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お墨付きを与えるだけの有識者会議

 先週のネタだが、辺野古埋め立てにおいて大浦湾の軟弱地盤改良の「有識者会議」が立ち上がるのだそうな…琉球新報より
辺野古軟弱地盤改良で有識者会議 政府、9月初旬に初会合 工事の正当性主張が狙い
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府は埋め立て予定海域の大浦湾側に広がる軟弱地盤の改良工事について、土木工学の専門家らでつくる有識者会議を設置する方針を固めた。9月上旬に東京都内で初会合を開く。地盤改良を進めるためには防衛省が県の玉城デニー知事に計画変更を申請して承認を得る必要があり、有識者の“お墨付き”を得て工事の正当性を高めたい狙いがあるとみられる。
 今年3月に防衛省が国会に提出した地盤改良に関する報告書によると、改良が必要な海域は大浦湾側を中心に73ヘクタールあり、地盤を固めるために海底に砂ぐい約7万7千本を打ち込む工法を用いる。地盤改良は海上から実施する工事に3年8カ月、陸上で実施する工事に1年1カ月をそれぞれ見込む。
 現在、沖縄防衛局の委託業者が設計変更に関する作業を進めており、今後焦点となる県への変更申請は、年明け以降にずれ込む可能性もある。
 岩屋毅防衛相は今月8日の会見で、変更申請について「できるだけ早く出せるように努力していきたい」と述べた。

 以前書いたシュワブ(H31)土木基本設計業務の結果をふまえて…大体こんなのは大まかな「施工方針」は決まっているだろうから…それで改良工事をやる前提のもと「有識者会議」の検討会が3~4回ぐらい行われる。そして出てくる「結論」は、海面下90mまでの軟弱地盤を全て改良しなくても、施工後地盤沈下や護岸の沈下、傾き(こっちのほうが危ない)が出るだろうけれど、補修しながら供用することは可能である…よって、本工法で問題なく埋め立て工事が施工できる…というものになるだろう。(関西空港や羽田空港D滑走路工事なんかも、軟弱地盤を全層にわたって改良する工事はやってない…そんなこと出来ない)
 まさに「結論ありき」の茶番!デタラメな工事とそこへの何百、何千億円もの予算投入にお墨付きを与えるものでしかない。
 そして北上田さんも指摘しているよう 、「有識者」とやらは、技術的に可能か?とい点のみでしか判断をしない。土木工学、地盤工学の設計・施工だけ扱う「専門家」だけ集めても、例えば大規模な地盤改良工事をやってそれが大浦湾の環境にどのような影響を与えるかなんてことは分からない(これも関空や羽田空港D滑走路のような、大浦湾と比較して自然度の低い所での「経験」しか役に立たない)ましてや、辺野古埋め立てが社会的にみてどういった位置づけにあるのか?なんで「社会的」なことは絶対に考えない。これは断言できる。

 また、施工できるかどうか、現地の状況はどうか…なんてことは現場をみないと分からないこともある。だが「有識者」の皆さん(おおむね大学の教授とか)は、まず確実に、日々、抗議行動が続き、カヌー隊と海上保安庁が攻防を繰り広げる辺野古の海の現場なんか見に来ないだろう…これも断言できる。
 だがこうも言っておこう…有識者の皆さまへ、必要ならば政府から「主張旅費」は出るハズだ…だから辺野古・大浦湾に来て、海を見て、まともな判断をしてもらいたい!と…それが学者・技術者としての良識でしょ!

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