「対米従属」は支配のための方便でもある
1月に「御堂筋デモ」の主催者さんや、梅田解放区のメンバーに対してしたお話である。
日本は「対米従属」していると言われているが、それは民衆を支配するため「アメリカ」の名前を借りているところもある…支配階級側が理不尽なことを強制するにしても「アメリカの要請」であれば、民衆は納得してしまう。アメリカに対し「敗戦」したわけでもあるしね。とゆうことで、主たる敵は「アメリカ」ではなく、日本の支配者なのだよ。
だいたいこうゆうことを言ったわけだが、以前対米従属か日帝自立かという記事を書き、「日帝独自の政策」として南西諸島への自衛隊配備問題やジプチ基地の存在を上げた。アメリカの戦略にのっかる形で、日本独自の利害を追及すべく軍隊を展開・配備している。現在では自衛隊中東派兵もそうである。
だが「対米従属」が問題になるのは、民衆支配の口実や道具である「アメリカ」を使っているうちに、主客が入れ替わり「アメリカ」様に仕える⁉ことが目的と化したかのような、いや「本当にそれをアメリカが望んでいるのか?」ということも考えずに、没主体的になっているからである。典型的なのが「辺野古新基地建設」問題であり、本当に米軍・海兵隊が沖縄にいる必要があるのか(グアムに大部分が移転するって言っている)という検証・検討もなく、軟弱地盤で滑走路が不等沈下すれば「米軍様」も引き取りを拒否するということが言われているにもかかわらず、「辺野古が唯一」と、壊れたテープレコーダーのように繰り返している(今どき「テープレコーダー」なんてないから、ぶっ壊れているのは安倍政権のほうである)。民衆の側もまた「沖縄にアメリカの基地があるのは、仕方がない」「沖縄にアメリカの基地は必要だ」と、これまた無条件に思い込まされている。こうした体制を白井聡氏は「永続敗戦」「戦後の『国体』」と批判している。
戦後75年、そのうち後半の30年は、旧ソ連が崩壊して冷戦構造が一応解体したにもかかわらず、日本の支配階級は「対米従属」以外の路線を見出すことが出来なかった。90年代の「政治改革」の中で、小沢一郎が「普通の国」路線、一定の対米自立と国連中心主義を掲げて自民党を割ったわけだが、紆余曲折を経て自民党「対米従属政権」が続いている。(それゆえ「対米従属」を批判するリベラル勢力から、小沢一郎に対する一定の人気・支持があるのだ!)
何回も書くけれど、「対米従属」は問題だが、敵はアメリカではなく、それをもって支配を強化している日本の支配者、支配階級が本来の敵であるということを強調しておく。
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