自衛隊、そんな装備で大丈夫か?
南スーダンに自衛隊PKOが「駆けつけ警護」の新任務を帯びて派兵された…もちろん、この「駆けつけ警護」の任務を加えること自体が、「専守防衛」を旨とする自衛隊法に悖る違憲のものなのである。しかしそれ以前に、派兵される自衛隊がロクな装備を持たされておらず、常識で考えて「こりゃダメだ」というような「装備」で派兵されていることも問題である。
未来211号の5面に -軍事力の限界―憲法9条の可能性「駆け付け警護は他国部隊のため」 元自衛官 泥憲和さんに聞く(上)の、終わりのほうにこんなことが書かれている。
自衛隊は、対応できる装備、能力を持っていない
いま派遣されている部隊は施設部隊が中心であり、戦闘部隊ではない。道路工事などを受け持っている。先日のテレビでは、実態は隠しているといわれているが、盾を持ってやっていた。車両は軽装甲機動車、銃弾は防げるが対戦車ロケットにはひとたまりもない。NGOらしき人を救出するシーンも、車両は弾を防げないホロ付きトラックだった。
その自衛隊が戦うことになるかも知れない相手は戦闘機、武装ヘリ、戦車、大砲を持っている。立ち向かえといわれる自衛隊の装備は機関銃5、小銃297丁、拳銃84丁程度である。武器を使うことに、みなさんは反対でしょう。しかし、武器といってもこの程度。戦闘職種である普通科部隊の隊員を送ってもこれでは何もできない。それどころか、自らも守れない。
もし撃たれたらどうするのか。防衛省は、派遣自衛隊員に個人携行救急品を支給している。包帯、止血帯、ガーゼ、人工呼吸シート、チェストシール、ハサミ、手袋。これだけ。痛み止め、消毒薬すらない。
他国の軍隊はどうか。直後の救命に必要な救急品、薬品を支給している。戦闘現場では、直撃されなくても至近距離に着弾したとき破片や石、砂が飛んでくる。そのためゴーグルが標準装備されている。派遣自衛隊にはない。隊員が自費で購入すると「余計な装飾品だ」といわれる。衛星隊員が準看護師資格だと緊急手術はもちろん痛み止め注射、気道確保もできない。
もともと自衛隊は専守防衛が建前だから「戦場」は国内ということになる。後方に移送すれば病院で治療ができる。それを前提に救急体制を考えていた。南スーダンでは、どこまでさがっても病院はない。医官が3人行っているが、手術ができる医師がいない。これでは、助かる命も殺される。防衛省ホームページを見ると、「米軍並み携行救急品の全部隊装備には13億円かかり、現実的でない」と書いてある。1機100億円のオスプレイはポンと買う。こんな防衛省のもとで自衛隊は新任務を命じられる。
とある…
機関銃や小銃だけで、戦車に立ち向かうとは、旧日本軍もびっくりの装備格差じゃないのこれで「精神主義」で突撃せよという話は、トンでもない話である(実際問題として、戦車で攻めてきたら逃げるのだろうが…)逆にいうと、憲法9条の「しばり」があるから、自衛隊は外で戦闘することを想定せず、貧弱な「装備」で外に出される。それが事実上、戦闘参加を抑止する効果を持っているのではないだろうか。なお、同様の記事が東洋経済オンラインにある…「駆け付け警護」は自衛官の命を軽視しすぎだ
だから安倍政権は、今回の自衛隊南スーダン派兵において、自衛官の中から戦闘に巻き込まれて死者が出ることを望んでいるのではないか?と言われている。自衛官から死者が出れば、「自衛隊が軍隊でない」ことが問題だ~というキャンペーンが張られ、あっという間に「改憲」に持って行くことが出来る…そう考えているとしたら、安部晋三は自らの政治目的のため、自衛官の命をもてあそぶ、トンデモ最高司令官であると断言できる。
自衛隊の南スーダンPKO派兵を許さず、安部政権を打倒しよう
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コメント
軽火器類のみの武装で南スーダンに派兵して犠牲者が出るのを待つ、何という卑劣な政権でしょう!
自衛隊を捨て石、捨て駒扱いにして隊員の命を持て遊ぶとは言語道断です。
帰国した日露戦争の敗残兵が、後にボルシェビキに加わったように、自衛隊員の中から親米売国政権への反乱が起きる日も、そう遠くないかもしれませんね。
その日を主体的に引き寄せる為、自衛隊員達に問題の本質を暴露する教育宣伝活動が必要でしょう。
あらたな反戦自衛官=人民の兵士よ現れよ!!
投稿: 元解放研 | 2016年11月23日 (水) 20時48分