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西日本高速で過労死、まったく我が業界は慢性的に忙しい

 YAHOOニュースでこんな記事があった…元は神戸新聞…西日本高速で男性過労死 退勤後8分後に出勤も
 西日本高速道路第二神明道路事務所(神戸市垂水区)で道路の施工管理を担当していた男性社員(34)の自死について、神戸西労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。遺族によると、男性の時間外勤務は最大月178時間に達し、退勤から次の出勤まで8分しかない異常な勤務記録もあった。同事務所は残業代の未払いで労基署から是正勧告を受けていたことも分かった。(中部 剛)
 男性は2014年10月、九州の道路事務所から赴任し、第二神明の補修、改良を担当。15年2月、神戸市内の社員寮で自死しているのが見つかった。転勤後から「仕事が忙しく時間がない」「体調がよくない」と家族に漏らしていたという。

 遺族が第二神明道路事務所から提供されたセキュリティーシステムの入退室時刻やパソコンの使用時間から労働時間を算出すると、転勤直後の14年10月の時間外労働は150時間、11月178時間、12月152時間、15年1月108時間だった。
 夜間工事の監督業務にも従事し、14年11月4日は午前7時半に出勤し、昼と夕の休憩を挟んで翌5日午前4時59分まで勤務。その後、午前5時7分に再び出勤した記録がある。同月は午前5、6時の退勤が4日あり、うち3日は次の出勤までの間隔が8分、26分、2時間18分だった。
 同事務所の労働時間を管理する就業管理システムには、月34~85時間の時間外勤務しか記録されておらず、勤務実態を大幅に下回っていたため、会社側から遺族に残業代の追加支払いの申し出があったという。他の従業員も残業代の未払いがあったとみられ、昨年、神戸西労基署が是正勧告。西日本高速道路関西支社は勧告があったことを認めたものの、「詳細は差し控える」としている。
 遺族は「こなし切れない仕事量を課され、明らかなパワハラだ」と憤り、同社に勤務状況を詳細に説明するよう求めた。男性社員が搬送された病院で上司の課長が「業務量に対し明らかに人手が不足していた」と謝罪。その後、所長も管理責任を認めたという。
 これに対し、同支社広報課の赤井健二課長は「労災認定を重く受け止める」とするものの「業務との因果関係について断定的なことは申し上げられない。時間外労働、謝罪の有無にもコメントできない」と企業責任については言及を避けた。


全くもって残念なことである…が、公共投資の抑制でいくらかマシになったとは言え、土木・建設業界は慢性的に人手不足で、向上的残業が続いている(私が「普通の時間帯」にブログを書いたりすることが出来るのは、精神系の病気で比較的ヒマな部署で仕事をしているからに過ぎない…現場の最前線は、大変だ!

 今回の高速道路会社の場合について見てみよう…第二新名道路とは、明石海峡大橋から神戸方面に向かい、阪神高速道路神戸線に接続する…当然、交通量がハンパでゃないので、舗装も傷みやすいし、補修もしなければならない…しかし工事が出来るのは夜間だけだ。しかも交通規制できる日にちは前もって警察等の関係機関と協議し、バス会社等にも連絡しているので、おいそれと変更するわけにはいかない。期間が決まっているのだ。その中で、舗装をはがして新しいアスファルト合材を敷均し、また道路照明の取り換えなんかも同時に行ったりする。

 「退社後8分後の出社」というのは、勤退をチェックするシステム上の都合で、24時間「退社」しないとエラーが出るため、止む無く「退社」したことにしたのであろう…もちろん夜間工事の後、昼間に請負人と打ち合わせ等があるため、そのまま会社に居たものと思われる。

 とにかく高速道路会社の仕事は厳しい…特にNEXCOの場合、民営化前の道路公団だった時代から厳しかった…とにかく施工管理や工程管理はやかましい…そして20~30代の若手技術者…しかもNEXCO本体の…が、現場の第一線に出てきたあーだこーだと言ってくる。国土交通省や地方公共団体とは、えらい違いである。作成しなければならない書類も多い。

 今回は「夜間工事」だが、昼間工事でも事情はほとんど変わらない…昼間は現場を見て、打ち合わせをして…その打ち合わせも「夕方」から始まったり、大変だ。書類は監督員も請負人も、夜に作成する。

 加えてNEXCOの場合、旧国鉄と同様「民営化」前に採用人数を絞っている…ちょうど「自死」した男性の年代だ…構造的に「人が足りない」のである。

 もちろん土木建設業界も、これまで手をこまねいていたわけでは無い…IT化し、様々なシステムを導入し、特に書類作成等の「内業」の生産性向上を図ってきた。会社・業界トップも音頭をとって「残業あたりまえ」の風土も、20年前と比べれば大分変った…しかしまだまだ忙しい…システム等を導入しても、かえってそれに「使われて」しまうこともある。そうすると今度は、若い人の中には「システムをいじることが仕事だ」と勘違いしてしまうのが出てくる…そうすると「現場」のお勉強が出来ない(私は実はそういう人をサポートする部署にいるのだが…)

 笹子トンエル事故に見られるよう、高度成長期に作ったインフラの老朽化に対応すべく、維持管理や補修の工事が、これからますます必要となってくる。山の中に道路やダムを作るのとは違い、工期、工程、周辺環境への配慮、既存の施設を供用したままでの工事など、難易度も高くなる。しかし、「現場」には人が居ない…これから「少子高齢化」で、ますます現場技術者や技能工の人数が少なくなってくる。それに加えて、東京オリンピックだ、リニア中央新幹線だと、やた?ら「景気のいい建設のお話」も持ち上がって来る…

 なんかもういい加減、止めたくなる…もう少しゆっくり私たちに仕事をさせていただけないだろうか?

 

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