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エコで資源利用効率が低下する話

 先日の二酸化炭素は目的でなく、結果だという記事の、ちょっと補足エピソード
 検証温暖化の最後のほう、p263より
 エコで資源利用効率が低下する
 「エコ技術」で既存の技術を置き換えた場合、例外なしに資源利用効率は低下します。その結果、同じ効果を得るために必要な工業生産量は増大します。特に再生可能エネルギーのような不安定で密度の低い自然エネルギーを利用する場合にはこれが顕著です。
 例えば、日本における太陽光発電パネルの実効発電量は120kWh(㎡年)程度です。これを単純に平均値としての発電能力に換算すると次の通りです。
 120kWh(㎡年)=120,000W・3600sec(㎡365×24×3600sec)=13.7W/㎡

 また、陸上に建設された風力発電では、定格出力2MW程度の平均的な規模で、建設に必要な鋼材重量は250t程度になります。風力発電の設備利用率を15%とすると、平均的な実行出力は300kW程度です。
 この風力発電と同程度の発電能力を持つ太陽光発電に必要な太陽光発電パネルの面積は次の通りです。
 300kW/13.7W/㎡=300,000W/13.7W/㎡=21,898㎡=148m×148m

 一方、定置型の300kW出力の内燃機関の発電機の重量は6t程度です。風力発電でこれを置き換えると、鋼材重量は250÷6=41.7倍が必要になります。また、太陽光発電パネルで置き換えると、太陽光発電パネルの面積は148m四方にもなります。
 実際には制御不能な再生可能エネルギーを用いた電力を安定使用するためには付帯設備として巨大な蓄電システムが必要となるので、火力発電を再生可能エネルギーで置き換えることで、発電部門が必要とする工業製品の規模は爆発的に増加することが分かります。

 定置型300kWの発電機って、こんな感じのヤツ… ちょっと規模の大きな現場なんかに置いてあるようなもの!?上記の論でいけば、同じ出力の風力発電をやれば、この機械が41.7台分の鋼材が、数メートル四方あればすむ敷地も、太陽光パネルを作れば148m四方も必要となる。別のメーカーの発電機は、1時間運転あたり燃料を42.1リットル使用 するようだ。で、鋼材1トン当たりの燃料使用量はちょっと分からないが、銑鉄を1tつくるのに石炭0.8~1.0t、他電力を10~80kWh と「二酸化炭素出しまくり」なことをやってる(鋼鉄は銑鉄をさらに精錬して作る)ことが分かる。すご~く大雑把に、鋼材1トンあたり石炭1t、電力を50kWh使っていると仮定して、風力発電で発電機より余分にかかる鋼材量249tを賄うのに、石炭を249t、電力を12,450kWhも使用することになる…なんか異常な世界だなぁ~コレ。
 
 以上、再生可能エネルギーが、ちっともエコじゃない…というお話である。

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