「駆け付け警護」はいらんらしい…
昨年の安保関連法の改正によって、海外に派兵された自衛隊が他国軍や国連職員を守る。いわゆる「駆けつけ警護」が可能になったとされる。憲法9条が禁じる「武力行使」にあたると問題にされているヤツである。政府は来月11日にも、閣議決定して、次期部隊に付与するようだ…Yahooニュースより
<南スーダンPKO>駆け付け警護11日決定…次期部隊付与
政府は、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊施設部隊に「駆け付け警護」の新任務を付与することを11月11日にも閣議決定する調整に入った。防衛省は28日、陸自第9師団(青森市)を中心に編成した交代部隊約350人を11月20日から順次、南スーダンに派遣すると発表。同部隊が新任務を担うことになる。【村尾哲、ヨハネスブルク小泉大士】(以下略)
これに対し、週プレニュースで面白い記事が載っていたので紹介する…南スーダンの自衛隊が危ない!”守られる側”のNGO関係者が懸念する「駆けつけ警護」のリスク
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そして、南スーダンでは政府軍こそが紛争の当事者であることが決定的にまずい。
7月の大規模衝突時にはNGO関係者が拠点とするホテルを、訓練の行き届いていない一部の政府軍兵士が急襲したことがあった。NGO関係者らは携帯電話やSNSなどで大使館や国連に救援依頼するが、結局、現場で活動する中国とエチオピアのPKO部隊は出動を拒んだ。救援は政府軍との交戦を意味するからだ。相手国の受け入れがあって成立するPKOで、その相手国との衝突は悪い冗談だ。
「PKOが政府軍と衝突するような事態になれば、われわれNGOの、その後の支援活動も大きく制限されてしまいます」(今井氏)
まぁ、現地の状況が良くないことは、もう周知のとおりだが、問題は「政府軍」がPKO部隊と「対峙」する状況になっているということだ。原則としてPKOは紛争当事者同士(政府軍も含む)が「合意」した上で派遣されるから、政府軍と武力対決するわけにはいかない。
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「NGOは自分たちの安全を守る方策を持っています」
ジュバで活動するNGOは必ず事務所の警護を民間警備会社に委託している。もし強盗団の存在に気づけば、警備員が発信ボタンを押すと、巡回部隊が数分以内に駆けつけるシステムだ。
「数分以内に駆けつけるというのはPKOには無理。救援の要請を受けた現場のPKO司令官は、さらに本部の司令官にもお伺いを立てる手順になっているので、時間がかかるのです」(今井氏)
GPSを利用して、活動に使う車両の位置、エンジンのオン・オフの状態までも壁一面の大モニターで把握するNGOもあるという。
また、南スーダンではNGO数十団体が「南スーダンNGOフォーラム」という連合体に加盟するが、フォーラムは毎日、NGOにその日の治安情報(どこそこで強盗があった、襲撃があった等々)をメールで配信している。そのフォーラムでは週に一度、NGOが集まってのセキュリティ会議が開かれるが、その安全対策項目にPKOの文字はない。つまり、誰も駆けつけ警護に期待していないのだ。
すなわち現地NGOは、PKO部隊の「駆けつけ警護」には「期待」していない…ということだそうな。
また、今井氏は最終的にこう続ける…「紛争時に大切な行動は非武装なのです」…と。
やたら、武装部隊を派遣しても仕方がないようだ。
現地からも、必要が無い(あるいはあっても役に立たない)とされる役目を、あえて自衛隊に負わせるのは何のためか
もう、たんに外国に「派兵」していって、現地で武器を使う…しかも日本の防衛と全く関係のないことで…だけではないのか
PKO部隊への「駆け付け警護」付加を、粉砕しよう
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