ないながらも、住民と「安保反対、基地建設反対」をスローガンに闘っている人が居るわけだが、そこに「米軍基地を引き取」りましょうという人が来て、信頼されるか?そんなことは無い。
 あと、「本土に引き取れば、基地はなくなる」というが、「基地を引き取った人」が「基地を無くす…安保を無くす」主体には成りえない…相反した行動を同一人物がやることは出来ないのは、「運動の世界」でもなんでもそうだ。そう、どうしてもこの運動は、既存の「反戦・反基地」運動とは両立しない。

 もともと代表の方は、「反戦・反基地」の意思も強く持っていることは、私も良く知っている…しかし「沖縄に基地(犠牲)を押し付けたくない」という思いが、運動を続ける間に強くなってきて、既存の運動にある意味「愛想をつかして」新しく立ち上げた運動だから、無理もない。沖縄の基地問題を真面目にやると、必ずいきつく「壁」なのである。(だから「壁」にぶつからずのうのうと「沖縄連帯!」と叫べる「本土」の人は、沖縄問題に真面目に取り組んでいるとは言えない)

 だから何度も言うように、これは既存の運動が永い間、「安保破棄、沖縄基地撤去」をやり切れなかったことへの、痛烈なアンチなのである。だから私の「ポジショナリティー」も問われるわけだ…「(あるみさんも)安保の恩恵、沖縄に基地があることの恩恵を受けているでしょ?」と…
 また、この運動は「沖縄の人がどのように評価しようと(賛成しょうとするまいと)、本土の人間に問われていることだから、私たちは運動する」とも言っていた…

 そうすると、私の「ポジショナリティー」をどうするか…ということが、この問題に対して真摯に答えることになる…革命的左翼のシンパである私は、「現在のポジショナリティー」を変えず…すなわち「沖縄への差別者」であるポジショナリティーを変えず、「辺野古基地建設反対」を愚直に行動し、普天間基地を無条件に撤去させる運動を続けよう…それが結局「安保破棄・日帝打倒」に繋がるのだから…ただし、「引き取る行動」の意義は評価しつつ、「沖縄への差別者」であることに悩みながら、闘おうではないか。悩みながら闘う…「サイボーグ009」みたいだな…これが私の出した結論であり、「30%支持」の中身である。

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左がそれなりに強くないと、「左右統一戦線」など出来ない

 さて、「安保法制」をとりあえず廃止し、安倍政権を打倒するための「野党共闘」を求める運動が活発化している…共産党、志位委員長が提案した「国民連合政府」から、今年になって始まった「「市民連合」の動きまで…とりあえず香川のデモコールも「野党は共闘!」である。

 しかし、もともと小選挙区制の中、自民党では「公認」が取れないので「仕方なく」、民主党や「第3極」に行った「自民党モドキ」政治家は、沢山いる…そんな中で「安倍政権」をぶっつぶすための「野党共闘」は至難の業であろうということはすでに述べた。

 沖縄で「オール沖縄」がなんとか形を作って、政府・安倍政権の暴虐と闘えるのは、一つには「与野党共闘」が出来たからであるが、これの出来る条件として、沖縄闘争が、いわゆる「民族解放闘争」…すなわち日米の「軍事植民地」から脱するための闘争であるということの他、実は「左翼」が粘り強く沖縄現地で「辺野古基地建設反対」を訴え、実に18年間も工事着手をストップさせてきた実績がある…ということを忘れてはならない。

 そのような「実績」があったからこそ、翁長知事は沖縄県自民党の「重鎮」で、辺野古移設容認であった人が、「左翼」の主張によりそう形で「オール沖縄」の陣形を作るほうに心を傾けたのだ。
 
 かつて中国革命における「国共合作」もそうである…日本帝国主義の侵略に、ゲリラ戦争で闘ってきたのは中国共産党の軍隊、紅軍である。だからこそにっちもさっちもいかなくなり、重慶に引きこもった蒋介石を「国共合作」に引き込むことが出来たのだ。

 すなわち、「右」が「左」によって来ようとしない限り、「オール沖縄」や「国共合作」など出来ない…それを例えば共産党は「国会の開会」時に天皇が召集する議に参加する…極端な例だが「右傾化」することで成し遂げようとすることは、間違っている。(極端な例を出したが)

 だから「野党共闘」を目指すための「市民連合」は、自覚するにせよしないにせよ、「左翼的」なことを主張して、民主党などを「左傾化」させることに全力をつくさねばならないのである。
 民主党を「左傾化」させるためには、「安保法制廃止」一点だけではダメだ…「アベ政治を許さない」、すなわち安倍政権が推し進める、新自由主義的政策、攻撃を許さないこと…これは必然的に「現代資本主義」のあり方を左から変えようというベクトルが無いと、ダメである…「現行憲法を守ろう」といった、墨守主義や「立憲政治を守ろう」といった原理主義では、ダメなのだ。

 データ等を集め、「アベノミクス」が完全に破綻している…格差は広がり、学生は勉強するために借金を背負わされ、非正規職が4割を超える状況を変えていこう…という主張を入れ、かつそれを実現させるための「実力闘争(とりあえず非暴力で良い)」を繰り返さない限り、「民主党」が左傾化することは、まずあり得ない…

 私は今現在の段階で「野党共闘」にはほとんど期待も希望ももっていない…結局は「政局」というお釈迦さまの手の平の上で転がされるものにしかならないだろうと思っている。

 左翼は左翼らしく、現在抱えている反戦・反基地。反貧困・・・反グローバリズムの「旗」を高く掲げながら「野党は共闘!」と叫ぶべきである。そうしないと、「民主党」なんかは「反自公・反安倍」のオルターナティブを出そうとはせず、単なる「野合」に終わってしまうだろう。それでは安倍。自民党には勝てない。

 世間で「左バネ」を伸ばすと、支持がなくなる…と勘違いしている輩が多いのではないか?安倍の「改憲攻撃」は、まさしく「新自由主義」政策を貫徹し、「経団連」をはじめとするブルジョワジーの利益を守るためのものであって、そこには民衆の利益は一かけらもない。
 あの竹中平蔵が「トリクルダウン」なぞ、無い…と、資本の本音を打ち出したのだ…この1点で「アベノミクス」の破綻、安倍政治の破綻ははっきりしている…そこに出される「対抗論」は、最低でも「社会民主主義的」な左翼の政策である…MV22オスプレイの購入に何百億もの出す金はあって、子どもの「貧困の連鎖」を断ち切る政策に出す金は無い…民間からの寄付に任せる…なんて政治は、もうこりごりだ!ということをはっきりと打ち出さなければならない。

 それを打ち出していれば、「野党共闘」が出来ずに「選挙」で負けても、総体として安倍政権は民衆から信用されておらず、「別のもの」を求める新しいマグマが噴き出してくるのである。そこに社会変革のヒドラを見なければならない。それがあれば、確実に「国民投票」の段階で「改憲」は阻止できる…それをやろうとしないで、どこかわけの分からないロビー活動で「野党共闘」を目指しても、何にもならない。

 自らの主張を、堂々と述べよう…アベ政治の、ここが良くない、許さない!と…そして街頭に出よう、学習会を開こう…「左」はこれをしないとダメである。

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仁杉巌氏を勝手に追悼する

 国鉄が「分割、民営化」されて28年…その最後から2番目、第九代総裁であった仁杉巌氏が亡くなった…四国新聞より
元国鉄総裁の仁杉巌氏死去/分割・民営化に反対
 第9代の国鉄総裁を務めた仁杉巌(にすぎ・いわお)氏が、昨年12月25日午前8時半ごろ、肺炎のため東京都渋谷区の病院で死去した。100歳。東京都出身。葬儀は近親者のみで行った。喪主は妻とよさん。
 1938年に鉄道省入り。国鉄常務理事、西武鉄道副社長などを経て83年12月、国鉄総裁に就任した。しかし国鉄改革での分割・民営化に反対したため、中曽根康弘首相(当時)が事実上の更迭を決断。85年6月に辞任した。その後、西武鉄道に再び入り、89年1月からは社長も務めた。プロ野球西武の球団社長や、エフエムナックファイブの社長なども務めた。


 1985年当時、中曽根首相は「分割・民営化」に反対・・・いわゆる「国体護持」派の仁杉総裁を切り、杉浦喬也総裁に替えることで、国鉄分割・民営化を「成功」させたと巷ではいわれており、私も最近までそう信じていた・・・しかし事実は大きく異なるようだ。

 「インフラの呪縛(山岡淳一郎)」(ちくま新書 2014年3月第一刷)によれば、仁杉氏が総裁に就任した際、民営化はともかく、分割は仕方がないと考えていた。総裁就任後、いわゆる「改革三羽ガラス」といわれる井出政敬(のちJR西社長)、松田昌士(のちJR東社長)、葛西敬之(のちJR東海社長)と接触し、「分割止む無し」との考えを強くする。しかし経営陣の腰はうごかず、1年経ってようやく「経営改革のための基本方策」を出す…それにはすぐには分割せず、5年間は経営改革に取り組み、状況により91年から経営形態を見なすという「二段構え」のものであった(p164)…しかし、国鉄再建監理委員会と、旧国鉄経営陣の板挟みになった仁杉氏は、85年6月21日、通常国会の終了に合わせて中曽根首相に会い、辞意を伝えたという・・・決して「国体護持」のために「更迭」されたわけではなかったのだ。

 私が仁杉氏を勝手に追悼するのは、「国鉄改革」がらみではない…この人が日本の「プレストレストコンクリート」の発展に多いに寄与した方であるからだ。
 プレストレストコンクリートとは何か?圧縮に強く、引っ張りに弱いコンクリート部材は、普通は鉄筋を引っ張り側に入れて、曲げに対抗する。しかし単なる鉄筋コンクリートで梁部材を作っても、飛ばせるスパンは限度がある。そこで高張力鋼に引っ張り力を導入し(これを「緊張する」と言う)鋼がもとに戻ろうとする力をコンクリートに伝えることで、コンクリートに引っ張りへの耐力を持たせる・・・これが「プレストレストコンクリート」・・・略してPCと呼ぶ。日本におけるその技術の黎明期に、仁杉氏は活躍したのだ。

 最初、仁杉氏は枕木をプレストレストコンクリートにするという試みから始めた…そして海外の知見を導入し、国鉄に最初のPC桁橋を完成させた・・・これが旧国鉄信楽線、現信楽高原鐡道株式会社 第一大戸川橋梁である。登録有形文化財 にも指定されているぞsign03

 その他、仁杉氏は経歴にもあるよう、旧国鉄や西武鉄道の他、極東鋼弦コンクリート振興(FKK)の取締役最高顧問でもあった。根はコンクリート技術者である。なお、先の大戦時には「満州国」に赴任し、1941年6月から1年間、ソ連との戦争に備えて松花江に、戦車が渡れるコンクリート舟橋を建造していたそうな。

 90年台の半ば、私がコンクリートのお仕事を始めだしてから、関連雑誌で時々杉浦氏の書いたコラムみたいな記事を読んで、「おお、この人はコンクリート技術者だったのかsign01」と驚いたものである…それにしても、百歳までほぼ現役だったわけだ。

 私ごときの小さな技術者が何を思おうが、勝手であろう…追悼させていただく。

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自民党「改憲草案」を読んでみる(その7)

さて、最後である…草案第十一章(現行憲法では第十章)「最高法規」規定である。現行憲法第九十七条には「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」という、まことに「基本的人権」が永い年月と幾多の人々の闘いの歴史から勝ちとられたものであるという、歴史性と普遍性を持っていることをうたっているが、「草案」からはこの条項がすっぽり無くなっている。すなわち、自民党、支配階級は「基本的人権」など、屁とも思っていないのだ…これではっきりしただろう。世の中に差別や貧困がはびこり、格差が拡大する中、金融資本が収奪を貫徹するためには、「基本的人権」が邪魔なのだsign01だからこれらと闘うためには現行憲法第十二条にもあるように「不断の努力」をもって、「基本的人権」を守り抜くぞという立場に立たなくてはならない。
 「草案」第百一条(現行憲法第九十八条)は、「憲法が国の最高法規」であり、この「条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」と、②の条約、国際法規の厳守を述べている。もちろん「草案」は「基本的人権」はその気になれば制限し放題だから、現行憲法では「違憲」となる「人権侵害法」を作っても、「改正憲法」下では「合憲」になる場合がある…すなわち「公の利益」の名目の下、基本的人権をガンガン侵害する法律が作られることは間違いない。

 そして最後「憲法尊重擁護義務」がある。現行憲法第九十七条は「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と、いわゆる「立憲主義」の立場、すなわち「憲法が国家権力およびそれを行使する行政機関を拘束するもの」であるということを述べているのに対し、「草案」第百二条には「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」と書かれている。2に「国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う」と付け加えられているが、現行憲法にある「天皇」「摂政」が抜けている・・・すなわち天皇は「憲法を超越した存在」として、憲法体制の外に「君臨」しているのだ。天皇を元首化し、「その威厳」をもって民衆を支配下に置こうとする意志は、明確だ。

 ところで年末の毎日新聞特集ワイド:自民党改憲案 アノ独裁国家そっくり という記事が載っている。
(1)「公民は国家の法および社会主義的生活規範を守り(中略)尊厳を守らなければならない」
(2)「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」
(3)「国民は憲法および法律を順守し(中略)社会の公徳を尊重しなければならない」

(1)は朝鮮民主主義人民共和国憲法82条、(2)はいわずとしれた自民党改憲草案第102条、(3)は中華人民共和国憲法53条である…いずれも国民の憲法尊重義務を記載している…すなわち、「ネトウヨ諸君」が大好きな安倍ちゃんは、日本の憲法を自分たちが大嫌い(なハズ)の、北朝鮮や中国と同じような国にしようとしているわけだsign03
 記事中には
  もっともらしく聞こえるが、今の憲法にこんな規定はないし、主要7カ国(G7)首脳会議参加国のうち米国、英国、フランス、カナダにもない。残り2カ国、ドイツ、イタリアはナチズムやファシズムへの反省という歴史的理由から、自由や民主主義をうたう憲法の擁護義務を国民に課している。ちなみに韓国や豪州はもちろん、旧大日本帝国憲法にもない条文なのだ(ただし憲法発布時の「勅語」には「臣民は憲法に対し従順義務を負う」とある)。

 と、ごくごく当たり前のことが書かれている。いわば自民党改憲草案の根本的な欠点は、世界の人権と立憲主義のスタンダードから外れる…ということなのだ。

 7回に渡って自民党憲法草案を現行憲法と比べる形で批判してきた。基本的人権…自由権と生存権をないがしろにした上で、戦争がバンバンできる国、天皇の権威を引っ張り出し、国家・支配階級に都合の良い伝統等のイデオロギーの下、「国民」を統合してゆく国家像が明らかになったと思う…もちろん「改憲」のハードルが低くなるから、これ以上に民衆抑圧的な憲法を「国家のため」「公益のため」と称し、「資本主義の危機」「戦争の危機」が来れば作ることも可能なのだ。

後は「憲法改正後」の公布、施行とそれにかかわる手続きの附則である。

 さあ、2016年は、このような改憲をもくろむ安倍政権を、なんとしても民衆の力で打倒しようではなイカvirgo

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自民党「憲法改正草案」を読んでみる(その6)

 さて、いよいいよ自民党改憲草案に出来た新条項…かつ「お試し改憲」第二弾として登場した、第九章 緊急事態である。ここはとりあえず条文まるまる写しということになる。

「緊急事態の宣言」
第九十八章 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて緊急事態の宣言を発することができる。
2 緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければならない。
3 内閣総理大臣は前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。また、百日を越えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。
4 第二項及び前後後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「三十日以内」とあるものを「五日以内」と読み替えるものとする。
「緊急事態の宣言の効果」
第九十九条 緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することが出来るほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる。
2 前項の政令の制定及び処分については、法律の定めるところにより、事後に国会の承認を得なければならない。
3 緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守る措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。
4 緊急事態の宣言が発せられた場合においては、法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議議員の任期及びその選挙期日の特例を設けることができる。(お試し改憲では「大規模災害時にこの特例を使う必要が出てくる可能性」を強調している。「東日本大震災」では「統一地方選挙」は被災地で繰り延べられたものの、衆参両議員選挙はそうした規定が無いからだ)

以上が、緊急事態条項である…おそらく米、仏等の他の帝国主義諸国にあるものとそんなに変わるものではないだろう…問題点としては、「緊急事態」は内閣が「政令の制定」という立法権を持つところ、国会の「事後承認」が認められている所である…と同時に、「内乱等による社会秩序の混乱」が適用対象となっているところから、「革命」に対する「反革命」を行う宣言であるとも言える。当然、国家権力は「国防軍」という強力な武器を持っているから、革命勢力を武力で鎮圧することが可能となる…逆の見方をすれば、それだけ「自民党」とそれを支えるブルジョワジーは「革命」を恐れているのである。
 また、緊急事態時には国会の両議院をそのままにしておくことで、「議院内閣制」を取るこの国の統治体制では、緊急事態をいくらでも伸ばすことが可能である…後で話す「憲法改正条項」ともあいまって、「緊急事態時」に便乗し、この憲法をさらに反動的なものにすることも可能だ…いわば「国家によるクーデター」を可能とする条項である。
 なお、大規模災害時に、緊急事態条項を持ち出しても役に立たないことは、以前指摘しておいた。

草案第十章は「改正」に係るもので、これは多くの人が指摘している通り、これまでは「各議院の総議院の三分の二以上の賛成」が必要だったものが、「両議院のそれぞれの総議員の過半数の賛成で国会が議決し」て発議され、「法律の定めるところにより行われる国民の投票において有効投票の過半数の賛成を必要とする(ここは「国民投票法通り」)とある。まぁ、改憲のハードルが小さくなったわけだ…

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2016闘春でゲソ!

あるみさんズの年賀状…
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今年は、もうこの一言しか無いでしょsign03
と、いうことで、本年も「たたかうあるみさんのブログ」を、よろしくお願いしますでゲソ。

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