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労働問題を社会化しよう!

未来第227号 より「安倍政権の『働き方改革』を斬る 最終回 労働運動の新しい姿を創る」(森川数馬)より引用紹介…

監獄化する職場
今日の労働現場においては、「労働者を人間として尊重する」という考え方が急速に失われている。そこでは、「適者生存」「優勝劣敗」という生存競争の原理が支配する。使用者にとって労働者は「監視・強制・制裁」の対象でしかない。それはまさに労働者にたいして、資本への「従順な身体」を強制する監獄といっていいだろう。
そこで使用者は、労働者どうしを競争に駆り立て、「不適合者」をふるい落とし、それを「悪者扱い」にして全人格を否定する。総合労働相談コーナーに寄せられる相談のトップは5年連続で「いじめ・嫌がらせ」となっているが、これは監獄と化した労働現場の状況を正確に反映している。まさにそこでもがき苦しむ労働者のうめき声なのである。
労働者のおかれている状況が激変しているのだ。その影響が社会全体におよんでいる。何か劇的なことが起こり始めている。それは人間の労働や仕事、生活のあり方の大きな転換点となろうとしている。
労働問題の社会化
このように考えると、労働問題を「職場における労働者と使用者の対立」という単純な構図でとらえるだけでは決定的に不十分である。これからの労働運動をこうした枠組みに収めることはできない。いま必要なのは、労働組合が労働問題を社会全体の問題として積極的に取り上げていくことである。ある職場で起こっている問題は、その職場が存在する地域にとって深刻な問題なのだ。労働問題にかかわる場を、労働組合・労働運動の側から広げること―地域のなかに、社会のなかに積極的に持ち込んでいくということである。
「アベ政治許すな!」「新たな社会めざそう!」を掲げる運動が、〈3・11〉以後、鳴動を開始している。日本における新自由主義とグローバリズムに抗する社会運動のなかで、この労働問題をどのように提起していくのか。そのあり方が問われている。
労働運動が自らの持ち場である職場・生産点における攻防を踏まえながら、反グローバリズム運動の現場にどんどん出ていくこと。そして反グローバリズム運動のうねりを労働運動に還流すること。こうした拡大する循環をつくりだすことに活路があるのではないだろうか。
「労働運動の可塑性」
労働運動の展望は「旧来の労働運動の総結集」といった発想だけでは開けない。必要なのは、職種別・産別の運動の模索という重要な取り組みと一体で、数万、数十万規模の反グローバリズム運動へ飛び込み、そこで労働問題をどんどん課題にし、運動の軸に押し上げていくことではないだろうか。その中でかつて「年越し派遣村」を生み出したような新しい発想やさまざまなイメージも出てくる。そういうダイナミズムが労働運動の新しい姿を生み出すのだ。
歴史をふり返ればそれが労働運動の本来の姿であるはずだ。これが「労働運動の可塑性」といわれるものである(これについては森川数馬「問われる労働運動の再構築」(『展望』12号所収を参照されたい)。

 連合に変わる新たな労働運動を構築する際、紹介した論文に示されたとおり「旧来の労働運動の総結集」という発想だけでは開けない…ということ。労働問題はすべからく社会問題であり、また、それがゆえに「政治」への働きかけや、自らの「政治的立場」(さしあたっては「反新自由主義」「反グローバリズム」の立場)を明確にすることが求められているわけだ。また、労働運動と社会運動が地続きになるような局面が、今後求められてくるわけだが、その際、労働運動の作風の中に、社会問題に取り組む様々な市民運動の作風も取り入れなければならないし、そのようになるだろう。

 さて、革共同中央派が「賛美」する動労千葉の運動は、「反新自由主義」「反グローバリズム」を掲げてはいるが、残念なことにこれまでの産別運動の枠組みを超えることができていなかった。それがゆえに「動労千葉に学ぼう!」とスローガンを掲げても、「一体何をすればエエの?」とゆうふうになるわけだ。ここに中央派に対する「違和感」が生じた…というわけである。

 そんなことも考えながら、森川論文を読んだ次第である。

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