伊方が事故れば、ミカンが食えなくなる
今日は関西で高浜原発の再稼働に抗議する集会が、厳寒の中行われた(雪は降らなかったようだ)が、四国では一昨日の金曜日、「脱原発アクションin香川」を中心に、四電への要請行動が行われた。
四電に出した質問状の中には「ミカン営農の保障(補償ではない)について」というのがある…ご存じの通り、愛媛県はミカンの産地であり、「愛媛≒ミカン」という方程式?が出来上がっている。関西の学生時代、愛媛県出身者は「愛媛って税金はミカンで払うんだろ」などと言っていたものだ…それはともかく、伊方原発30㎞圏内にも、当然、多くのミカン畑があり、ミカン農家が生業を営んでいる。
もし伊方原発が事故った場合、そのミカン畑の営農の保障が出来るのかということを、四電の経営陣に問いかけたわけだ。
質問状のうち、ミカン営農補償についてざっくり説明すると…
①伊方原発でひとたび過酷事故が起これば、ミカン畑は全て放射能によって汚染され、壊滅する。
②果樹園の「除染」が不可能なことは、福島原発事故で明らかである(そりゃ、山の木々を全て除染することなぞ、出来ない)
③ミカンの営農の保障のため、代替地を用意し、かつそこで新たな営農が現在のような状態に達しうる時間(およそ40年くらい)を保証するということである…四国電力はそれをどう試算し、そのための準備をどのように進めているのかお聞きしたい。
といった内容である…もちろん、そんな南予地域の広大なミカン畑の「代替地」を用意できるわけはないし、40年もの長きにわたってミカン農家の生活を補償する金も、四電にはないだろう…事実状の「再稼働反対」をつきつけたわけである。
他にも金曜日の質問状は、「フィルター付きベント設備の運用問題」や、現在設置されているモニタリングポストの線量計は、警報を出すのには不充分な精度しかない。事故の時は、四電の計測者があちこち走り回って計測することになる・・・どの程度被曝するか分からないところに、人間が走り回って計測することになるが、四電はそのようなところに人を出すつもりはあるのか?それ以外にも過酷事故の際に、どのように人員を配置し、労働者の安全確保をどのようにするのか・・・というようなことを質問した。
しかし、ミカン営農の保障が出来なければ、原発を動かすなという要求は、やはり愛媛ならではのものであろう。「再稼働阻止行動」には、地域の名産を守る…しいてはそれが地域を守る…という論理構成も大切だ。
ちなみに伊方原発のある佐多岬の根本、八幡浜市 では「伊方原発の再稼働の是非」を住民投票で問うよう、条例を作れ!という署名運動が功をなし、1月28日に「住民投票条例制定」に関して議会にかけられるそうだ。で、四国のあちこちから、議会前に結集する…平日の行動であるが、「脱原発アクションin香川」からも2~3名ほど参加するようだ。
28日の結果がどうなるか、これから注目してゆこうではなイカ
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