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権力のほうが証拠を隠匿する

 沖縄で山城博治さんが微罪で拘束され、未だ釈放されていないことはこちらのエントリーで述べた。拘束の理由の一つに「証拠隠滅の恐れ」があるが、そもそも逮捕・拘束した事について警察を検察に送り、それに基づいて「起訴」したのであるから、ここから先、検察が持っている「証拠」を一般人が「隠滅」することは不可能である。
 検察・警察はいろいろ捜査を行って証拠を集める。しかし、それを裁判において証拠として開示しないということがある。狭山裁判を例に見てみよう。

 石川さんの自宅から発見された「万年筆」が被害者のものであり、また石川さんはその万年筆で脅迫状の訂正をしたとされていた。しかし、万年筆に入っているインクが、被害者の使っていたインクとは違うものであるという、科学警察研究所、荏原秀介技官のペーパークロマトグラフィー法による鑑定があった。
 具体的には「石川さん宅から発見された万年筆のインクはブルーブラックであり、被害者が事件当日のペン習字の授業まで使っていた万年筆のライトブルーのインクとは異なる」というものである。これを荏原第一鑑定と呼ぶ。
 しかしこの鑑定結果は、検察によってその存在が隠されていたそりゃ、石川さんを「有罪」とするためには不利な鑑定結果であるからだ。荏原鑑定が開示されるのは、二審第45回公判の後からである。狭山事件 万年筆とインク鑑定

 このように、国家権力は都合のわるい証拠なぞ、いくらでも隠滅してしまうものなのである。

 さて、森友学園問題である…明らかに不当な国有地の低額売却について、ほぼ確実に政治家による口利きがあったと判断せざるを得ない(賄賂的なものをもらったいうケースは悪いが、「日本会議」に同調する政治家が自らの信念のみに基づき、無償で口利きをしたという「さらに悪い」ケースもあり得る)…これを明らかにするためには、国会における証人喚問が必要である。しかし安倍政権は会計検査院の検査 だけで幕引きを図ろうとしている。
 会計検査では、お役所の不正行為そのものは暴かれるが、確実に「不正行為を働かせた」政治家が誰であるか…なんて調査は行わない。判明するのは、その不正行為が行われた時の役所の責任者ぐらいである。

 安倍政権による幕引きを許さず、不正を国会で徹底追及しよう安倍政権を打倒しよう

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