もっと放射能を恐れよう!
ここ1~2年「ゴーウエスト」の集会に参加したりや関係者の話を聞いて、改めて放射能(正確には「放射性物質」と書くべきだが、日本語では放射性物質≒放射能という用法が確立しているので、こう記述する)の恐ろしさ、そして原発事故で放出された放射能による健康被害があることを認識した。
ある意味、このブログ記事でも、放射能汚染に対するたたかい、取り組みについてはいささか冷淡であったと思う。放射能汚染瓦礫の広域処分、焼却処分や、除染土・汚染土の”有効利用”と称する処分問題についても、それに抗する取り組みや発信が非常に少ない…このことは反省せねばならない。
改めて確認すると、福島第一原発事故では大量の放射能が拡散されたこと、そしてそれは原発周辺のみならず、東北一円から関東・東京を汚染したこと、空間線量は低くても、汚染物質が土壌や水源地の泥の中などにいまだ残留したり、空気中を飛びまわっている事(「セシウムボール 」というガラス質…水にも酸にもアルカリにも溶けない…微小な物質となって漂っている)そして、そういった汚染物質がほんの微量でも体内に入ると、内部被ばくによって様々な疾患…様々なガンを始め、血液疾患や免疫力低下による様々な病気、脳・神経系の病気(気力減退、いわゆる「ぶらぶら病」も含む)を発症する。ただし、そういった内部被ばくは、汚染物質を取り込むか否か、あるいは取り込んだとしても発症するかしないかは人それぞれ、個人差が大変大きい。だが、荒っぽい集計によっても、原発事故後日本全国で急性白血病が急増 していることは分かる。たとえ東京や福島被災地で多くの人がそれなりに健康で暮らしていたとしても、放射能による健康被害はあるのだ!
先日の集会で、水泳の池江璃花子選手の白血病は、原発事故の影響であることは明らかとされた。幸い、彼女は先日退院することが出来たが、大切なことは病気になってから医療を受けて治ることではなく(もちろん医療の権利も大事)、病気にならないこと、余計な被ばくをしないことであり、そのため最大の毒物、放射能が放出されたのであれば、文句なしにそこから避難する権利ある!そして放射能については、どんなに低い値であっても確実に遺伝子レベルで細胞を破壊し、病気の基になる。他の毒物と違い「しきい値」はない。だから絶対にそれを撒き散らしてはいけない。
そしていったん撒き散らされたら、出来るだけ集めて集中的に管理する。それを移動させたり、薄めて拡散するということはしてはならない!汚染土などは1カ所に集めてコンクリートで封印し、その場で半永久的に管理する。フレコンパックに詰めたまま野積みして、水害等で流されるなどもっての他だ!汚染水も然り、ずっとタンクに溜めておく。タンクが老朽化すれば新しい物をつくって移し替えるのだ。決して遠方に持って行って焼却したり、道路盛土や公園等で再利用したり、海に流したりしてはならない。もちろん、これだけの管理をやろうとすれば莫大なお金がかるが、それは事故を起こした東電と原発を進めた国が出さなければならない。
西日本で原発が再稼働されてしまったのは、一つにはこうした放射能汚染ほや健康被害についての認識が甘く「他人事」だったからではないか?2012年、関西で汚染瓦礫を持ってきて焼却処分する件で、脱原発運動の中から反対運動は起こったが、それでも押し切られてしまった。そして今、橋下「おおさか維新」は、安全が証明されたら、汚染水を大阪湾に流そうなどと言う。こんな連中が行政のトップに立っているのだ。
改めて、脱原発・再稼働反対運動の中に、反被ばく、反放射能、そして避難者や被ばくによる健康被害者を位置づけ、ともに闘うことを誓う。すべての原発を廃炉に!放射能のない世の中をつくろう!
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