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年金はBIにしたほうがエエんじゃないか?

 安倍が株価つり上げのため、GPIF(年金積立金管理運営独立行政法人)に日本株を買わせて、14兆円もすったそうだ。(リテラの記事) 2015年には5兆円の損失を出している。GPIFで運用しているのはおよそ150兆円なので、9%もの大穴をあけたことになる。もっとも、株式の運用だから、すった分が永久に無くなるということではないのだが、年金制度への信頼を大きく揺るがす行為である…安倍の責任を追及し、打倒しよう

 ところで、日本の年金制度は「賦課方式」で、基本的に現役世代から集めた保険料を、高齢者に分配している。集めた保険料だけでは足りず、国庫から半分程度負担しているとのことだ。現代に得られる「収入」を分け合って高齢者や障碍者を支えており、将来のため基金を増やす必要はないハズなのだが、制度の信頼と安定のため、GPIFに運用させているとのことだ。
 資本主義社会では、カネを集めてそのまま「ブタ積み」しておくことは、許されない集めたカネは、「資本」として投入される…運用は主に、債券と株式である…だが今や、人間が生きて行くのに必要な財やサービスは、十分に生産される。過剰な資本は、配当や利子を求めてあちこちをさまよい、災いをもたらすのだ。
 だから、集めた保険料は右から左へとすぐに流し、使ってしまうのが良い。

 現代で得られる「収入」を分け合って高齢者を支えるのであれば、いっそ年金制度を解体して、BI(ベーシックインカム)にしてしまうほうが良いだろう。少なからぬ人が年金保険料未納のため、無年金になり、老後は生活保護を頼らざるをえない。(蛇足のハナシだが、私の父親は会社が厚生年金への加入を怠っていた…そんな中小企業がかつていっぱいあったのだ…ため、公的年金を一切もらっていない個人で終身年金保険に慌てて加入し、厚生年金以下の収入で細々とやっている)それだったら、最初から「生活保護レベル」の給付を、全高齢者に無条件で配るような制度にしておくのだ。財源はもちろん、税金である。

 この制度だと、保険金の徴収や運用、納付された保険料に見合った給付を行うための業務が不要になる。BIの給付は無条件…年齢と居住関係だけ…だから、市役所の福祉部門を少し強化するだけで足りる。高齢者の数は分かっているので、必要な額は将来にわたっても明朗であり、現在の「富」を分配するだけなので、将来のためにへんな備えをする必要も少なくなる(老後にBI以上の収入が欲しい人は、個人で保険商品を購入するなり、貯蓄するなりすればよい)。そうすれば消費も増えるだろう。年金保険料の負担がなくなる代わりに、税金が上がる(もっともその分は、富裕層や大資本から「収奪」する)ことになる。
「薔薇マークキャンペーン」 のマニュフェストには、BIの導入ということもうたっている。全ての人へのBIの給付については、勤労の意欲が削がれるのではという懸念もあるのだが、高齢者向けのBIであればそういった懸念も少なくなるだろう。検討に値することではないだろうか?

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