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2019年12月

年末のひととき…

 2019年もようやく終わり…いつも年末は、家の大掃除闘争!

 といっても、大したことはしない。電灯のカサとか、高いところの埃落としである。
 二階の日、一階の日と、決めて行う。

 今年は二階の自室につながる押し入れを整理…という名の、ゴミ出し!
 古い電気こたつなんかがあったので、分解してしまう(これぐらいになるの捨てるのに別途、料金がいるので捨てるのは来年にする)
 押し入れからずいぶん、モノを捨てたので、ちょっとはマシになった。

 高いところには、箱がおいてあったりする。埃がたまっているので、降ろして拭き掃除するのだが、たいしたものが入っていないケースも見受けられる。そんなものも、またの機会にゴミ捨てしよう。今回は捨てずに置いておく。
 ゴミの収集は、可燃ゴミ、廃プラスチック・ペットボトル(容器リサイクル関係)、古紙、古着、その他不燃ゴミに分けられる。年末は土日にもそれらの収集があるので、それに合わせて掃除を進めて行かなければならない。箱は「古紙」に分類されるので、古紙収集が終わってから出すわけにはいかんのだ。
 庭木の落葉が、今年は遅く、ダラダラと葉っぱがついていた。12月の半ばに、自力で剪定し、枝などは「可燃ゴミ」として出す。落葉は一昨日に掃除し、昨日の最終可燃ゴミ収集に間に合わせた。

 「一夜飾り」というのは、よくないらしい…ということで我が家では30日に玄関まわりの掃除を行い、お飾りをつけるようにしている。昨日はここ数年、恒例の高校の同期による年末飲み会であった。昼間から夕方まで「吐くまで」飲んできた。ぐへぇ~(^^;;;

 で、今日は最終の、風呂場、トイレ、洗面台の掃除…これが終わって、新年に向けた買い物。
 「おせち料理」は近所のスーパーに注文している。31日の11時以降に取りにいけばよい。餅は2㎏も買った。
 正月には、兄夫婦と甥っ子が来る…焼肉を食わさなければなるまい。「業務スーパー」まで、肉と野菜を買いに行く。肉はオーストラリア産のものが、安くてよい。いちおう”奮発”して、和牛のカルビも買っておく。
 父親が生きていた頃は、デパートまで行って”土佐鶴”とかエエ酒を買っていたのだが、正月用の酒もスーパーでいい。一升瓶も買わない、小さなボトルで済ます。兄には”一番搾り”でエエだろう。甥っ子は、そんなに飲まない…度数の低い缶チューハイを買っておく。

 これで、正月用お買い物闘争に勝利した!

 で、あとは「梅田解放区」とかの宣伝用⁉に、ツイッターをおっぱじめる 大丈夫か?2012年ぐらいに一度、アカウント作ったんだが、管理が面倒くさくなったのでヤメタ。だが今は”時間”はあるので、なんとかなるだろう。フォローよろしく。
 ブログにくっついてる「リンク集」を整理・編集…終わっているコンテンツは、削除しなければなるまい。

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ミサイル戦争の実験場となる南西諸島

 小西誠氏は、南西諸島はミサイル戦争の「実験場」になると、「要塞化する琉球弧」(社会批評社 2019年9月7)で主張している。
_0001_20191229200301  今ある地対艦・地対空ミサイルに加え、新たに開発されるミサイルの導入が目論まれているからだ。また、「12式地対艦ミサイル」についても、現在の射程距離200㎞を、300㎞に伸ばそうとする技術開発を目指しているのだそうな。
 新たに開発されるミサイルは、「高速滑空弾・極高速滑空弾」「スタンド・オフ・ミサイル」「島嶼間巡行ミサイル」が上げられる。
 高速滑空弾は、ロケット推進のマッハ5~10という超高速ミサイルで、一度大気圏外まで上がり、弾道ミサイルと同じような軌道で突入するということから、撃ち落とすのは難しいとされている。(p198)
 マッハ5以上を「極高音速」というらしい。ロシアが昨年開発した弾道ミサイル は、マッハ20という速度で飛翔し、既存のミサイル防衛システムでは太刀打ちできないシロモノなのだそうだが、そこまで行かなくても、それに準ずるミサイル兵器を開発するという。
 スタンド・オフ・ミサイルは、F15戦闘機などに搭載し、敵の空対空ミサイルの射程外(スタンド・オフ)から攻撃する約900キロ前後の舎弟をもつ、アメリカ製のミサイル(JASSM・LASSM)配備が検討されている。(p198、199)
 また「島嶼間巡行ミサイル」については、このように論じている。
 重大なのは、ついに自衛隊が巡行ミサイルの開発に踏み切ったことだ。これを2017年度の防衛省「政策評価書(事前の事業評価)は以下のようにいう。
 「防衛省の施策である島しょ部に対する攻撃への対応等において(中略)統合運用下において遠方からの射撃機会増加のための射程延伸や、対艦誘導弾のステルス化及び高機動化による残存性向上に関する要素技術の研究を行うものである。この際、各種発射母体(車両、艦船、航空機等)で運用できるようにファミリー化を考慮する」
 狡猾な役人文書の中に、この新開発の巡航ミサイルが、地上・艦船・空中発射の巡航ミサイルであることが書き込まれている。上図などが(あるみさん注…対地・対艦巡行ミサイルの運用イメージという図が示されている。日本版トマホークとも書かれているが、この図は小西氏が作成したものだろう)その運用構想だ。
 先島ー南西諸島ミサイル戦場化が、今急速に進行しているのである。(p199、200)

 南西諸島に、日本が開発しようとしている最新式のミサイル兵器が展開し、実戦で使われようとしている。これが「ミサイル戦争の実験場」と言わずして、何と言おうか!?
 南西諸島を、ミサイル戦争の実験場にしてはならない!

 
  

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侵略できる軍隊としての自衛隊増強!

 昨日は護衛艦の中東派兵を閣議決定したことを弾劾したが、日本自衛隊はすでに「戦争挑発」「軍事外交」に手を染めている。
_0001_20191227172501  「要塞化する琉球弧(小西誠 社会批評社 2019年9月)にはこのような記述がある。
 発足間もない水陸機動団だが、早くもこの部隊は実戦に使用されつつある。
 前項報道(あるみさん注…本に掲載されている新聞記事、読売新聞2019年5月4日と、朝日新聞2018年9月7日)でも明らかなように、今年4月30日から7月10日まで、同部隊は、空母への改造予定の「いずも」に乗船し、「インド太平洋方面派遣訓練」(海幕広報)に派遣されたのだ。報道にあるように、これは「南シナ海の常時搭乗態勢」の一環である。つまり、米海兵隊第31MEUが「海上遊弋」して、「紛争への緊急対処態勢」をとっていることを模倣した、軍事作戦であるということだ(砲艦外交ないし軍事外交という)
 この水陸機動団の南シナ海への遊弋体制という、恐るべき軍事行動への突入を軽視してはならない。(p149)
 このように、陸自の水陸機動団を、海自の「いずも」が載せて、南中国海!に遊弋しているという…水陸機動団はタテマエ上は「島嶼戦争」用の「日本版海兵隊」ということで、日本の島が侵略・占領された時に奪還するためのモノということになっているのだが、その軍隊がなぜ遠く離れた南中国海まで行くのか!
 「専守防衛」の枠を離れて、中国敵視の軍事行動をやっているわけだ。そして恐ろしいことに、これをちゃんと批判する勢力、マスコミ報道もないというのが現実だ。

 空母に改造される予定の「いずも」についても本書ではいろいろ論じられている。
 次項は、情報公開によって出された文書であるが(あるみさん注…防衛省作成のパワーポイント風資料が掲載されている)、これには「いずも型」護衛艦とSTOVL機の運用について「飛行場が限られた南西海域において(航空)侵攻に対処」するほか、「太平洋側の空域において、拡大する諸外国の航空活動に対処」と明記されている。
 つまり、「いずも型」護衛艦の改造による空母導入の目的は、南西シフト態勢下の、中国への牽制・対抗であると同時に、太平洋の覇権の確保というところにまで拡大されたということだ。(p168)
 この「太平洋の覇権」が、ほっておけばインド洋を越えて、中東に、そして全世界にまで拡大されるのか!?
 ところで、アメリカは既に強襲揚陸艦「ワスプ」や「アメリカ」などにF35Bを搭載し、運用している。強襲揚陸艦にF35Bを搭載する構想は「ライトニング空母」と呼ばれる計画であり、現在の米海軍空母11隻態勢を補完する戦力として発動されているそうだ。であるから、海自「いずも型」護衛艦の空母改造計画とその運用は、米海軍の「ライトニング空母」と共に、米空母打撃群を補完することになると本書では述べられている。一応、掲載されている情報公開の資料には「米空母打撃群とは異なり、長期間・長距離にわたって行動し、艦載機によるパワープロジェクションをするような機能は持ちえない」と書かれているので、「いずも型」改造空母は、米空母を補完する「ライトニング空母」のようなものになるということが伺える。
 いずれにしても、陸自・海自とも米軍とともに、あるいは米軍の思惑を超えて「侵略できる軍隊」としての整備が進められているということなのだ。
 安倍政権の防衛政策については、F35戦闘機100機購入やイージスアショア導入等の、米トランプ政権に貢ぐ「武器の爆買い」が批判されることが多いのだが、このような実質的な自衛隊の増強、「侵略できる軍隊」への変貌を注視し、批判の目を向けなければならない。

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護衛艦中東派兵閣議決定弾劾!

 日本政府・安倍政権は護衛艦を中東に派遣することを本日、閣議決定したことを弾劾する!
 毎日新聞WEBより
 海自の中東派遣を閣議決定 護衛艦部隊、2月の活動開始目指す
 政府は27日午前の閣議で、防衛省設置法の「調査・研究」を根拠に中東海域での航行の安全確保を目的とした海上自衛隊の独自派遣を決定した。閣議決定を受け、河野太郎防衛相は派遣に向けた準備を指示する。来年1月下旬から、アフリカ東部ジブチを拠点に海賊対処に当たる哨戒機部隊が新任務を兼ね、新たに派遣する護衛艦部隊は2月下旬の現地での活動開始を目指す。
 訓練などを除く本格的な自衛隊部隊の新たな海外派遣は、2016年の安全保障関連法施行以来初めて。派遣期間は来年12月26日までの1年間。延長する場合は再度、閣議決定を行う。情勢に変化があった場合は国家安全保障会議で対応を協議する。
 調査・研究の活動中に、日本船籍が襲われるなど「不測の事態」が起きれば、安保法制整備の一環として15年5月に定めた手続きに従い、電話閣議を含む迅速な閣議決定を経て、武器使用も伴う「海上警備行動」を発令する。
 海賊対処任務の交代のため、1月11日に日本を出発する哨戒機部隊が新任務を兼ねる。護衛艦は2月上旬に日本を出発する。要員は計約260人。米国主導の海洋安全保障イニシアチブ(有志連合)には参加しないが、バーレーンの米海軍司令部に連絡要員を派遣し、情報を共有する。
 活動の範囲は、オマーン湾▽アラビア海北部▽バベルマンデブ海峡東側のアデン湾――の公海に限る。イランへの配慮から、同国と接するホルムズ海峡やペルシャ湾は対象としない。【田辺佑介】
中東への海自の独自派遣のポイント
・防衛省設置法の「調査・研究」を根拠とする
・護衛艦1隻が来年2月上旬に出航。1月に日本を出発する哨戒機部隊が新任務を兼ねる。要員は約260人
・派遣期間は1年間。延長の場合は再度、閣議決定を行う
・閣議決定後と活動終了後に国会報告を行う
・不測の事態が生じた場合は武器使用も伴う海上警備行動を発令
・活動範囲はオマーン湾、アラビア海北部、バベルマンデブ海峡東側のアデン湾の公海

 引用した記事にもあるよう、問題だらけの海自派兵である。安全保障関連法施行以降初めてということは、集団的自衛権行使がOKということになっているので、「不測の事態」が日本船籍を持つ船以外の、海外の軍艦・艦艇が襲われた場合でも武器使用のハードルが低くなる。そして武器使用を伴う「海上警備行動」発令(「集団的自衛権」発動の場合は、別の命令になるのか?)は、遠く離れた日本国内での閣議決定(電話閣議を含む)で決めるとのことだ。そして以前にも指摘した通り、防衛省設置法の「調査・研究」を根拠とした派兵…ゆえにそのプロセスについては、国会で全く議論がなされない…「調査・研究」自体、専守防衛のタテマエのもと、日本国内やその周辺・近傍で行うものだろうが、それを一足飛びに海外派兵の根拠にしてしまうのだ。
 その「閣議決定」をした連中は、これまでどんな「閣議決定」をしてきたのか?およそ「安倍昭恵は私人である(私人がなんで総理主催の「桜を見る会」にオトモダチを多数呼び入れることが出来るのか?)」だの「反社会的勢力の定義は困難」だの、およそ世間には通用しない、自らのデタラメを通すためのことばかりだ。こんな連中が、その閣議決定を使って、自衛隊を海外に派兵し、現地で「不測の事態」が起これば武器使用も認める…戦闘命令を出す…ということをしているのだ!
 また自衛隊唯一の海外基地、ジプチを拠点とする哨戒機部隊が新任務を兼務する…ということは、海外基地が本当に海外への侵略の拠点になっているということだ。

絶対に許すわけにはいかない!

1月、海自の中東派兵を断固阻止しよう!反対闘争に決起し、安倍政権を打倒しよう!

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辺野古の基地は自衛隊が使う!?

 沖縄で進められる辺野古新基地建設だが、いつ出来るのか、どれだけ金がかかるのか全く分からない…政府も埋め立てに10年かかるとかとんでもないことを認めつつあるようだ。それでも強引に進める理由は、小西誠氏によれば自衛隊が共同使用をする予定があるからだそうな。
_00011_20191224195401   「要塞化する琉球弧」(社会批評社 2019年9月)の第7章「日本型海兵隊・水陸機動団の発足」に、「沖縄本島への水陸機動団1個連隊の配備」という章立てがある(p148)そこには
 自衛隊は、もともと水陸機動団については3個連隊の編成を予定している。このうちの2個連隊が、2018年までに編成され、1個連隊が追加配備されるというわけだ。問題はその配備先だ。
 自衛隊は、未だに公式には発表していない。ところが2012年統合幕僚監部の「日米の『動的防衛協力』について」という文書には、この配備先として、キャンプ・ハンセンと明記されているのだ。(この文書の詳細は後述)(p148)
 とある。
 「日米の『動的防衛協力』について」という文書について、2018年3月30日に、共産党によって国会で追及されている。で、その元ネタのpdfがネット上にある。 (どうもこくた恵二らしい)これを元に小西氏も(彼は別途情報公開請求で黒塗りだらけの資料を得ているが、こくた氏が上げたものと縦書きが横書きになるなど違っている…安倍政権お得意の「改竄」が疑われる資料だ)第9章「日米共同作戦下の沖縄本島の増備態勢」と題した章立てを行い、論じている。
 具体的には「訓練場としての共同使用」として「沖大東島射爆場・鳥島射爆場・伊江島補助飛行場」(いすれも米軍専用)
 「部隊としての共同使用」として、「嘉手納基地・グアム基地」
 「部隊配置としての共同使用」として、「陸海空自衛隊の弾薬支処として嘉手納弾薬庫」
 「陸自兵站部隊としての共同使用」として、「キャンプ・ハンセン」などなどが、列挙されている。
 つまり、沖縄本島・離島・沖縄水域の、全米軍基地・訓練場・射爆場の、自衛隊との共同使用を通して「対中の戦略的プレゼンス」を高める、というわけだ。
 こうして見ると、新設されようとしている辺野古新基地の、日米共同基地化は必然となる(水陸機動団と米海兵隊との共同作戦)。(p178)

 リンクしたpdfファイルの一番最後には、沖縄島の地図とともに、〇進編部隊については、ハンセン、シュワブに配置する案もあるものの、共同使用すべき施設についてはこだわらず とあり、シュワブとハンセンが併記されている。シュワブはご存じのとおり、軍港機能を持つ辺野古新基地と一体的に運用されるから、シュワブに配備された(あるいはハンセンでも)水陸機動団は辺野古新基地を使うことになるわけだ。
 このことが大きく取り上げられないのは、マスコミが自衛隊の南西シフトについてまともに報道しないということもあるのだが、「日米の『動的防衛協力』について」という文書そのものが「対中国防衛」を正面から明記しているので、外交問題にまで発展しかねないこと(ゆえに防衛省はこの文書の真贋性を認めていない)また防衛省・自衛隊がイラクなどのPKO文書を2018年4月1日(共産党の質問の翌日!)国会提出し、そちらのほうに関心が行ってしまったということもある(小西氏はこれを、文書を隠すための陽動作戦とみている)。

 ともあれ、自衛隊は米軍基地を共同使用・共同利用するということで、新たな部隊を沖縄島に展開する構想を持っていることは明らかだ。薩南諸島や宮古・八重山と違い、沖縄戦の記憶が残る沖縄島に、新たな自衛隊部隊を設置・展開するのは難しいとされてきた。だが、既存の米軍基地を利用…元から使っている米海兵隊は、大部分がグアムに移転するので、その後に入ればエエわけだ…することで、「南西シフト」「島嶼戦争」準備を行おうというわけだ。
 これまで玉城デニー知事をはじめとする「オール沖縄」勢力も、あるいは辺野古新基地建設反対に取り組む我々も「辺野古新基地、在沖海兵隊は抑止力にはならない。だから基地建設反対」という論理でもって反対してきた。ここに「自衛隊配備・共同使用」という新たな理屈が加われば、新たな論理でもって基地建設反対をしなければならない。

 もちろん対中国外交という問題もあるので、「日米の『動的防衛協力』について」という文書・構想がそのままストレートに実現するか?ということもある。民主党政権下の2012年作成のこの文書には、宮古島、石垣島のミサイル部隊の配備も、奄美大島への自衛隊配備も全く明記されていない。安倍政権下で、宮古島、石垣島、奄美大島への部隊配備、増強で対応し、沖縄島には陸上自衛隊を新規に配備しないという方針替えがあるかも知れない…とはいえ、グアムに撤退する海兵隊のための辺野古新基地にあくまでもこだわる安倍政権が、何を考えているのか分からないところがある。
 とにかく辺野古新基地建設だけでなく、南西諸島への自衛隊配備問題ともきちんと学習し、闘うことが求められているのだ。

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馬毛島の本命は自衛隊基地建設だ!

 薩南諸島、種子島のすぐ隣にある馬毛島は政府に160憶円で買収され、自衛隊基地が出来る…20日のMBC南日本放送より
馬毛島問題 防衛副大臣が方針説明
 アメリカ軍の訓練移転候補地として国が買収を進める西之表市の馬毛島についてです。山本朋広防衛副大臣が20日鹿児島を訪れ、西之表市の八板俊輔市長らに、馬毛島に自衛隊の施設を整備するといった国の方針を説明しました。
午前10時半ごろ、反対派の市民らが抗議活動を行う中、山本朋広防衛副大臣は西之表市役所に入りました。馬毛島は東京の硫黄島で行われているアメリカ軍空母艦載機の陸上離着陸訓練=FCLPの移転候補地です。国は、島の大半を所有する東京の企業からおよそ160億円で島を買収することで先月合意し、土地の取得を進めています。
西之表市の八板俊輔市長らと面会した山本防衛副大臣は、馬毛島の土地の63%を取得したと説明した上でアメリカ軍の訓練移転に向け、馬毛島に自衛隊の基地をつくる方針などを説明しました。国が示した資料によりますと、馬毛島の基地は、滑走路や格納庫、火薬庫などが施設の例として示され、自衛隊の戦闘機の離着陸訓練のほか、離島防衛や災害対応訓練などを検討しているとしています。
八板市長はこれまで「自分の考えを国に言うのは売買契約が確定した時」と述べていましたが、20日の面会では自身の考えを伝えませんでした。八板市長は馬毛島の利活用方法について、「年明けにも自身の考えを国に伝える」としました。
午後、山本防衛副大臣は県庁を訪れ、三反園知事らに国の方針を説明しました。国は島の土地の買収を進めるとともに、早ければ来年1月から環境調査などを行い、その後、施設の工事に着手する方針です。

 赤字で強調したが、馬毛島には自衛隊の基地がおかれる…これは自衛隊の「南西シフト」…対中国を念頭においた「島嶼防衛戦争」をやるための事前集積地、そして訓練地とするためである。訓練は当然、日米共同で行われ、種子島周辺で激しい上陸訓練、市街地での戦闘・警備訓練となる。
_0001_20191222091901  このへんは、小西誠氏がその著書で何度も指摘している。FCLP、艦載機の陸上着陸訓練は、あくまでも隠れ蓑にすぎない。

 で、「本土」の毎日新聞の報道を見てみよう…政府、馬毛島の半分以上取得 地元・西之表市に説明 米艦載機訓練の移転候補地
 政府は20日、米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転候補地として買収を進めている馬毛島(鹿児島県西之表市)の半分以上の土地を既に地権者から取得し、自衛隊馬毛島基地(仮称)として整備する方針を西之表市に伝えた。米軍と協議した上でFCLP施設に決定する。ただ、地元住民には騒音や事故への懸念も強く、160億円とした買収額についても説明が求められる。
 山本朋広副防衛相が同日午前に西之表市を訪問。FCLPについては「候補地」とした上で、近年の実績から多くて年2回、10日間ずつ程度で、騒音や漁業への影響もできる限り抑えるとして、八板俊輔市長に理解を求めた。午後には鹿児島県庁で三反園訓知事に説明する。
 FCLPは、陸上の滑走路を空母の甲板に見立てて、艦載機が降下と上昇を繰り返す訓練で、「タッチ・アンド・ゴー」とも言われる。
 防衛省は馬毛島を選んだ理由について、米艦載機の拠点である在日米軍岩国基地(山口県)に近い▽種子島から12キロ離れ、現在は無人島になっている▽地形が平たんで滑走路や施設の建設が容易――などの特徴を挙げた。【田辺佑介、林壮一郎】

 一応「自衛隊馬毛基地(仮称)として整備する」とは記述しているが、FCLPについての記述が主である…全ての「全国紙」+東京新聞の関連記事をチェックしたわけではないが、馬毛島に自衛隊基地を整備すること、「南西シフト」「島嶼戦争」について報道されていることは少ないだろう。日本防衛とは直接関係のない「在沖米軍基地」についてはなんとか批判できるものの、日本防衛「中国の脅威」に「対抗」する自衛隊配備については、かん口令が敷かれたように報道が少ない!これは問題だ!
 ということで、またしばらく写真に上げた「要塞化する琉球弧 恐るべきミサイル戦争の実験場!(小西誠 社会批評社 2019年9月)」を紹介する形で論を進めたい。

おまけ…馬毛島の買収額が160憶円と紹介されている。ここは島の99%を「タストン・エアポート社」という民間会社が所有しており、そこへの買収額ということである。このタストン社、他の民間会社が馬毛島のリゾート開発に失敗した後、島を買収…ここに民間物流拠点を整備するという構想を立て、勝手に島を切り開き、滑走路(らしきもの)を整備した!が、そんなものは出来ず、巨額な赤字を抱える。そこに降ってわいたFCLP、自衛隊基地整備のはなし、防衛省は買収額45億円を提示したが、タストン社は400億円を要求し、暗誦にのりあげていた。それがつい最近になって、160憶円で合意した…ということなのだが、
 もしタストン社がアベ友だったら、300億円でこっそり買収され、関連書類はシュレッダー!ということになっていたかも知れない。タストン社の社長(立石さんと言うらしい)は、安倍と友達になる努力をするべきだった❗

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もっと放射能を恐れよう!

 ここ1~2年「ゴーウエスト」の集会に参加したりや関係者の話を聞いて、改めて放射能(正確には「放射性物質」と書くべきだが、日本語では放射性物質≒放射能という用法が確立しているので、こう記述する)の恐ろしさ、そして原発事故で放出された放射能による健康被害があることを認識した。
 ある意味、このブログ記事でも、放射能汚染に対するたたかい、取り組みについてはいささか冷淡であったと思う。放射能汚染瓦礫の広域処分、焼却処分や、除染土・汚染土の”有効利用”と称する処分問題についても、それに抗する取り組みや発信が非常に少ない…このことは反省せねばならない。
 改めて確認すると、福島第一原発事故では大量の放射能が拡散されたこと、そしてそれは原発周辺のみならず、東北一円から関東・東京を汚染したこと、空間線量は低くても、汚染物質が土壌や水源地の泥の中などにいまだ残留したり、空気中を飛びまわっている事(「セシウムボール 」というガラス質…水にも酸にもアルカリにも溶けない…微小な物質となって漂っている)そして、そういった汚染物質がほんの微量でも体内に入ると、内部被ばくによって様々な疾患…様々なガンを始め、血液疾患や免疫力低下による様々な病気、脳・神経系の病気(気力減退、いわゆる「ぶらぶら病」も含む)を発症する。ただし、そういった内部被ばくは、汚染物質を取り込むか否か、あるいは取り込んだとしても発症するかしないかは人それぞれ、個人差が大変大きい。だが、荒っぽい集計によっても、原発事故後日本全国で急性白血病が急増 していることは分かる。たとえ東京や福島被災地で多くの人がそれなりに健康で暮らしていたとしても、放射能による健康被害はあるのだ!
 先日の集会で、水泳の池江璃花子選手の白血病は、原発事故の影響であることは明らかとされた。幸い、彼女は先日退院することが出来たが、大切なことは病気になってから医療を受けて治ることではなく(もちろん医療の権利も大事)、病気にならないこと、余計な被ばくをしないことであり、そのため最大の毒物、放射能が放出されたのであれば、文句なしにそこから避難する権利ある!そして放射能については、どんなに低い値であっても確実に遺伝子レベルで細胞を破壊し、病気の基になる。他の毒物と違い「しきい値」はない。だから絶対にそれを撒き散らしてはいけない。
 そしていったん撒き散らされたら、出来るだけ集めて集中的に管理する。それを移動させたり、薄めて拡散するということはしてはならない!汚染土などは1カ所に集めてコンクリートで封印し、その場で半永久的に管理する。フレコンパックに詰めたまま野積みして、水害等で流されるなどもっての他だ!汚染水も然り、ずっとタンクに溜めておく。タンクが老朽化すれば新しい物をつくって移し替えるのだ。決して遠方に持って行って焼却したり、道路盛土や公園等で再利用したり、海に流したりしてはならない。もちろん、これだけの管理をやろうとすれば莫大なお金がかるが、それは事故を起こした東電と原発を進めた国が出さなければならない。

 西日本で原発が再稼働されてしまったのは、一つにはこうした放射能汚染ほや健康被害についての認識が甘く「他人事」だったからではないか?2012年、関西で汚染瓦礫を持ってきて焼却処分する件で、脱原発運動の中から反対運動は起こったが、それでも押し切られてしまった。そして今、橋下「おおさか維新」は、安全が証明されたら、汚染水を大阪湾に流そうなどと言う。こんな連中が行政のトップに立っているのだ。
 改めて、脱原発・再稼働反対運動の中に、反被ばく、反放射能、そして避難者や被ばくによる健康被害者を位置づけ、ともに闘うことを誓う。すべての原発を廃炉に!放射能のない世の中をつくろう!

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安倍政権倒そう!年末デモのお知らせ

クリスマス前の梅田繁華街ど真ん中で、デモでありますっ!
12・22 韓国敵視・自衛隊イラン攻撃反対!
安倍政権倒そう!年末デモ
22_0001
日時 12月22日(日)
開始 12:00 デモ出発 12:50
デモ後、14時までヘップ5前アピール
会場 豊崎西公園
大阪メトロ「中津駅」近く 通称タコ公園
デモは豊崎西公園~茶屋町~梅田HEPナビオ前の大繁華街へ直進予定
(阪急梅田駅横の通りを通ります!)
お問い合わせは
℡06₋6304-8431 Twitter @Umedasit㏌
主催:12・22年末デモ実行委
呼びかけ、労働者共闘、アジア共同行動・京都、梅田解放区、釜ヶ崎パトロールの会、関西単一労組

 私たちは、この間の安倍政権の韓国報復=経済制裁攻撃に反対し、またイランへの自衛隊派兵に反対して、9・16緊急デモ(扇町~梅田)を行いました。「日本は「徴用工」や「慰安婦」問題への謝罪と賠償=戦争責任を果たせ」という韓国の当たり前の要求に対し、安倍政権は、反省と謝罪どころか、一貫して侵略戦争の事実を否定し、今もあらゆる局面で韓国敵視攻撃を続けています。

過去の侵略戦争・植民地支配を居直ることは、今日の自衛隊海外派兵策動と表裏一体です。安倍政権は中東支配・介入を強める米トランプ政権の対イラン制裁に乗っかり、日米軍事同盟のもと「調査・研究」という口実で自衛隊の中東派兵を強行しようとしています。
私たちは、このような安倍政権の危険きわまりない動きに対抗する行動として、また朝鮮半島・イラン・中東パレスチナの人民への国際連帯行動として、12月22日に「安倍の韓国敵視・自衛隊イラン攻撃反対!」年末デモを行います。このまま年は越せない!怒りを持ち寄ろう!
多くの皆さんのご参加を呼びかけます!

◆発言◆
韓国敵視、イラン派兵反対!喜多幡佳秀(ATTAC関西グループ)
日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク
徴用工問題:韓国の原爆被害者を救援する市民の会・会長 市場淳子

若者からのアピール
●「経済制裁の即時解除と植民地支配への邪材と賠償を求める」声明発表者
●梅田解放区メンバー

  

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原発被ばく隠しを許さない大阪集会&デモ(その3…デモも)

 原発賠償関西訴訟原告団代表の、森松亜季子さんから。自分と二人の子どもを連れて(つれあいは仕事があるので福島にいる)避難して8年8か月になる。今日はこれからデモに出るわけだが、先ほど園さんが述べた「当事者性」を持つことと、私たちが手放そうとしている権利は何か?ということを共有してから街に出ようと最初に述べられた。
Dsc03831
 「“持っている”と思っていた「避難の権利」、命の危険があったら、逃げる、逃げて下さい…という話でしょ。問題を難しくしすぎていませんか?無用な被ばくを拒否する権利です。シンプルですよね、当時ゼロ歳だった子どもも分かっています」と述べられた。そして権利の行使をすると「国土の評価を不当に下げる(群馬での訴訟における電力会社側の主張)」などと非難される…「放射能をばら蒔いたのは、誰ですか!」
 裁判の記録は公文書として残る…今は簡単に捨ててしまったりもしているが…これが残るから裁判しているというところもある。避難の権利は、世界中の全ての人の権利、それを手放そうとしているが、それは恥ずべき行為である。権利には「保養の権利」「医療の権利」と様々あるだろうが、本来個々の権利に名前はない。憲法の前文にある「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利」、これがぴったり来る。平和というのは、日々の日常の暮らしということで、戦争していないということではない。戦争がどうやって起こるか分からないなら、命に係わる権利の侵害というふうにみると見えてくる。公文書がドンドン捨てられる中「アンダーコントロール」というのは、みんなの知る権利や言論を奪われるという事だ。
 福島のある首長が「福島には二つの風が吹いている…風化と風評だ」と述べたが、風化と言うのはもともとあるものが崩れること。それでは1回でも原発事故の全容が明らかにされたことがあるのか?何が起きているのか知っているのか?本当の形を見たことがあるのか?健康を享受する権利とは、病気になってから治療を受ける権利ではない、放射能を浴びせられない権利である。「風評」というのは“なかったこと”にすること、税金を使って、全力でやろうとしている。私たちの持っている権利は、絶対に手放さない…不断の努力で、いっしょに声を上げていきましょうと述べられた。
 最後にゲスト発言で、オーストラリア・メルボルンに避難された方の話があった。日本から海外に出る人は毎年1万人ぐらいいたが、2011年には7万人に増えた。そして3か年で20万人にのぼっている。全てが原発事故からの避難者というわけではないが増えている。避難した人の理由を聞いて研究しているが、健康被害の他、逃げる前にいろいろやってきたけど変わらなかった日本、政府に対する不信感を上げる人がけっこういたとのことであった。
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 この後、歌を歌った後、今後の予定がホワイトボードに書かれた…これを写真に撮ってもらう…「ゴーウエスト」としては、定例ミーティングは毎週第二土曜日の13:00~ 国労会館で、その後、16時半からHEP前でアピール。反五輪行動が、1月25日(土)14時からHEP前、その他2月26日(水)、3月26日(木)も。3月集会は3月8日(日)に10時から12時まで「エルおおさか」にて、その日午後は「さよなら原発」集会もある。集会の人数は、70名ぐらいだった。
 原発賠償訴訟は、ひょうごが3月5日14時から神戸地裁で、関西訴訟は2月22日(木)14時、大阪地裁、京都訴訟は2月26日(水)大阪高裁で行われる。
 集会を終えれば、デモでありますっ!
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 PLP会館前を出発。出発前にコールの練習…原発いらない!放射能撒くな!子どもを守ろう!命を守ろう!
北上して左折し、扇町通に出てひたすら西に向かう。
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 覚えてますか、8年前
 原発事故が ありました
 放射能たくさん 降りました
 今でもずっと 降り続く
 安全じゃない 大丈夫じゃない
 なかったことにはできません

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 東電無罪を 許さない
 原発無ければ 事故もなかった
 事故の責任 取りなさい
 東電有罪 全員有罪
 汚染水を 海に流すな
 大阪湾に 流すの反対
 タンクを作って 溜めなさい
 関西電力 原発ヤメロ
 賄賂をやめろ廃炉にしよう

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 曾根崎東で右折して、新御堂筋の高架の下を北上する。
 東京五輪はやめましょう
 福島も関東も 危険です
 聖火リレーも 危険です
 汚染と被害を かき消すな
 選手や観客 被ばくさせるな

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 堂山町、都島通と交差する所…
 健康被害が 増えてます
 一人じゃ怖くて 言えません
 だからみんなで 声上げよう
 放射能から 避難しよう
 避難をさせよと 声上げよう
 国は汚染を 認めなさい
 健康被害を 認めなさい
 避難政策を やりなさい
 被害者に 賠償を
 避難者に 家や仕事を
 避難区域の 解除に反対

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 JRの高架手前で流れ解散して、その後HEP前でアピールを30分ぐらい行った。

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原発被ばく隠しを許さない大阪集会&デモ(その2)

 続いて、市民と科学者の内部被ばく問題研究会の、渡辺悦司さんから「東京五輪の問題と危険」と題した講演…「東京五輪がもたらす危険―いまそこにある放射能と健康被害」(緑風出版 2019年9月)を刊行したことに触れた後、東京・福島での五輪開催はネバダ核実験場あるいはチェルノブイリ事故原発の周辺地域で競技を行うに等しい暴挙であること、福島原発事故によって拡散された不溶性放射性微粒子(ガラス状で水、酸、アルカリにも解けない)には特別の危険性があること、放射線感受性には約100倍の個人差があること、東京の水道に簡単な浄水器を半年間付けるだけで、放射線管理区域相当(4万Bq/㎡に相当する約615Bq/㎏)レベルの汚染が観測されることが報告され、選手村で福島産を集中的に使用する計画に加え、放射能汚染が明らかな「お台場」で水泳競技を実施し、選手村の内装に福島産木材を優先して使い、メダリストに贈る花束(ウィニング・ブーケ)にまで福島産の花を使うなど(このあたりで会場から驚きの声が上がる)が計画されていることが明らかにされた。また台風19号などの洪水で流れ出た、広島原爆の数分の1程度の放射能が、土壌分子と反応した不溶性微粒子となって、福島・東京・関東の広範な地域に拡散されようとしていること、この洪水により日本近海は大雑把に見積もって広島原爆10発分程度の放射能で再汚染されてしまった、この海からの飛散も東京や福島に降り注ぐだろう。
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 このように東京五輪は、世界から集まるトップアスリートや観客。観光客を障害にわたる放射線被ばくのリスクに曝す結果になると述べ、福島・関東からの避難者は実際に健康影響を体験している。試算では事故後7年間で28万人という過剰死がすでに生じている。これを直視すべきだ。日本政府に対して東京開催を返上するよう要求し、各国政府・スポーツ団体に選手の被ばくリスクを真剣に考慮して、選手団を送らないよう求める。日本政府や支配層の主張する「健康被害ゼロ」論は、日本の広範囲の住民はもちろん、支配層トップ、有名人・著名人・タレント・トップアスリートを重大な被ばくリスクに曝してもかまわない、さらには次の福島級原発重大事故が起こってもかまわない、トランプ式の「使える核」が使われてもかまわない、いや当然だとするものだ。人民にとっては政府・原発推進勢力による「確率的大量虐殺」政策で、これを止めさせなければ未来はない。人民と大衆運動の力でおしつけるしかない、共にがんばりましょう!と訴えられた。
 続いて、原発賠償ひょうご訴訟のなおみさんが、「加害者―被害者関係を無くすのは許さない」と題してお話…彼女は富岡町からの避難者である。避難区域を細かく区切り、また持ち家と借家で賠償額の評価方法が違う…持ち家は「資産に対する補償」となるのに対し、借家については「家賃の足し」ぐらい…巧妙に操作されて、団結が難しいと述べられた。
 ここで第一部終了…休憩
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 司会の下澤さんの娘さんが作った、オーガニックのアンパンマンクッキーを購入していただく(^^)
 第二部…まずは原発賠償関西訴訟原告団副代表の、佐藤勝十志さんから。2011年3月14日には福島を出て、滋賀県の栗東に避難されている。なぜ福島の人は声を上げない、避難しないのかという質問をうけるが、事故の放送で「あれば爆発じゃない」「被ばくはしない、健康被害はない」などと言われれば、避難することが頭に浮かばない。また避難後の支援とかも分からない。福島県民は、外に出ることの対応能力が低い、言語のコンプレックスとかも強くて、田舎のコミュニティーに閉じこもってしまう傾向がある。自分は弟が関西で生活拠点を作っていたので、そこに避難した…小学生の時、先生が「原発事故が起きたら、半径50㎞以上離れれば安全だ」と言われたのが頭に残っていた。私が住んでいた「自主避難区域」では、ほとんど公的な支援がない。住宅から「出て行って下さい」が、「(住宅を)提供しますが、1年間だけです」、これの繰り返し…そういった避難者へのリスク報道も多い。また2~3世帯で生活している人も多いので、避難の決断が出来ない。介護や就労の問題もある。就労しても収入が下がったり、非正規雇用に甘んじることになる。子どもの就学支援も大変だ。娘が大学に進学した、公立の安いところへ行ったが、奨学金を全て借りて740万円、返済は1240万円する!そして 放射能の被害について本当のことが発表されていないため、正常化バイアスも働いてしまうのだろう。
 福島の実家が残っていたが、今年の台風で浸水被害を受けた。洪水で汚染土を保管していたフレコンパックが流されたが、中身が見つかっていない。泥がたまっているところに線量計で計ってみたら、高い値が出た。泥上げするときに埃が飛んで内部被ばくすることになるが、そうゆうことは報道されない。福島の人はみんな残りたくて残っているのではない、安全が担保できるまで避難したい、避難させたいと思っていると述べられた。(つづく)

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原発被ばく隠しを許さない大阪集会&デモ(その1)

 昨日「ゴーウエスト」が主催する、「原発被ばく隠し2020年事故幕引きを許さない大阪集会&デモ」に参加してきた。場所はPLP会館4階中会議室である。
 司会は2014年に東京から避難してきた、下澤陽子さんから、原発は絶対安全だと宣伝されてきたが、3・11の事故後は「放射能は安全だ」という宣伝になった。大事なものが傷つけられている、大変な人権侵害が起こっているのに、目隠しされている、オリンピックが目隠しの総仕上げだとあいさつされた。
 ゴーウエストを始めた、園良太さんの話から。レジュメを用意されていたので、それに沿って内容を要約する。彼は3・11の1週間後から「東電前アクション」を開始し、「集団疎開裁判」支援等の活動を行ってきたが、2015年夏に心臓の不整脈が出た。それまで風邪をひいたこともなかったそうだが、風邪などで体がボロボロになり、16年の暮れに大阪に避難してきた。避難後、風邪などの症状はすっかり収まったそうだ。
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 政府、原発推進勢力が考える「幕引き」とは、①責任者を無罪にする、事故前は「原発は絶対安全」から「事故は起きるもの、だから企業に責任はない」とする。②復興・帰還政策を推し進め、16年末に「除染完了」宣言、学校や病院での「放射能安全教育」、韓国等の食品輸入規制解除圧力、汚染水の放出や除染土、廃棄物の拡散を行う。③避難者、被ばく者、避難区域の抹消、住宅からの追い出しや家賃2倍請求、賠償を打ち切りにより避難者を追い込む。避難区域を全解除して、被害をタブー化する。2020年オリンピックを「幕引き」の総仕上げの道具としているのだが、これは5年目以降の健康被害…チェルノブイリでも5~6年で健康被害が増えている…が爆発的に増えているのを隠蔽したいためだ。「被曝者」の健康被害と棄民化は3・11の手つかずな核心であるのだが、これがゴーウエストの危機感と目的に繋がっている。
なぜ「幕引き」して隠蔽したいか?原発事故の責任を放棄して原発を再稼働させるほか、小型核兵器推進のためだ。米国がロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約を一方的に破棄し、8月16日にミサイル発射実験を強行した。また統合参謀本部の公文書「作戦指針」に核兵器の戦術的な使用を正式に書き込んでいる。ICRPが被ばく許容限度を年間1mSvから20mSvに引き上げようとしているのもこのためである。
 前環境大臣や「維新の会」らが率先して汚染水は安全と言わせ、五輪前になんとしても流そうとしている。汚染土や汚染物質の拡散も続いている。常磐線を3月末に全線開通させ、避難区域解除を拡大しようとしている。福島原発排気塔解体作業も、人力でノコギリで切るような「大量被ばく」を前提とする作業が強行されるが、これは3月末に「目途をつける」ためのものだ。2020年3月26日~7月24日まで、毎日東京五輪の聖火リレーが報道される。「リレーが通れるように最後の避難区域の双葉町を避難解除しよう」という、究極の倒錯を国は狙っている。聖火リレーはJヴィレッジが出発点だが、そのJヴィレッジが高濃度汚染されていることが明らかになった。リレーコースのみ除染してすまそうとしている、聖火リレーは原発立地をほぼ通り、愛媛県は突き出た半島に伊方原発があるので、全市町村を通ることになっている。まさに原子力の火であり、ナショナリズムの火だ。7月24日五輪開幕、8月28日パラ開幕、「福島も安全!東京も安全!被害ゼロ!復興完了!」が宣言され、2021年3月めどに復興庁の役割が大幅に変わる。避難区域が最終的に解除あれ、公的避難者がゼロにされる。
 著名人の報道される健康被害や、東日本に残る(園氏の)友人知人の健康被害が増えている。水泳の池江璃花子選手が18歳で白血病を発症したが、3・11当時は10歳、広島原爆の後に急性白血病で死亡した人は、被爆時の年齢が10歳前後の人が極端に多い。子ども・若者は放射線感受性が高く、被ばくと白血病の因果関係は明確だ。彼女の住む江戸川区は、年間1mSv以上の地域に含まれ、東京都でも最も線量の高い地域の一つ、また亀戸の室内プールが彼女の本拠地だが、金町浄水場は事故直後に高い放射能が検出されたところ、東京湾など、水自体がひどく汚染されている…等々。東京や群馬の知人の話から、突然死が増えていることが分かる。18年末にがんが発覚した39歳が、3か月後に多臓器不全で死亡、甲状腺の異常も多発している。3・11前までバリバリ働いていた30歳が、事故後に極度の化学物質過敏症になった。髪は白髪となり、外出時にはガスマスクをし、杖をつき、電車に座る時は持参のシートをしく。治らないうつや風邪は、関西のほうが明らかに少ないと感じる。被ばくは脳神経全体にも影響し、あらゆる病気を引き起こす。被ばくの病気は「いつ・誰に・どう出るか」事前に全くわからず、突然大病を発する。距離をとるしか防護は不能だ。がん検診は40歳以上しか受けられないので、発見も遅れる。もともと社会に広がっている貧困・孤立もあいまって、因果関係否定は究極の棄民政策だ。描写に対する避難呼びかけ・支援も、治療支援・家族支援・遺族支援もない。病気になったら避難できない、語れない。場所や仲間が無い、運動が無い、支援が無い…悪くなる体調、見えない被害、そして消滅…全て、放置する国と東電に殺されるという事だ!
 なぜ住民自ら被害をタブー化するのか?倒れると家や病院から出られなくなり、発信できなくなる。被害者の存在が外に知られず「あの人最近見ないね」で終わる。また、国が繰り返す「被ばくとの因果関係が証明できない」を被害者も内面化して、被害を主張できない。被害者が先輩被害者と出会えないまま、孤立化し、倒れ、消えていく。過去の郊外の大規模な繰り返しだ。水・空気・土は生物の基本、それが汚染されたら生きられない。絶望とパニック、だから考えない…自分も避難して「座れる!飲める!息が出来る!」と本当に感じた…自分や子どもの将来、「命」について深く考えられなくなる。日本社会全体の傾向だが、目先で手一杯だ。
 原発事故による放射能汚染は、史上最大の公害だ。安倍政権抗議や反原発運動の中に、被ばく者救済と避難政策の要求・スローガンを入れること。医療や移住費用を出させることが必要だ。そして「当事者」になること。当事者は何千万人もいる!当事者の声はより強く世界を変える。被ばく被害と避難の必要性を公的に取材・議論・行動すること、させること。西からも遠慮なく東へ、避難の必要性と支援を呼びかけ、来たらつながり、増やすこと。具体的にどうしていくか?避難者裁判や刑事裁判で、責任を追及し、避難者を可視化し続けること。また諸問題に追われるのではなく、相手の構想とスケジュールを読んで先に対抗運動をすることだ。そして「金より命・未来・人のため」という違う未来像を提示することが必要だと訴えられた。(つづく)

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教育勅語で道徳教育をしてはイケナイ!

 ちょっと古いチラシからのネタ…10月25日に「森友学園」疑獄を許すな!実行委員会の方たちが実施した、怒りのデモの案内チラシより。
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 で、その裏面には
「教育勅語」は民主主義社会とはまったく相容れないもの‼という解説が分かりやすく示されている。
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 真ん中の男性のセリフに注目しよう!
 「教育勅語」には、仏教の五戒、キリスト教の十戒に共通する「殺すな」「盗むな」「姦淫するな」「うそつくな」の4つの戒め=人の道の基本は示されていないんだよ!天皇につくすためになら日本兵の残虐行為も許されたんだね
 とある。

 まさにその通りで「教育勅語」の12箇条には、孝行して学業や仕事に励み、法律を守って天皇のために尽くせ!としか書いてない…世界宗教が説き、また人間生活に必要な基本原則「殺すな」「盗むな」「姦淫するな」「うそをつくな」という徳目を欠いたシロモノを道徳教育の教材として使えるわけないだろう!
 ちなみにキリスト教(ユダヤ教やイスラム教も共通だろう)の十戒の他の部分は、一神教(他の神を認めない)、偶像崇拝禁止、安息日他であり、仏教ののこりの1戒は、不飲酒(ふおんじゅ)…酒飲むな!ということ。(キリスト教には無い…それやると「キリストの血」ワインが飲めなくなるから)

 下の女性のセリフ
「天皇のために命をささげよ」それこそが「誇りある日本人としての美しい生き方」と教える教育を森友学園は幼稚園でおこなってきたし、そんな小学校を作ろうとしていたのね。
 今の民主主義社会と相容れないような教育に共感した安倍夫妻やおおさか維新はこぞって森友学園を応援していたわけね。

 そう、安倍晋三は「うそつくな」が抜けている教育勅語が大好きなのだ!だから平気でうそをつくのだ!
 おおさか維新の連中は、どうかな?

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安倍政権こそ反社会的勢力

 安倍政権が、反社会的勢力の定義は困難だと閣議決定した…Y!ニュース朝日新聞より。
反社会的勢力の定義は「困難」 指針あるけど政府が決定
 政府は10日、首相主催の「桜を見る会」に出席していたとされ問題になった「反社会的勢力」について、「あらかじめ限定的かつ統一的に定義することは困難」とする答弁書を閣議決定した。立憲民主党の初鹿明博衆院議員の質問主意書に答えた。
 政府が2007年にまとめた指針では、反社会的勢力を「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人」と定めていた。
 菅義偉官房長官は10日の記者会見で「指針は何だったのか」と問われ、「民間企業はこの指針を踏まえたうえで、暴力団をはじめとする反社会的勢力との関係の遮断のための取り組みを着実に進めている」と述べた。記者団が重ねて「元々定義は困難という認識なのか」と問うと、菅氏は「そうです」などと語った。

 これは「桜を見る会」に反社会的勢力が招待され、参加していたのではないかという疑惑に対し、菅官房長官が「反社会的勢力についてさまざまな場面で使われることがあり、定義は一義的に定まっているわけではない」と会見で述べたことを取り繕うためのものだ。2007年の「指針」とは、第一次安倍政権の時に当時の菅氏も含む全閣僚で構成されている「犯罪対策閣僚会議」の幹事会申し合わせで策定されたものである。自分達が決定し、策定した「定義」を、都合が悪くなったからといって簡単になかったことにする「閣議決定」!なんだこれは!
 「反社会的勢力」簡単にいうと、暴力団、ヤクザから半グレとか言われる人たちだ。過去はともかく今はこうした人たちと「交際する」「便宜をはかる」「関わり合いになる」ことは許されず、行政機関や民間企業では関係を断つことが絶対的に求められている。最近では吉本芸人が「闇営業」によってそうした「反社会的勢力」のパーティーなどに呼ばれて芸を披露し、ギャラをもらっていたことが問題になり、当該の芸人は解雇されたり謹慎処分をうけたりと、厳しい処分を受け、吉本興業もまた世間から厳しく批判された。一般の民間企業や芸人が「反社会的勢力」と関係を持てば批難されるが、総理大臣主催の「桜を見る会」ではOKなのか!そんなわけはない。また「反社会的勢力」の「定義が困難」であれば、これまで「指針」によって「反社会的勢力」と対応してきた行政、企業および個人はどうすれば良いのか!まったくもって滅茶苦茶な閣議決定だ!

 もういい、分かった…「定義が困難」なら、こう定義することも出来よう。自らが決めたことも都合が悪くなれば、あったことをなかったことにする、平気でウソをつき、行政文書でさえインペイやカイザンする…白井聡が講演で述べた通り、こいつらは詐欺的行為、犯罪を平気で行うことが出来る奴らだ!子どもの教育にも良くない!そして国家の中枢にいるから、暴力や威力も独占している…安倍政権こそ、社会をぶっ壊す反社会的勢力である!

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「追想にあらず」だそうです…

 本の宣伝…70年代に活動した、ブンド・赤軍系の人たちの”記録”…”総括”なのか”反省”なのか、文句たれてるだけなのか…とにかく”追想”ではないそうだ。

世界的な格差と貧困、分断が進みゆく今日。
半世紀前の日本の闘争の時代を、解雇や追想でなく史実として振り返り、記録にとどめ、未来へ向けて伝えたいとの思いで作った本です。
1969年から半世紀の時を経て、2019年12月、刊行。
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講談社エディトリアルより2019年12月20日発売
四六版 640ページ 1,980円(本体1,800円)
◆出版発起人 三浦俊一(代表) 榎原均 新開純也 高原浩之 物江克男 八木健彦
◆小川智子
追想にあらず
~1969年からのメッセージ~
◆ご購入の方法
・全国の大型書店で販売(店頭にない場合はご注文ください)
・amazon、Yahoo!ブックで通販
・個人的に購入をご希望の場合はメールまたは電話でお問い合わせください。
miura_bund@yahoo.co.jp  090-9236-9148(三浦)
[送料不要、税込1冊2,000円をご入金下さい)

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ここには、おそらく多くの同時代の若者が共有していたであろう怒りや希望、問題意識、そして挫折と苦悩がある。わたしたちが後から戯画化してしまって、了解ずみのような気になっている出来事の中に、ひとつの時代を徹底して生き抜こうとした無数の人生がある。このような真摯に生きようとしたひとりの人間が、時代状況のなかで、どきに決して賢明とはいえない選択をしたこと、それはいまを生きるわたしたちと、決して無縁ではない。
―酒井隆史「『追想にあらず』によせて」

『追想にあらず~1969年からのメッセージ』
寄稿 酒井隆史「『追想にあらず』によせて」

ハイジャックから半世紀を経て
小西隆裕 「医学から革命へ」「ハイジャック闘争を総括する」
若林盛亮 「ライク・ア・ローリング・ストーン」「『革命家』への飛翔」
赤城志郎 「赤軍前史」「ハイジャック、その後問われたもの」
魚本公博 「ブントは私の”居場所”だった」「ハイジャック前夜」
森順子  「手記」
三浦俊一 「拉致問題と<よど号>」

国際的な連帯と解放のために
重信房子 「国際主義に目覚めて」「資料 日本赤軍の軌跡」
足立正生 「昨日、今日、そして明日も続ける」

大学キャンパスから街頭へ
三浦俊一 「全共闘から赤軍へ」
大越輝雄 「今はむしろ背後の鳥を撃て!」
足立鐘平 「69年大学入学、19歳で大菩薩峠へ」

武装闘争の敗北に学ぶ
高橋浩之 「世紀を越えてブンドと赤軍派を考える」
八木健彦 「先進国武闘とその敗北の必然性」
物江克男 「党、風土、リアリズム」

遺稿にあらず~先人たちのメッセージ
西浦隆男 「見果てぬ夢/森恒夫について改めて思うこと」
成島忠男 「激動の60年代とマル戦派」

武装闘争から陣地戦へ
榎原均  「健軍の時代」
佐藤秋雄 「ブントから武装闘争へ」
新開純也 「関西ブント―赤軍派」
榎原均  「政治運動と社会運動を横断する新しい大きな物語を紡ぎだそう」

寄稿 太田昌国 「日本の左翼はなぜ影響力を失ったのか」

ご支援のお願い
本書は有志による自費出版です。ご支援(カンパ)を頂ければ幸いです。
◆お問い合わせ 090-9236-9148(三浦俊一)
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12・8老朽原発うごかすな!関電包囲大集会

 昨日は「老朽原発うごかすな!間で包囲大集会」である。13時半過ぎに関電前に行くと、すでに沢山の人が集まっていた。プログラムやその他チラシをいただく。高松で毎週金曜日、四電前行動をやってる人とお会いした。香川県にもオスプレイが来る!ということで、本日緊急に集会を持ったため、みんなそっちに行ってるので香川から一人で来た…ただ、オスプレイは3回来ると「予告」していたが、悪天候!?を理由に未だ香川に姿を見せていない(どんな”欠陥”軍用機なんだ)とのこと。
 司会あいさつの後、関電に向かってコール…松尾さんのすごく勢いのある声がひびく!「関西電力原発ヤメロ!」「老朽原発うごかすな!」「美浜「原発このまま廃炉!」「ワイロより廃炉!」
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 最初はリレーデモ参加者からの報告、福井、滋賀、京都、大阪北摂と続く。福井からは地元自治体の原発マネー還流問題についての話が、また滋賀からは、琵琶湖の水を飲んでいるのはおよそ1450万人、いざ事故の時、関電は1450万人分の水を確保できるのか?それだけでも関電は原発を動かす資格がないと断言された。京都からは、沿道の各自治体に申し入れを行ったが、どこの担当者も前向きで対応が良かったとの報告があった。
 兵庫県の姫路から関電本店までのリレーデモ、奈良・東大阪のリレーデモの報告もあった。総じてリレーデモが、各地でそれぞれの団体がデモをやるというレベルにとどまらず、一つに繋がり、盛り上がっていく過程が見受けられた。1+1=2ではないわけだ。
 リレーデモ報告の後はカンパのお願い…私たちはワイロは受け取りませんがカンパは受け取りますと笑いをとる。
 続いて「老朽原発うごかすな、地元から」ということで、名古屋の40年廃炉訴訟市民の会…1年間に必要な訴訟にかかる実費(弁護団は手弁当)250万円を、クラウドファンディングで集めている(「キャンプファイヤーというクラウドファンディングサイトにメールアドレス等の会員登録等が必要。12月13日まで)とのこと。口頭弁論が1月22日(水)に名古屋地裁2号法廷で行われるとのことである。
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 東海第二原発の再稼働に抗する茨城県から、日本原電(原発を運営する会社)は9電力の子会社という位置づけであるが、3・11以降1kWの電力も発電していないのに維持費用2兆円がもらえる。こうゆう構造が、原発利権につながっていると批判された。
 福井県から、定期検査中の高浜原発4号機の蒸気発生器細管5本に損傷が見つかったが、原因は特定できていない…損傷個所の肉厚は0.5㎜まで減少しており(通常は1.3㎜…それでも薄い)、推定原因としている異物も見つかっていない…ことが報告された。関電の原発マネーを告発する会 からは、告発人を3000人以上集めたと報告があった。総じて本集会は、関電への「原発マネー」還流、ワイロへの怒りと、原発稼働側が「絶対安全」を求ることは間違っている…原発は事故を起こすものだと開き直っていること(東京電力責任者に対する刑事訴訟における「無罪」の理由もそれ)への怒りに包まれたものだ。
 原発事故から避難されている方を代表して、原発賠償関西訴訟・原告団の代表、森松明希子さんの発言である。福島の原発事故が起こって9年、自分と子供は大阪に避難し、夫は郡山にいる。家族がバラバラにされた!…怒りと悲しみに満ちた口調で話された。そして原発賠償訴訟は、憲法の前文「ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」を実現するためのものである」と喝破された。先の「原発は事故を起こしてもよい」開き直りは、「放射能は安全である」「放射能で健康被害はない」神話に裏打ちされたものだ、政府が「放射能による健康被害はない」「避難しなくてもよい、帰還せよ」というのは、原発を何がなんでも動かすための詭弁でしかないのだ!
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 全国各地の、反原発団体からのあいさつ…鹿児島、川内原発の現地で、今も闘ってるぞ~とか、いろいろ。福井・関西の市民団体、若狭連帯行動ネットワーク、ストップ・ザ・もんじゅ、原発ゼロの会・大阪、グリーンアクションから挨拶。脳性まひ者の生活と健康を考える会の古井威さんから、優生保護法に見られる障害者抹殺思想や、3・11後、妊婦の出征前診断が認められたことを弾劾し、そのようなことを必要とする原発(放射能汚染)は廃炉にするしかないと訴えた。
 労働組合からのあいさつ…おおさかユニオンネットワークから、労働組合が赤旗を掲げてこのような集会に大結集しなければならない…しかし「連合」の会長は電力会社出身だから…という発言。釜ヶ崎日雇労働組合の三浦さんから、被ばく労働者を確保するため、就職氷河期世代を狙った「履歴書不要」求人…これまで経験してきたスキル・経験が一切必とされない…が増えていることの報告がなされた…ゲゲっ、これは「就職氷河期世代」を被曝労働に動員するやり方じゃないか!(オマケ…三浦さんもリレーデモに参加し、「老朽化してたらあかん」ことを痛感したそうな。足の痛みが3日間ぐらい続いたそうで…木原壯林さんも「参加者が”老朽化”している」という自虐ネタを披露されているとか)
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 集会決議&まとめを、木原壯林さんが読み上げ、拍手で持って確認された。主催者発表で参加者は12000人…いや、そんなにおらんでしょ、せいぜい500人ぐらいか?カンパは24万円ほど。
 最後に、関電に向かってコール!「老朽原発、うごかすな!」「ワイロより廃炉!」と訴え、集会は終了した。
 

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原発被ばく隠し2020年事故幕引きを許さない大阪集会&デモ

 Go West,Come West‼の集会のお知らせ…
 12/15SUN 原発被ばく隠し2020年事故幕引きを許さない大阪集会&デモ
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OPEN 13:00/START 13:15
PLP会館 4階中会議室(地下鉄扇町・環状線天満駅より徒歩5分)
参加カンパ500円
避難者、障がい者、介助者、学生無料

雪崩れ込むような暴力的な力で、原発事故に幕が引かれようとしています。私たちには目隠しがされ、奪われているものが見えません。
でも私たち避難者は、ここに生きている証人です。なかったことにはできません。福島からの、関東からの、避難者たちが手をつなぎ声をあげます。街を歩きます。どうぞともに歩きましょう。今起きているこれはすべての人の問題です。誰のものでもない、私たちの人生を取り戻すために。

テーマ①東電福島原子力惨禍からの避難者の訴えと賠償裁判勝利へ‼
 森松さん曰くの、「東電放射能ばらまき事件」が起きてから、矢面に立ち、ずっと声を上げ続けている方々からのアピールです。
①森松明希子さん
 原発賠償関西訴訟原告団代表/東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ)代表/市民活動をたたえる2019年度の「黒田裕子章」受賞。
②佐藤勝十志さん
 原発賠償関西訴訟原告団副代表
③なおみさん
 原発賠償ひょうご訴訟原告
関西の原発賠償訴訟は、来年本人尋問が始まります。みんなで応援しましょう!

テーマ②3.11の幕引きと放射能拡散を許さない!
メディアには報道されない関東からの避難者たちのアピールです。これらの人は、健康被害は「ない」とされている中、被ばく被害に苦しめられ避難をしてきた経験を持ちます。被曝とは?健康被害とは?関西在住の科学者とともに、この原発事故のもたらす本質的な意味を探ります。
①園良太さん(東京→大阪2016年末避難)
②下澤陽子さん(東京→神戸2014年避難)
③渡辺悦司さん(市民と科学者の内部被ばく問題研究会)
下澤さんの歌あり、みんなで歌いましょう。♪「いつでも何度でも」♪「BeLieve」

■スケジュール詳細■
13:15 集会開始
15:15 集会終了
15:35 デモ出発予定
16:10 梅田EST前ゴール
(徒歩にてHEP前へ)
 ~16:40 HEP前でアピール

呼びかけ Go West,Come West!! 3.11東北・関東放射能汚染からの避難者と仲間たち(ゴーウエスト)
gowest@gowest-comewest.net
℡ 080-4095-3319

避難移住支援カンパのお願い
避難希望者への支援は皆無に近いです。希望者に保養、移住先への下見、実際の引っ越しの際の交通費を1人1回1万円お渡ししています。電話相談も受けています。継続のカンパをみなさまにお願いします。活動・広報費などにも使います。
ゆうちょ銀行00990-8-211068
他行から店番号099当座0211068

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山本太郎街頭記者会見

 昨日、大阪ヨドバシカメラ前で「山本太郎街頭記者会見」が開かれた。「新選組」が展開する「山本太郎全国ツアー」の一環である。
 開始予定は18時、17時半ごろにJR大阪駅と阪急梅田駅をむすぶ陸橋の上を通ると、下でのぼり旗とかが展開されている。
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 下に降りてみると、こんな感じ…
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 「消費税廃止」であります!スタッフさんが山本太郎街頭記者会見があることを道行く人に訴えかけている。

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 ここはポスターとか配っている所。

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 移動宣伝カーを使った舞台も設営済み…この辺りに陣取ろうとしたのだが、なぜか背が高い聴衆が多く、あまり舞台が見えないのでさっきの陸橋のところに戻る。スタッフさんがいろいろ交通整理中…点字ブロックを人が塞がないよう、そこを「通路確保」している。
 開始前、司会の方がいろいろ喋りだす…なんでも「街頭記者会見」は3時間におよぶこともあるのだそうな。スマホとかでの撮影は後ろの人に迷惑がかからないよう胸の位置で(それは無理だろう)また今回の街頭記者会見は動画撮影してHPやYOUTUBEに公開するので、あらかじめご了承下さいとのこと。

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 18時過ぎ…ハイ、ばっちり生「山本太郎」でありますっ!いやぁ~ここはホント、特等席!かつ穴場ですな。女性観客が3~4人ほどいた。子どもを連れて同じ場所でずっと聴いている人もいた。
 「街頭記者会見」は、聴衆からの質問に山本太郎が答えるという方式でスタート。どんな質問にも「全て答えられるかどうかは分かりません」と謙虚な態度で臨む。で、いきなりきた質問が、医療問題…それも、「現代医療は無駄な治療(おそらくガンの三大療法…手術、抗がん剤、放射線…なんかを念頭においている)や必要のない治療が行われているのでは…云々」といった、非常にニッチな!質問。ひぇぇ~こんなのが来るの!?でも山本太郎は真剣にメモを取り、意見を聞く…回答としては、医療を拡充するとともに、患者さんの選択肢を増やす云々だったように思う。
 つづいては、虐待サバイバーという方が、日本では子どもの権利がまもられておらず、問題があるとほとんどが施設にいくことになるが、ここも子どもの権利が守られる場所ではない…里親制度とかの拡充とかも訴えられる。しかしこれも重要だが、やはりニッチな質問だろう。
 ここで「新選組」の文部科学大臣、安富歩氏が登場した!なんか凄いぞ。
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 安富氏は、子どもの権利を主体とした教育、子どもの権利を尊重する政治について、熱く語られた。そうゆう方向に変えていかなければならないのだと…またこれまでの教育は、地方から東京への一極集中を促進するポンプだった、それを逆にする必要があるとも語った。この件に関しなにか具体策を掲げたわけではないのだが、これまでと違う理念・理想を語る「文部科学大臣」だと思った。
 安富氏の後にセーラー服を着た女性がスタンバっていた…どこの中学生の娘さんかと思っていたら、実はセーラー服歌人、鳥居氏であった。彼女も檀上に上がって熱く語りだした。
 次の質問が、少子化対策について、ようやく「国政のメインテーマ」が来たって感じ。ここで山本太郎は順番に自論…3つの方法①教育にカネをかける②公的な住宅用意し、希望する人に提供する③20~40代の人々の暮らしを底上げする…を、資料をプロジェクターに示しながら展開した。
 山本太郎は話の中で、ほとんど安倍政治批判は行わなかった。時々「新自由主義」という言葉を使い、それが中曽根から始まっている事、2000年代の小泉、竹中についても言及。安倍の「桜を見る会」なんかは氷山の一角、経団連が自民党にお金をだして、経済界が儲かるような政治家を国会に送り込んでいると批判し、派遣法や外国人労働者の問題、そして消費税の税収の多くが、法人税減税に使われていることを訴えた。
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 ちょっと下に降りてみて様子をみると、みんな整然とならんでおとなしく話を聞いている。参議院選挙前に話題になった「熱狂」とは程とおい(それでも「そうだ」とかの唱和は時折起こる)。概して今回の「街頭記者会見」では、今噴出している安倍政治の問題を突いて打倒しよう!というモノではない、直接安倍を倒すのには役にたたないかもしれないが、それよりも普通の人が様々かかえている問題を広い、支持を拡大していこうという態度が見受けられるものだ。安倍を倒したい「左翼」な人にとっては物足りないかもしれないが、その態度を貫けるところが山本太郎の良さでもあるのだろう。
 「在日」にたいする差別がまだまだ強いということを訴える人がいた。それへの回答が、差別は良くない、教育が必要だ…ということだけでなく、自分が大切にされる、肯定される、必要とされることが感じられる世の中でないと、人は弱い者にあたって鬱憤を晴らすようになるというようなことであった。なるほど、山本太郎らしい回答だ!
 やがて消費税廃止の「財源論」の話に移る…一つはカネのあるところから取る。もう一つは新規国債の発行である。新規国債の発行については、銀行や国の信用創造や、「誰かの赤字は誰かの黒字」論とうがいろいろ展開されるので、分かりにくいところもあるのだろう。このへんですでに時刻は20時40分、2時間半以上経過している。陸橋上の聴衆は、入れ替わりが激しいが、私も3時間以上外にいて寒くなってきたので、帰ることにした。おそらく「街頭記者会見」は21時頃まで続いたのであろう…スゴイことだ。それなりに「有名な」人を招いて屋内集会をやればそこそこ入場料を取られるが、街頭で聴く分は寒いけどタダ❗そんな「お得感」もある山本太郎「街頭記者会見」であった。

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アフガニスタンの人びとに尽くした中村哲医師を悼む

 昨日、とてつもなく悲しいニュースが入って来た。Y!ニュース毎日新聞より
中村哲医師が死亡 アフガンで銃撃受け 右胸に銃弾 政治テロかは不明
 アフガニスタン東部ナンガルハル州の当局者によると、州都ジャララバード近郊で4日朝、現地で農業支援などに取り組んでいる福岡市のNGO「ペシャワール会」現地代表で医師の中村哲(てつ)さん(73)が乗った車が武装集団に襲撃された。中村さんは負傷し、病院に搬送された後に死亡した。州当局者によると、運転手のアフガニスタン人男性ら一緒にいた5人も全員死亡したという。犯行声明は出ていない。
 同会などによると、銃撃があったのは現地時間の4日午前8時(日本時間同日午後0時半)ごろ。中村さんはオフィスと宿舎があるジャララバードから約25キロ離れた、かんがい用水事業の活動現場まで四輪駆動車で移動中に何者かに襲われたという。中村さんは上半身に銃弾2発を受け、搬送先の病院で緊急手術を受けたが、その後、首都カブール北方のバグラム米空軍基地に運ばれる途中で死亡した。
 州当局者によると、中村さんと共に襲撃されたのは運転手1人、ボディーガード3人と労働者とみられる乗客1人の計5人で、襲撃を受けた現場でほぼ即死の状態だったという。日本人は中村さん以外にいなかった。
 4日に福岡市の事務局で記者会見した同会の福元満治・広報担当理事は、襲撃の背景について「単純な物取りか政治的なものかは分からない」と述べた。一方、旧支配勢力タリバンのムジャヒド報道官は4日、「襲撃には関与していない。この団体(ペシャワール会)は復興に関わっており、タリバンと良好な関係を持っていた。(この団体の)誰も標的ではない」とコメントした。
 一方、アフガニスタンのガニ大統領は声明を出し、事件を「非情なテロ」と強く非難。日本の駐アフガニスタン大使に電話で弔意を伝えたと明かしたうえで、「アフガン国民は彼の働きを決して忘れない」と中村さんの功績をたたえた。(以下略)

 中村医師の書いた本、「医者井戸を掘る」(石風社 2001年)「医者用水路を拓く」(石風社 2007年)を読んだことがある。干ばつで苦しむアフガニスタン東部の人たちに対し、現地の信頼を得ながら現地で出来る技術を使い、現地の人たちに仕事を与えながら井戸や用水路を建設してきた中村医師やペシャワール会の活動は凄いものであると感心させられた。本当に必要な支援とはこうゆうものだということが理解できた。
 2000年代にアメリカが主導する「対テロ戦争」が発動され、アフガニスタンはその戦場となった。そうした中、紛争地での支援活動、あるいは「治安確保」「復興」のため、軍隊を派遣しなければならないという考えが出てきた。2008年、多国籍軍を支援するインド洋への給油活動を延長する「テロ対策特別措置法」を審議している参議院外交防衛委員会で参考人としてよばれた中村医師は、自衛隊の派遣について「百害あって一利なしだ」と発言し、軍隊によって復興を支援しよう、「平和」を維持しようという考えを鋭く批判した。

 彼は2008年4月の「マガジン9条」 でも、こんな発言そしている。
 ええ、9条です。昨年、アフガニスタンの外務大臣が日本を訪問しましたね。そのとき、彼が平和憲法に触れた発言をしていました。アフガンの人たちみんなが、平和憲法やとりわけ9条について知っているわけではありません。でも、外相は「日本にはそういう憲法がある。だから、アフガニスタンとしては、日本に軍事活動を期待しているわけではない。日本は民生分野で平和的な活動を通じて、我々のために素晴らしい活動をしてくれると信じている」というようなことを語っていたんですね。

 9条が掲げる「非戦」「非武装」の理念が、ペシャワール会の活動を守っているのだということだ。
 その彼が、武装勢力によって殺害されたことは、誠に残念なことである。悔やんでも悔やみきれないものだ。

 またぞろこの事件をきっかけに「テロとの戦い」「軍事には軍事で」と、憲法9条やペシャワール会の理念に唾し、ないがしろにしようとする攻撃が湧いて出てくるに違いない。自衛隊・護衛艦をアラビア海に派兵することが「閣議決定」のみで決められようという情勢において、これと対抗することは重要である。

 中村哲医師の業績と理念をたたえ、追悼するとともに、その理念を守り、活かしていくことを誓いたいものだ。

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中曽根打倒を掲げないとバリケードを解体させられる話

 中曽根ネタ、第4弾!?ただし新左翼運動の黒歴史である。
 80年代から90年代にかけて、大阪市立大学は中核派の拠点大学であった。80年代半ば、大阪市立大学には志全寮と杉本寮という二つの自治寮があり、そのうち志全寮が中核派の拠点となっていた。
 今回の話は中核派の拠点でない、杉本寮での話である。

 86年頃のこと…杉本寮は老朽化していたこともあり、廃寮攻撃がかけられた。で、それに対抗して、大学のバリケードストライキが持たれた。「学生大会」を開催し、多くの学生の「賛同」を得て、バリストは実施されたハズなのだが。
 バリケードは未明に中核派によって解除させられてしまう…そうゆう事件が起こったのである。

 この話をした中核派の人曰く「あいつらはバリスト防衛もろくにせず、寝てた」そうだが、それはともかく「なぜこの情勢下で”中曽根打倒”を掲げない!およそ左翼であれば、そんなことはあり得ないハズだ!」とのことであった。
 中曽根打倒を掲げないと、バリケードを解体させられるのである!

 もちろんバリケード解体の理由はそうゆうことではなく、「学生大会そのものが不成立」だったから、そうゆう下で行われたバリストは許せん!ということらしい。なんでも「クラス討論」をロクに行わず、持ち回り署名みたいな形で学生の賛同を集めた。で、学生大会が成立してないのにバリストを行った、これは学生大会の権威を棄損する行為でケシカラン!ということだそうな。
 もっとも阪大の黒ヘル系の人たちのところには、「学生大会は成立している」そのバリストを解体した中核派はケシカラン!という話が来ていた。

 杉本寮の人たちが「中曽根打倒」を掲げなかったのかどうかは分からないし、学生大会が正規の手続きを経て成立したのかどうかも良く分からない。当時の中核派はカクマル以外の対立党派…第四インターや戦旗・共産同といった三里塚関係では特に…も暴力的に解体するという誤った方針で動いていたので、杉本寮の人たちが仮に「中曽根打倒」を掲げていたとしても、バリストは解体されていたかもしれない。

 あと、本件についてネットで何か載ってないか「大阪市大 杉本寮」とか「大阪市大学 寮闘争」とか、そこに「バリスト」とかで検索しても、ほとんど何もひっかからない(「バリスト」は「バリスタ」なんかが間違って引っかかるw)…80年代中頃のハナシ、誰かが真相を語ってくれればいいのだが。

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中曽根とメシを食うとファシストになる話

 中曽根ネタ、第三弾!
 86年の春、中曽根総理が阪大工学部に来た!おそらく科学技術研究の現場視察とかいう名目だっただろう。で、学内の黒ヘル系学生(+民学同デモクラット派系も?…ちなみにあの時代に「ソ連万歳!」と言っていた人たち)が吹田キャンパスで抗議行動を行ったのだが、大学当局が不当に介入し、学生1名を公安警察に引き渡す弾圧を行った。逮捕された学生は1週間ぐらい「完黙」して奪還されたのだが、そのことは本題ではない。

 その後、弾劾のビラが出たのであるが、そこにはこう書かれていた。
 〇〇君(注:工学部長の名前)中曽根との食事はおいしかったかね?
 これで君もファシストだ!

 そう、中曽根とメシを食うとファシスト認定されるのだ!

 スゴイぞ、中曽根!

 今、安倍とメシを食っても、「アベ友」もしくは「安倍応援団」と呼ばれるだけだぜ~

 ファシストV.S.アベ友

 どっちが強いかは、いわずもがなかな…

 おまけその1.このチラシに一般学生からのツッコミがあって、曰く「準公務員の学部長が公務で来た総理のメシの誘いを断れるわけなかろう」とか、来阪時に中曽根はある小学校で子どもと給食を食べるということをしたのだが、「いっしょにメシを食ってファシストになるんだったら、〇〇小学校の児童もファシストになるのか?」とか(^^;;

 おまけその2.まじめな話だが、右翼・反動勢力をなんでもかんでもファシズム・ファシスト規定してしまうヤツが多すぎ!ファシズムってのは、労働者階級の見方ヅラして、下から「疑似革命」運動として出てくるものだ。ず~っと政権与党内に居でその中でぬくぬくと反動化している中曽根や安倍ごときがファシストであるハズなかろう。もっとも安倍にちょび髭をつけてヒトラーになぞらえた絵は変に似合っていて気持ち悪いものだが…

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