「変えよう!日本と世界」集会&デモ(後編)
歌が終わって、カンパのお願い…封筒がまわってくる。
続いて、特別アピール。まず全日建連帯労組、関西生コン支部の西山直洋さん。
この間の弾圧でずいぶん勾留されていて、やっと出てきた(^^)ホント、お久しぶり。
今回の弾圧は、組合の活動を止めるためのものだ。保釈条件で組合員と会ってはいけないというものがあり、そのリストには私が会ったこともない人の名前がある。大津署に沢山の仲間が来てくれた、中にいる者からすれば、外でいろいろやっていることは励みになる。
倒すのは、安倍政権です。11月16日、大阪で反弾圧の全国集会をやるので、是非参加して下さいとのこと。
特別アピールの続きは、アメリカの元反戦活動家、マーク・ウィリアム・ラッドさん。米国民主主義社会学生同盟(SDS)でコロンビア大学ストライキ闘争を闘った人(「いちご白書をもう一度」の「いちご白書」の舞台である)ニューメキシコ州で数学教師を務め、引退後はコミュニティー活動をしている。
右からラッドさん、通訳、山崎博昭プロジェクトの方。
ラッドさんは今もニューメキシコ州に住んでおられるので、アメリカの原爆開発の話、先住民の土地を奪い、若者に労働させて核燃料サイクル施設を作った話、リオグランテ川に放射性廃棄物が捨てられている話などをされた後、資本主義や軍国主義に反対していかなければならないと話された。最後はゲバラの言葉「常に勝利に向かっている(言語はスペイン語)」で話をしめられた。
続いて、講演第二部、菅孝之氏である。
大昔学生時代に、菅孝之氏の反天皇講演を聞いたことがあるが、二回目である。御年80歳なのだが、すごくしっかりしていて、元気!「反戦・反貧困・反差別共同行動」の集会に来るのは初めてだが、他の京都の集会にはたびたび来られて話をしているとのこと。
「独裁色を強める安倍政権と、どう闘うのか」と題したレジメが用意され、それにきちんと沿ってお話された。副題が「安倍内閣打倒―歴史無視・現実無視の内向きガキ大将政権の<始末>を」となっている。日本には邪悪な政権はいくつも存在した…小泉政権、中曽根政権、佐藤政権、岸政権…だが安倍内閣ほど、政治哲学もなく、オトモダチの利益だけをなりふり構わず保証するばかりの厚顔無恥の政権は空前なのではあるまいか?ということだ。
「末期的症状」の端的な表れは「徴用工問題」への内閣の対応である。個人の請求権は消滅していない、徴用工の訴訟は「日韓請求権協定で解決済み」ではないし、原告の「裁判による権利行使」を韓国大法院が認めたことを「ありえない」とは到底言えない。石破茂は日本政府の主張を是としつつも、植民地支配における宗主国日本の責任を暗に認める発言をしたら、ネトウヨはさっそく石破を「韓国人」「自虐史観」だと攻撃した。近年、日本の「保守勢力」には、現実は自分の願望通りに解釈して良いと根拠なしに信じ込んで、力で異質の存在の抹殺を図る作風が蔓延している。安倍政権のノーミソはその典型だが、第二次安倍政権成立から7年半を過ぎ、政権だけでなく、支持者のノーミソも安倍に酷似してきた。
安倍一派のもうひとつの致命的欠陥は、アメリカにぶら下がっていれば何とかなるという根拠のない思い込みである。今のアメリカは、同盟国であろうと属国であろうと、自身の利益に役立たないと判断した途端に弊履の如く見捨てて顧みない。アメリカ・ファーストでさえない。トランプ・ファーストなのだ。アメリカに迎合することで得られる利益がどれほど儚いか。日米貿易協定が証明した。日本がかけていた農産物の関税は撤廃、アメリカが日本にかけている自動車税はそのままだ。安倍はトランプに大量のF35の購入に巨費を投じると約束し、高価なオスプレイも次々配備しているが、トランプは「思いやり予算」を何倍にもしろと恫喝してきた。にもかかわらず、地位協定の改定など安倍の頭の片隅にもない。代替基地は辺野古以外に選択肢なし、と米軍見解をオウムのように繰り返すばかり。原発をやめられない最大の原因も、アメリカの要求だ。日本政府はドイツのように原発ゼロとは言えないのだ。このダッチロール状態のなかで、関西電力の慢性的、長期的な収賄、癒着が露顕した。病膏肓である…
等々、安倍政権がこの間やってきた悪政を批判された。そして今国会での無内容な答弁を目の当たりにして改めて感じたのは、主権者に一切応答責任を果たさないと内閣が決断したのだろうということだ。この夜郎自大政権の連続在職期間歴代1位だけは止めなければならない。そこまで延命させると、根底的に人間が壊れ、関係が壊れる。政治的決定は撤回させられるが、人とその関係が壊されるともう取り返しがつかなくなる。歴史無視・現実無視の内向きガキ大将政権の始末をつけること、それがこの国の99%の住民の課題であると結ばれた。
日が大分傾いて、いよいよ集会のまとめ。
集会実行委員会の新開純也さんから、とりあえず当面の集会の案内として4つ、①11・3の憲法集会。京都は11・2②11・10京丹後Xバンドレーダ基地反対集会③11・16連帯反弾圧集会④11・23~老朽原発動かすな!高浜からのリレーデモである。
主催者から本日の結集は420名、昨年よりも250人ほど減少したとのこと…もうみんな集会に参加するのがしんどくなってきたんだなぁ~
ここで行動提起…デモ案内なのだが、今回は随分予定より早く集会が終わって、デモ出発まで時間があるので、歌のコーナーに…
もう一度超博さんや、いきなり反戦ストリートバンドが出てくる。
ようやく寺田道男さんによる行動提起と、シュプレヒコール、そしてインターナショナルを歌って…
デモでありますっ!「梅田解放区」で使っている「安倍やめろ!」巨大横断幕を掲げる…が、高く上げるためのポール3本、持ってきたのが行方不明になった。間違えて誰かが片づけてしまったのだろう(後て出てくる)…主催者の荷物運び車の中にあったポールをお借りすることになる。
デモは京都・滋賀が第二梯団、そのほかは第一梯団に分かれる。八坂神社の下、東山四条に出る。四条通りを真っすぐ西へ…歩道には大勢の外国人観光客も歩いているので「NO ABE」などといってまわる。
一車線を完全につぶして、わりと広くゆっくり歩いて行く。
四条河原町を通過、さすがに昨年のように、ぶわぁ~とフランスデモ状態になることはなかったが、曲がる所でかなり広がることは出来た。2車線分ぐらい広がっているのが分かるでしょ。
終点は京都市役所前なのだが、今回は市役所に突っ込まずに、手前の歩道のところで流れ解散となった。
お疲れ様でした(^^)
| 固定リンク
「たたかいとかくめい」カテゴリの記事
- 設計変更を許すな!奥間政則さんの学習会(2020.06.29)
- 奥間政則さん学習会のお知らせ(2020.06.26)
- 本日6月24日の市役所前行動(2020.06.24)
- 京都で生活補償を求めるデモでありますっ!(2020.06.22)
- 京都で生活保障を求めるデモがあるよ!(2020.06.20)
コメント
昔「破防法研究」という雑誌があって、1988・11のNo63号に菅孝行氏の「政治焦点としてのXデー」という論文が掲載されていた。その中で菅氏は「Xデーをめぐる権力の攻撃がまさしく現代日本の、政治攻防の核心をなす問題であるからにほかならない。」と主張されていました。それから約30年後の10.27にどのような発言をされるか、注目していましたが、天皇制に関してあまり言及されなかったように感じました。主催者や参加者があまり天皇制に対して関心を持っていないと、判断されたかもしれません。しかし最後のT氏のシュピレヒコールでは独断といいながら最初に天皇制反対と発言され一寸ホットしました。
ところで菅氏の天皇制に対する認識に対して一部で疑問をもつ人(増田氏など)もいるようです。
投稿: 木々の落葉 | 2019年10月30日 (水) 23時38分
木々の落葉さまコメントありがとうございます。
菅孝之氏は80年代、まさに昭和天皇が死ぬ「Xデー」攻撃とそれへの反撃の時代「反天皇」の理論的支柱でもありましたし、また今回の代替わり儀式のスケジュール等も分かっているわけですから、「天皇制と闘うとはどうゆうことか?」というお題での講演でもよかったでしょう。でも理論だけ延々と野外集会でやっても、みんな寝ちゃうでしょうね。それよりも「反安倍」で盛り上がったほうが集会としては良かったのでしょう。
ただ菅孝之氏から、現政権は何ら天皇に敬意を払っておらず、利用するだけ利用しているということ以外に、今の天皇とか、天皇制についてなにか発言は欲しかったですね。
投稿: あるみさん | 2019年10月31日 (木) 20時23分