天皇の祭祀とは暗闇で行われる国事なのだ
FOR BIGIGINNERS 天皇制 p110より…
国家神道に基づく皇室の儀式は、そっくりそのまま、一見「私的」なものとして継承されており、廃絶されたわけでは全くない。しかも、天皇は、「象徴」として国民の上に位置し、国事行為をなしつづけており、1970年以降は、外交面その他にしきりに登場して、政治的に振る舞うことを積極的に任務化しているありさまである。
政府は、これも、天皇の「私的」な行為であると強弁するのであろうが、天皇という存在には、純然たるプライバシーは存在しえないのである。それが、王たるものの宿命である。象徴制下の天皇の祭祀とは、暗闇で行われる国事に他ならない。
今日の国民の祝日の過半が、宮中祭祀であるという事実は、戦前の天皇制と、戦後の天皇制の祭祀の連続性をなによりもよく表しているだろう。
これらの祝日に国民が日の丸をあげているとき、宮中では、皇統の正統性を確認するための祭祀が綿々とくりかえされているのである。いったい、こうした事実に、我々は、無神経でいてよいのであろうか。
「国民の祝日」の中には、ハッピーマンデーで移動しないヤツ…春分の日とか、勤労感謝の日なんかがあるが、これは「宮中祭祀」…天皇の正統性を確認する祭祀…を行う日であるということは、「天皇性」についてちょっとでも学習したことのある人にとっては、自明のことなのである。
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