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下部構造を変えるのだから、上部構造の設計は立てられない

 「まとめちゃん」や、前にコメントしてきた人のコメントを読んでみると、「次の社会の詳細な設計図」を出さなければ、「革命」を支持することは出来ない…ってようなことを書いてきている。

 しかし、「ヘーゲル哲学」から発達してきた「マルクス主義」による革命を行うにあたっては、「下部構造」と「上部構造」の関係への理解が成されていないといけない。
 すなわち、「下部構造」に規定されて、「上部構造」が成り立っている…奴隷制社会が「下部構造」であれば、自ずからその上の「上部構造」は、ギリシャにしろローマにしろ、様々な形態を「取り得る」ことができる。ローマで典型的なのは、民主政治からカエサルの統治を経て、「皇帝」を頭に抱く帝政になったことが挙げられる…しかしその間に「奴隷制経済」という下部構造は、基本的に変わっていない。

 マルクス主義の学説では、「原始共産制」→「奴隷制」→「封建制」→「資本制」…というふうに「下部後送」が変化してきた…で、それが「上部構造」であるところの「統治形態」その他と矛盾が生じ、爆発するのが「革命」なのである。近代ヨーロッパでは、フランス革命がその典型的な事象であろう。また、中国における「易姓革命」なんかも、「下部構造」である生産様式の変化…独立自営農民が没落し、小作農や貧民になってしまい「上部構造」が成り立たなくなる所で、農民反乱なんかが起きて始まるのが普通である。ただし「易姓革命」においては、生産様式・・・下部構造を根本的にひっくり返す思想が無く(いや、ホントは春秋戦国時代の「墨子集団」が持っていたと私は思うが)…「天使」を変えることでなんとかなるだろうという「革命」だったのである。

 従って、「マルクス主義」における「革命論」は、下部構造である「資本制的生産様式」を改め、「協働・共同組合形式の生産様式」に変えるために「革命」を起こそう!というものである。そのための「アウトライン」は、すでに提起されている…「労働」によって「使用価値」が生み出されるので、各労働者は「どれだけの労働」を社会に与えたかを証明する証書を持ち、それを元に「どれだけの『労働生産物』を社会から引きだせるか…という、いわゆる「クーポン」をもらう社会にしよう…ということである。もちろん、「生産」の主目的は、「剰余価値の合法的搾取」「資本の増大」のため、という社会をぶっ壊そうということである。

 だからその上に立つ「上部構造」の「設計」までは、「完全な民主主義」…より直接民主制に近い物から、生活そのものが「民主主義」に任されるというところまでしか、行き着かない…逆を言えば、「資本(金)」を持っている「一部の地元の有志」が政治を牛耳る世界では無くなり、全民衆が「政治」を考え、実践する(そのための時間は、「資本制社会」で蓄積された膨大な生産力…今やそれが「過剰」になりすぎて、本来の「資本主義社会」をぶっ壊すところにまで行き着いているのであるが…によって「必要な物やサービス」は、より短時間の労働によって得ることが出来る…ところから成り立つのである。

「まとめちゃん」が書いた>食材の用意から作りかたまで手順をわかりやすく書いて、 なるほどこのようなやりかたをすれば餅が食えるのかと皆が理解できる…の、食材そのものが、放射能や農薬で汚染されていた「変えなきゃ、死んじゃうでしょ(^^)」というところ…あるいは地盤が低くて、最終的な街づくりの形はともかく、「高台に移動しなければ、次の津波で確実に死んじゃうでしょ」…というのを、ドラステッィクに「変える」のが「革命の本質」であるのだ。
 汚染された農作物を食べるより、有機農法の農作物の食べよう…そのやり方は「民主主義+本当の科学知識」によっていろいろ考えれば良い。低い所にいれば、次の津波で確実に死ぬから、高台に移ろう、そこでどう暮らすかは「民主主義」によって考えよう…というのが「社会革命」を行う者が主張することなのだ…後のことは「民衆」による「寄り会い」で決めよう、その暫定的ルールを作ろう…とうのが、革命家のお仕事なのである。

 まあ、確かに、例示した「有機農法」による農法はそれなりに難しいし、現在日本が依存している米国やオーストラリアでそれを完全にやることは難しい…津波から命を守るための「高台移転」も、東日本大震災後の「復興過程」においてさえも、非常に難しい…ほぼ「万人が納得できる」「上部構造」の設計なんて、難しいものなのである。

 ただ「有機農法の作物を食べよう」「高台に移動しよう」という「革命的手法」は、破局的な事例がこれまでも来ているのであるから、確実に「支持」される…そこに「支持することが出来るような案」を詳細まで詰めないと何も出来ないというのは、民衆を馬鹿にする態度でもある…と、革命家は考える…逆に「革命家」があれやこれや指示、介入して、細かな所まで「介入」し、大間違いをしたのが「スターリン主義…ソ連」の誤りではなかろうか?
 
 下部構造を変える革命は、誰か「偉大な指導者・党」がなにか発想して出来るものではない…大昔は、「生産様式」の発展によって「自然」と下部構造が変化し、それに会わない「上部構造」をどこかの誰かが「変えてきた」というのがほとんどである…例外がフランス革命や、ロシア革命「しか」無かったのだ。いや、フランス革命であっても、「下部構造」はとっくに変わっていたにも関わらず、王様がそれに合致した政策をたてることが出来なかったため、上部構造を変えたというところがある…本当に「下部構造」を変えたのは、レーニンによるロシア革命だけであるとも言える。

 そのレーニンであっても、11月革命で権力を握った時には「土地に関する布告」「平和に関する布告」の2つの布告しか出していない…「上部構造」の詳細な構造を作るのは、革命後…下部構造変革後に「解放」された「民衆」がみんなで考えることなのだ。

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かくめいのための理論」カテゴリの記事

コメント

あるみさんこんばんは。
あるみさんって凄く頭の良い方だと思うのですが、その考え方を一体どれだけの他の人間が理解し、賛同していると感じていますか?
また、どれだけ優れていようと、その考え方や達成に向けた手法が理解されなければ、それは場合によってはテロとみなされると思いますが、そこらへんはどのように思いますか?

投稿: 平行四辺形 | 2016年2月21日 (日) 19時57分

投稿: | 2016年2月22日 (月) 05時53分

お返事うれしくおもおいますありがとうございました

下部構造でいいです
よい制度なら支持するからおしえてください
みなの労働の価値を誰がどんなルールで決めてクーポンにするの?
そのルールは公平で皆に公表されるんでしょ
肉体労働頭脳労働クリエーター美術家舞踏家いろいろあると思うけど
それが決まってから上部構造を皆で決めるんだよね
下部構造のしくみをみんなに広めるのが革命家の仕事の第一歩なのでしょうね
よろしくおねがいします

理想を実現するのは
ぶっ壊したあとで誰か頭の良い人がいい制度を作るの待ちとか
世紀末の荒廃した社会になって民衆が命しらずに為るまで革命はできないとか
阿呆みたいな理由で出来ない説明はしないでくださいね
あなたはこの場所での革命を主張し制度の破壊を主張しているのだから
細かいことは後回しで民衆は革命を支持するべきだとしか言えないのなら
民衆の批判を招く事にしかならないとおもう

投稿: まとめちゃん | 2016年2月22日 (月) 08時24分

今のあるみさんの主張をみると
現状の政治体制は破壊する
その後の生活ルールは民衆が考える成り行きしだい
革命家のやることは民衆を破壊へと導くこと
そのあとは誰かがうまいことやるようにする
なぜなら革命家が手を出すと失敗するのが今までの歴史の教訓だから

結局革命とは奴隷のような生活を強いられる人々が政治社会体制をぶち壊して
将来の民衆の知恵に賭けるギャンブルと抵抗が一緒になった行為なんだね

聞かなきゃいけないことは今の日本は革命による破壊が必要な社会か?
ということなのかな

投稿: まとめちゃん | 2016年2月22日 (月) 17時00分

ストーカー問題で怖いのは、身の回りの人に相談すると「最悪のケースを引き起こす善意の人」がいるということ。
ことに「人と人は仲直りできるはずだ」とか「話せばわかる」という人こそが要注意。
ホント、これ、こちらのよけいな情報まで向こうにバラまいてくれたりするから。

投稿: | 2016年2月23日 (火) 18時20分

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