経済のハナシは「景気のいいハナシ」?
選挙戦術のお話…この前の「衆議院大阪12区補欠選挙」の雰囲気にもからめて…
大阪における統一地方選挙、国政選挙において「維新」が掲げるスローガンは、「大阪の成長を止めるな!」である。大阪の成長とは、とりもなおさず「景気のいいハナシ」のことだ。維新の政策では、2025年の万博の誘致があるし、維新の政策かどうかはともかく、インバウンド需要で観光産業なんかが盛り上がっている。アベノミクスの恩恵はうけなくても、なんとか庶民もやっていけそうな雰囲気は、今の大阪にはある。
自民党は「中央とのパイプ」ってのが売りだ!公共事業等に予算がつき、それで景気をよくしてやっていこう路線だ。
維新も自民も経済を語るときは、直接「景気のいいハナシ」をする。その恩恵が得られます、仕事が増えます、商売儲かります、給料(多分)上がります(景気が良ければ下がることはないでしょう)ってなことが、まあなんとなく彼らからは伝わってくるのだ。
そこに期待をかける人も多いだろう。それは当然のことだ。
で、対する我々が「経済を語る」時は、こうした直接「景気のいいハナシ」はまずやらない。
薔薇マークキャンペーン で語られている「経済」は、直接、人に投資する…福祉や介護、医療、教育に…である。それによって、ちょっとタイムラグはあるだろうが、経済を成長させましょうってハナシだ。
だが、そうゆうハナシは直接の「景気のいいハナシ」に比べると弱い…日本共産党が、福祉や教育にお金を回すと何度言っても、支持を伸ばすことができていないのは、こうゆうところにも原因があるのではないだろうか?
そうすると、維新や自民に対抗して「経済」を語るためには、どうしても直接「景気のいいハナシ」をしないといけないのか?
だが、そこまでいくと「違うでしょ」と思うぞ!
維新や自民と同じレベルで「景気のいいハナシ」をしようと、事業を引っ張って来る構想なんかを語っても、所詮、権力を握って、利権を握っていり連中とは出来ることが違う。その辺は民衆も良く知っている。
だから共産党が、公共事業をバンバン進めて景気を良くしますっ!って言っても、誰も期待しないだろう。
そうすると、反維新、反自民を闘う側としては、やはり彼らとは違う構想ややり方で、経済を良くしていく、社会を良くしていくということを前面に立てて訴えるしかないのであろう。
あと「反」のほうに期待されているのは、やはり維新や自民のデタラメや不条理さを、糾弾し、正すということ…きちんと反対する!ということも求められている。「景気のいいハナシ」はみんな大好きだし、したい…でもそれだけじゃない。森友問題みたいなことが明るみになれば、みんなやっぱり怒るのだ。そこをちゃんと追及しないで反維新、反自民の人たちが、維新や自民と同じような「景気のいいハナシ」をしても、結局誰も信用しない…「何なんだあいつらは!」と怒られるのだ。
「人はパンのみにて生くるものに非ず」「Bread and Rose」なのである。
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