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日本は「蚊帳の外」には絶対ならない

 4月27日、板門店で朝鮮・韓国両首脳が会談し、南北の和解、朝鮮半島の非核化、そして朝鮮戦争の終結を目指す「板門店宣言」が合意・署名された。この一連の平和に向かう動きを断固支持するぞ
 一方この動きに掉さし、「朝鮮への圧力」を唱え続けることのみに終始した安倍首相により、南北和解・平和への道から日本が完全に「蚊帳の外」になってしまった。プラグマティックな「国益」概念からも大きく道を外した安倍晋三は、世界に向けて「大恥」をかいている。リテラより2本リンク…
南北会談”蚊帳の外”安倍首相がイタすぎる!会談実現を妨害したのに「私が司令塔」、トランプにも無視され…
哀れ!南北会談で安倍首相が「蚊帳の外じゃない」と強弁してまわるが、トランプにも北朝鮮にもいいようにあしらわれ

 哀れなアベシンゾー、「国益」すら損なう安倍総理には、一刻も早く退陣してもらおうではなイカ
 ただ、このまま朝鮮半島で両国の「和解」が進み、「非核化」「朝鮮戦争終結」「平和統一」への道を歩み始まれば、日本は絶対に「蚊帳の外」ではいられない。南北両国はそろって、日帝の植民地支配および南北分断に対する責任の追及とその清算という当然の要求をしてくるからだ。
 朝鮮半島での平和の過程が進めば、自ずと日朝の敵対関係を修復し、国交を樹立させる必要がでてくる。蚊帳の外にいるわけにはイカんのだ。で、日朝間の国交正常化には、2002年の日朝平壌宣言 が前提となる。そこにもはっきり、こう書かれている。

2.日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人びとに多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した。
 双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国政期間を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による有志、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。


  朝鮮との間には「拉致問題」も控えているのだが、それを解決し国交正常化させるためには、なんらかの形での植民地支配問題を清算しなければならないのである。

 だが日本の民衆はどのぐらいこのことを自覚しているのだろうか?

 安倍晋三は「北朝鮮危機」をあおり、排外主義をあおることで低落した自らの支持率をつなぎとめ、改憲を推し進めようとした。だが朝鮮・韓国に対する差別・排外主義と、それと表裏一体の「植民地支配」についての無責任さは、残念ながら日本民衆がほとんど克服できていないのである。従軍慰安婦問題をみられよ!慰安婦とされた当事者が求める要求に全く応じず、とおり一片の言葉とお金だけで「不可逆的に解決」したとされる日韓合意…こんなものは韓国民衆から見れば、当然破棄の対象でしかならない。そのことも自覚できず、文在寅政権が「合意見直し」を唱えただけで、ヒステリックに「合意違反・約束は守れ」と叫び続ける。これが「保守・反動」だけでなく、いわゆるリベラルといった側からも平気で出て来る有り様だ。
 そうした現実があるからこそ、安倍は朝鮮に対する排外主義を撒き散らしながら「支持率アップ」を図ることができたわけだ。当然、安倍を打倒しても、その差別・排外主義に則って、これまでと同様の政策が続けられることになる。

 こんなことでは、東アジアの平和にとって、なんら貢献することもできない。

 南北和解から、さらには米朝和解、朝鮮戦争終結に向かう情勢について、手放しで賞賛するだけでなく、もういちど植民地支配やその責任について主体的に向き合い、朝鮮・韓国に対する差別排外主義をきちんと克服してゆくことが求められるのである。

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