狭山事件の再審を実現しよう市民のつどいin関西 集会&デモ
本日、エルシアターにて行われた「第4回 狭山事件の再審を実現しよう市民のつどいin関西」の集会に参加してきた。新型コロナウィルス感染症の流行が伝えられる中、主催者側でギリギリ中止か開催か悩んだすえ、消毒液やペーパータオル(トイレなどに置く)を用意した上での開催となった。確かに集まった人も少し少なく、あちこち席があいていたような感じだ。
司会あいさつの後、実行委員会からそのへんについての説明とおわび…予定されていた林力さんの講演は無しに、また袴田ひで子さんや石川一雄さん、石川早智子さんについても、高齢であるがゆえのリスクを考慮して来てもらうのではなく、インターネットを通じたTV電話方式で話してもらうことになったという。
その後、部落解放同盟大阪府連合会副委員長の高橋定さんから、地元あいさつとしての発言があった。
次に、山田善春さん、「探偵ナイトスクープ(私は見たことがない)」科学担当の物理教育研究者によるサイエンスショー…狭山裁判では様々な科学鑑定による証拠が提出されているので、科学の力を確認しよう!というコンセプトで行うもの。
風船が割れないようにつまようじを刺したり(「風船のへそ」と呼ばれるゴムが厚くなっている部分に刺すと割れない)、体重100㎏の人をつまようじの束1万本の上に載せてみたりとゆうようなことをした。
サイエンスショーの後、清水事件のえん罪被害者家族、袴田ひで子さんや当該の袴田巌さんとTV電話がつながる。
こんな感じ…集会では袴田ひで子さんのみ参加予定だったが、奇しくも当該の巌さんからも話が聞けるという「サプライズ」だ。後ろに映っているスタッフさんは、ちゃんとマスクをしてますよ~!
最初は画像が止まったり、音声が届かなかったりということもあったが、おおむね良好な映像が映し出された…もしインターネット環境や音響機器が良好でこうゆう方法がとれるなら、これからの講演集会はネットで行うというのもいいかも知れない。
続いて石川一雄さんと、石川早智子さんの映像が流れる。向うでもこちらの映像が流れているので、会場で手をふる人もいる。みんな袴田さんや石川さん達に会えて、1日も早く再審を勝ちとり、えん罪を晴らそうという気持ちを新たにしたことだろう。
大崎事件の再審弁護団事務局長、鴨志田由美さんから大崎事件についての講演。大崎事件とは1979年10月、鹿児島県大崎町で原口アヤ子さんの義弟が自宅横の牛小屋の堆肥の中から遺体で発見された。被害者の長兄と次兄が犯行を自認して逮捕されたが、殺人については原口さんの指示による犯行という「自白」が出てきた。自白を支える有力な証拠はほとんど無かったが、「共犯者」たちが公判で事実を争わず、原口さんは一貫して犯行を否認したものの懲役10年の有罪判決を受け、控訴・上告も棄却され確定したというものだ。原口さんの再審請求は95年に第一次が行われ、第三次再審請求で2017年6月に鹿児島地裁が再審を決定、地検が抗告するも2018年3月に高裁がこれを棄却した。にもかかわらず福岡高等検察局が特別抗告を行い、2019年6月25日、最高裁は再審請求を棄却したというある意味とんでもないことになっている。第四次の再審請求を今年の3月31日に行うが、この日は確定した一審の判決から40年である。
講演の中で鴨志田弁護士は、裁判所・裁判官によって証拠開示が全く行われなかったり、かと思えば第三次再審請求で230点もの証拠が開示されたりと、裁判所の「当たり外れ」があること、検察が抗告するのは、結局再審の妨害にしかなっていないことから、単なる再審要求だけでなく、再審法の改正が必要であり、それに取り組んでいるということだ。
これが終わって「記念講演」ということだが、林力さんが来られないため「ハンセン病問題を共に学び共にに闘う全国市民の会」の太田明夫さんと、黄(ファン)カンナムさんからあいさつを受ける。ちなみに林さんは今、体調が悪いというわけではないが、95歳という高齢のため集会参加をご遠慮いただいたということ。明後日26日には、「菊池事件 (ハンセン病患者隔離施設内の「特別法廷」で、無実を訴えていたにもかかわらず死刑判決を受け、執行されたもの…違憲の疑いがある特別法廷で裁かれたのに、検察が再審請求をしないのは不当だとして訴えられている)」の判決が出るので、熊本に来るか、注目してほしいとのこと。また「ハンセン病家族訴訟」の結果、最大180万円が支払われることになったが、この額が少ないということは市民の側から上げる必要があると、また市民は「支援者」ではない、加害者の側に立たされた日会社であると述べられた。
講演の後、「わたし×さやまproject」によるTシャツ・短歌コンテストの受賞者に対する表彰式が行われ、ふたたび石川さん達とTVで繋がった。この後、休憩とカンパアピール。
そしてライブの時間である。アカリトバリさんの「浜辺のうた」、カオリンズの「おいらトラックの運転手だったんだ」(この歌は実際に起こったえん罪事件をモデルにしている…すごく悲しくてつらい内容の歌だ)が披露された、その後2組で「真実・事実・現実 あることないこと」という歌が披露された。
歌詞に「なかったか あったのか なかったことがあったとされて」とあるが、えん罪ってまさにこれだなと…なかった犯罪が、あったことにされる。本当に怖くて、酷いものだ(逆に「あったことをなかったこと」にするのが安倍晋三であり、歴史修正主義である)
最後に「ウィシャルオーバーカム(市民のつどいスペシャルバージョン)」が披露される。これもなかなかエエ歌詞で、デモの時にも歌うということだ。
歌が終わって、まとめ…ということだが、まとめをする人がなかなか現れず、この後パレードという名のデモに出ることの案内。この場所は16時までに撤収とのこと。
エルおおさかの下に集って、待機…デモ出発は16時15分なのだが、集会終了が15時半過ぎなので、みんなダラダラを待ち続ける。
天神橋筋を北上し、扇町公園の手前まで行く…さっきの歌を歌ったり、「狭山事件の再審を勝ち取るぞ!」「石川一雄さんは無実だ!」とかコールを上げるが、なかなかコールを上げる回数が少ない。歌も止めたり、マイク持ってる人の笑い声が入ったりして、緊張感がまるでない。
阪神高速の下をくぐって、扇町通りを西に梅田方面に向かう…このへんでもダラダラ歩いていて、何を訴えたいのか分からないデモになっている。
曾根崎東交差点を右に折れて北上…梅田の繁華街に入るが、歌もコールもいまひとつ…
堂山町交差点を左に折れ、OSのところで流れ解散になるいつものコースを静かに歩く…パレードとしても盛り上がりに欠けるデモであった。ではでは(^^)
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