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対米従属か日帝自立か

 白井聡氏の「国体論」等の紹介ばかりしているし、他矢部宏冶氏の「日本はなぜ『戦争ができる国』になったのか」なんかも紹介してきた。こうゆう本はもう戦後の日本が徹底的に「対米従属」していることを紹介し、嘆いている。

 左翼の老舗、日本共産党も「対米従属論」だ…古くは1951年の第5回全国協議会(五全協)で採択された綱領で、日本は「半封建的国家」がアメリカの「植民地」になっている、よって必要な革命は「植民地革命」「民族解放民主革命」である(そのために農村でゲリラ戦をやるというものsign03)だったし、現在の党綱領 にも「わが国は、高度に発達した資本主義国でありながら、国土や軍事などの重要な部分をアメリカに握られた事実上の従属国となっている」「現在、日本社会が必要としている変革は、社会主義革命ではなく、異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破―日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である」とされている。
 他方、我々新左翼な人たちは、共産党の「対米従属論」に対抗し(共産党の「植民地」規定、民族解放闘争論では闘えないからだが)、「日帝自立」論を打ち出した。60年安保闘争で、一次ブンドは安保改定は日帝国復活であり、これを阻止することを掲げたし、革共同は「反帝・反スタ」を掲げているわけだから、反帝の帝は日本帝国主義である…日本は「帝国主義」国であり、対米従属論ナンセンスsign03というわけだ。60年安保闘争時に現れた「日本帝国主義」を打倒する立場は、白井聡氏に言わせれば「60年安保闘争を根っこのところで衝き動かした動機が占領者としてのアメリカに対する反感であったとすれば、この自立の過度の強調はナショナリズムの無意識な発露であったようにも思える」(「国体論」p214)としている。
 では、どっちが正しいのかsign02
 白井聡氏は第二次大戦後の世界においては、米ソ以外のどの国も、多かれ少なかれどちらかの陣営に依存し、従属せざるを得なかったから「従属」事態は仕方がないとしている。ただ日本の場合、「従属」が半端なく、かつ「従属」していることを自覚していないことが問題なのだ(それが「永続敗戦論」であり「戦後の国体」であると説く)ということだ…ということで、日本は「対米従属国家」ということで、ほぼ間違いないだろう。日帝は「自立」なんぞしていないのである。

 じゃあ「日本帝国主義」なんてものは存在しないのかsign02

 革命によって打倒されない限り、帝国主義は帝国主義として生き残る…日本帝国主義は、アメリカ帝国主義に従属することで生き残りを図り、いまも生き続けている…というのが「正解」であろう。
 注意しないとイケナイのが、自立はしていないけれど、帝国主義国は帝国主義国である限り、独自の利害をもって動くということを忘れてはならないということだ。
 分かりやすい事例が、南西諸島への自衛隊配備問題である。「島嶼防衛戦争」を日本は、アメリカの「エアシーバトル構想」や「オフショア・バランス戦略」にのっかる形をとって進めている。中国軍に対する封じ込め、海峡封鎖構想は、日本自衛隊の独自の戦略に基づいて行われている。また、アフリカ・ジプチにはすでに日本自衛隊の基地がある(中国もジプチに基地を持っている)

 昔の新左翼が「日帝自立」論を唱えたのは、共産党流の「対米従属=植民地」規定論だと、主敵はアメリカ、主要は反米闘争となるが、そうすることで支配の実態を持つ「日帝政治委員会=自民党保守政権」との闘いがおろそかになるからでもあった。だが「対米従属」を正せと主張し、闘うことは間違いではないが、対米従属して生き残りを図っているのは高度に発展した資本主義社会である日本帝国主義であり、それを支える保守派や資本家・官僚どもであるのだから、「日帝打倒」を堂々と掲げていいのである。virgo

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