市民の動きを裏切った前原
小池新党の登場により、民進党はほぼ「解体」することになった!!
民進党代表・前原は衆議院選挙において、小池新党に「合流」という名の「解党」を行う…選挙に民進党の名を使わず、「希望の党」の公認を得てもらうということだ。前原氏自身は、無所属で出馬するらしい。
では、小池氏は民進党の全てを受け入れるのか?リベラル派は排除すると、はっきり明言している。Y!ニュース産経新聞より
「リベラル派は排除する」希望・小池百合子代表が明言
新党「希望の党」代表の小池百合子東京都知事は29日の記者会見で、希望の党からの出馬を望む民進党の立候補予定者の絞り込みについて、「リベラル派を『大量虐殺』するのか」と問われ、「(リベラル派が)排除されないということはない。排除する」と言い切った。
その上で、小池氏は「安全保障、憲法観といった根幹部分で一致していることが、政党構成員としての必要最低限」と重ねて強調した。
これ以外にも報道されているように、民進党から来た人間には「査問」を行い、「安全保障」問題等で小池氏と一致できない者については、公認しないと言うことが明らかになっている。
ま、政党なんだから、ある意味しょうがない、むしろ当然だ。
だから「野党共闘」ってのは、そういった理念や信条の違いは自明の上で、政策協定なんかを結んで行うものだ。だから時間も手間ヒマもかかる。15年安保法制反対で声を上げた、市民運動、市民の動きの中から、「安倍政治をSTOPさせるため、立憲主義・護憲を掲げて、野党は共闘してくれ」という動きの中、粘り強い働きかけが行われていたのである。
だが、前原氏はそんな議論…もちろん党内での議論も含め…をふっ飛ばして、いきなり「希望の党」と「合流」するとトップダウンで決めた。そして民進党から公認はしない、民進党の名前は選挙で使わないと言い切っているのだ…これは「解党」である…そしてこれは、立憲主義、護憲を掲げるリベラルな党員や、そういった人も「いる」民進党になんらかの希望をつないでいた市民への裏切りである。
もちろん、支持率が低迷する民進党は、遅かれ早かれ解党すると言われていたし、前原氏が代表になった場合、近い未来に出来る「小池新党」との連携に前向きであるとされていた。が、「小池新党」が立ち上がったその日に、なんの議論もなく「解党的合流」を決めたそのやり方は、党内民主主義もへったくれもない「クーデター」そのものである。
ブルジョワ政治家レベルの話でも「それはないだろう!」の世界である。
さて、巷特に民進党関係・支持者の中には、前原氏の「解党」を「希望の党」の中に入って、民進党のイニシアチブをとるための高等戦略だと、肯定的に捉える人もいる…だが、「希望の党」を内側から変える、あるいはイニシアチブを握れると考える人は、小池新党が「小池独裁の党」であることを過小評価しすぎている。「リベラルは排除する」と宣言しているように、小池氏の「査問」があるのだ…リベラルはおろか、小池氏にとって煙たい人間、意見をする人間すら排除されるだろう。小池万歳もしくは小池忖度人間ばかりが集まる「希望の党」を内部から変える、あるいは別の勢力がイニシアチブをとることは、例えは悪いが朝鮮労働党内部で金正恩を引退させようと画策するぐらい困難だろう。
さて、自由党も「希望の党」に合流するそうだが、何よりこの「解党的合流」が「希望の党」立ち上げ記者会見で「保守リベラル(この「リベラル」の表現はあくまで私のものであり、小池氏はそう思っていない)」的綱領…前原民進党の理念に近いもの…が出てきたその日に発表され、あれよあれよという間に流れが出来たことから見ると、巷で言われているように、自由党・小沢一郎氏が仕掛けている可能性が非常に高い。いや、小沢氏がかなり前から個別に前原氏や小池氏と図りながら「シナリオ」を作っていたとすれば、前原の党内民主主義軽視から一連のスムーズな流れについて、うまく説明がつくと思う。
が、ここで小沢氏をどうのこうの言っても、もう始まらない…さしあたって小池「希望の党」に行くことが出来ず、それを支持できない人がいるわけだから、受け皿を作らなければならない。当面は社民党と共産党にそれを託すしかない、厳しい状況である。また、社民党は民進党や自由党の、小池新党に行けない「リベラル」…特に山本太郎…の受け皿になれるくらいの度量が必要だろう。
最後にハイフォンポストに掲載された「信頼」と「責任」の軽視。小池百合子氏が率いる政党には入りません。という、民進党板橋区議会議員、中妻じょうた氏の前原氏への批判を引用しておこう。
前原誠司さん。
報道でしか伝わってこないので、どこまで事実かわかりませんが、現在ご自身が行っている行動は、苦しい中必死に民進党を支えてきた党員、サポーター、地方議員に対して、代表としての責任を全うした上での行動だと、胸を張って言えますか?
前原誠司さんにすべてを賭けて「All for All」の政策づくりに取り組んだ井手英策教授に、消費税増税凍結を訴える政党との合流を、どのように説明しますか?
安倍政権を倒すことが政治目的ですか?
それならば、安倍政権が終わったら、自分の政治生命が終わるということになりますね。
ちがうでしょう?
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