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共産党はケインズ党!?

 統一地方選挙が終わり、薔薇マークキャンペーンが認定した候補者は前半が15人、後半は7人が当選したそうだ。
 これまでの認定候補者は、4月20日段階で59名ということである。で、この政党別内訳けを見ると、以下の通りである。

共産党   23名(50.4%)
立憲民主党 5名(8.5%)
自由党   5名(8.5%)
国民民主党 1名
社民党   3名
新社会党  5名(8.5%)
諸派    2名
無所属   15名(25.4%)

 この内訳はあくまで選挙で立候補する時の所属であるから、例えば宮本たけし氏のような共産党だけど無所属というのは無所属としている。さて地方選挙だから無所属の認定候補者が多いのはともかく、党派では共産党候補者の認定数が半数を占めている。

 よく考えてみると、薔薇マークキャンペーンは、共産党が普段主張していることと「かぶる」主張が多い。曰く、消費税廃止や消費税増税反対、医療や福祉、教育に予算をまわせ、金持ち優遇税制をやめ、大企業に相応の負担をしてもらおう…等々。共産党は、松尾匡氏らがごちゃごちゃ言う前から、ちゃんと「経済」を語っていたわけで、足りないのは中央銀行による財政ファイナンスの視点ぐらいのものだ。
 薔薇マークキャンペーンは、ケインズ政策を採るように主張しており、共産党もとっくの昔にマルクス主義による革命なんか捨てちゃっている。昨今、日本共産党は名前を変えるべきなんて意見も出ているようだが、さしずめ日本共産党は、日本ケインズ党であると言えるだろう。(日本では自由でも民主主義でもない政党が「自由民主党」を名乗り、公明正大でない政党が公明党と名乗っている…政党名なんか「屋号」であると考えたほうがエエ…だから「新選組」もアリなのだ。)
薔薇マークキャンペーンは共産党の主張である…などと評論する方もいるようだ。

 ではなぜデフレ脱却の「経済」を語ってきた共産党が、全然支持されていないのか?
 
 共産党が、松尾匡氏らが言うところの「左派1.0」だからか?新左翼なある人になぜ共産党が支持されない?と聞いたら「ジェンダー問題にたいする取り組み、考え方がなってない」からとの回答…古~い左翼の悪弊をひきずっているからだというわけだが…それでも疑問は残る。いや、若い人が支持しているらしい自民党なんか、もっとジェンダー問題とかに対する考え方って、エエ加減でしょ?なんで支持されているわけ?
 そうそう、普通の人であれば、「左派2.0」的な考え方を「すっとばして」支持政党を決めている、ならば経済を語る共産党へ支持が向いてもエエわけだ。欧米では、「古い」左翼的な考え方であったハズの、サンダースやコービンが若い人から「新しい潮流」として支持されている。そしてサンダースやコービンも、もともとの古い土台、米民主党や英労働党を基盤としている。

 この辺の謎解きをしておかないと、単に「左派1.0と2.0の違い」「左派2.0が経済語って3.0へ」と言っている薔薇マークキャンペーンも、結局は「共産党の2番煎じ」とみなされ、歴史の屑籠に捨てられてしまうだろう。

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